カテゴリ

2013年7月 6日 (土)

渡辺竜王が1勝を返す

146

第84期棋聖戦第3局▲羽生善治棋聖-△渡辺明竜王戦は渡辺竜王が勝ちました。
終局時刻は19時15分。消費時間は▲羽生3時間59分、△渡辺3時間50分(持ち時間、各4時間)。
際どい終盤戦を制した渡辺竜王が一番返し、これで五番勝負は羽生の2勝1敗になりました。

※本局の観戦記は産経新聞に掲載されます。執筆は中島一彰氏です。どうぞお楽しみに。

(牛蒡)

後手が打開

136

後手は望めば千日手にできそうでしたが、拒否して攻めに向かいました。勝ちに行っています。

(牛蒡)

千日手の可能性あり

K022

控室では千日手の可能性が指摘されています。先手が千日手に持ち込めるかどうかとのこと。 仮に千日手になった場合は、終局から30分後に指し直し局が行われます。 持ち時間は少ない方が残り1時間になるように調整されます。

K003

(継ぎ盤に示された一変化)

(牛蒡)

後手が逆転した

H019

18時半過ぎの大盤解説会場。難解な局面ですが、解説ではハッキリとした形勢判断が求められます。勝又六段と吉田五段が悩みに悩んだ末に出した結論は「後手が逆転した」。

(牛蒡)

大変じゃないですか

116

111手目▲3二金から△2二銀▲2一竜△3二角▲同竜△3一金(図)と進みました。 「これは大変じゃないですか。少なくともすぐには終わりません」と木村八段。 現在は互角の形勢に近いか、あるいは逆転した可能性もあります。手順中の△2二銀が妙防でした。

H003

(木村八段が検討している)

(牛蒡)

最後の関門

111

両者の指し手の速度が上がってきました。終局が近づいています。
18時過ぎ、渡辺竜王は図から△2二銀を打ちました。
先手にとって、これが最後の関門です。ここで寄せがあるかどうか。

H016

(18時10分ごろのモニター映像。苦しげなため息をついて髪をかきあげる羽生棋聖)

H014

(牛蒡)

先手よし

98

渡辺竜王は竜の位置を変えた後、敵陣に歩を垂らして手を渡しました。
しかし「この展開では……」と検討陣。先手がよくなったと判断しています。
ただ、図でどう進めるかは難しいところです。攻めるなら▲4一銀や▲2五歩、安全にいくなら▲6六同竜。 控室では「取りたくないけど▲6六同竜か」と言われていましたが、しばらく考えていた羽生棋聖は▲2五歩を選びました。決めにいっています。

(牛蒡)

=== Copyright (C) 2009 >>> The Sankei Shimbun & Japan Shogi Association === All Rights Reserved. ===