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2014年6月21日 (土)

森内竜王、時間切迫

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羽生棋聖は▲3二金(図)と打ち、角を取りにいった。角を取れば▲7一角の王手飛車がある。「この数手で後手の景色が、ちょっと……」と阿久津八段。先手が角を取れば、攻めが切れる心配は当面なくなる。後手の頼みの綱の入玉も、大駒を取られて点数が危なくなる可能性がある。形勢は先手よしと見られている。追い打ちをかけるように、森内竜王の残り時間は10分を切っている。
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入玉の専門家登場

17時40分、大盤解説会場で次の一手クイズの抽選が行われた。森内竜王の指した手は△4四玉で、これは大穴。6名の方が正解し、抽選でサイン色紙などが贈られた。△4四玉を候補手に挙げていた佐藤康九段は、「もっと自信を持って言えばよかったですね。これ私は賞品もらえるんですか?」と話し、場内の笑いを誘っていた。抽選が終わると、室田女流初段が「今日は入玉の専門家が来てますので」と次の解説役を紹介。現れたのは糸谷六段だ。聞き手は香川女流王将。糸谷六段が解説中、ステージのへりに立っていると、「糸谷先生気をつけてくださいね、そこ後ろ落ちないでくださいよ」とぴしりと指摘。糸谷六段は「これ私絶対落ちますよ」と冗談めかして答えていた。

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次の一手は?

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羽生棋聖は▲6四歩(図)と突き、後手の角道を止めた。控室の検討が当たらない一方で、対局室の二人は息があったように手を進めているように見える。大盤解説会ではこの局面で次の一手が出された。候補は(1)△6四同歩、(2)△4四玉、(3)その他。それを聞いた阿久津八段は「その他が最有力じゃないですか」と話す。大盤解説会から戻った佐藤康九段は、「これだけ精鋭が集まっているのに当たらないとは」と嘆いていた。

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大盤解説会

大盤解説会では青野九段が解説し、室田女流初段が聞き手を務めていた。来場者の数は多く、席はほとんど埋まっている。会場の後ろには、弟子の室田女流初段を見守る杉本七段の姿があった。

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行列

大盤解説会が休憩に入ると、ある机に来場者が押しかけて行列ができた。前夜祭の抽選でプレゼントされた、ブールミッシュのガトー・ボワイヤージュの販売コーナーだ。買った方に棋士がサインをしていく。阿久津八段は「私でいいんですか」と笑顔で応対していた。

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読みの入った応酬

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佐藤康九段に、昼食休憩明けからの展開を振り返ってもらった。「後手の森内竜王が攻めを呼び込みました。それに対して羽生棋聖は曲線的に攻めていきましたね。もっと直線的に攻める順もありました」

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「△5五銀打(図)が森内流の強い手でしたね。ここは後手持ちだったのですが、今はよくわかりません。羽生棋聖も自信を持って指しているという感じはしないのですが……」

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佐藤康九段は「控室の検討も当たりません」と難しい顔。ちょうど▲4五歩(図)が指されると、ニコニコ生放送の電話出演を終えた糸谷六段が「全然当たんないよー」と悲鳴を上げた。「読みの入った応酬が続いています」と佐藤康九段は話す。ただ、図で△4五同金のときに銀当たりの処置が難しい。▲4五歩に代えて単に▲3五銀と引いておく手はどうだったのか、と検討陣が意見を交わしている。
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糸谷六段が電話出演

16時15分ごろ、ニコニコ生放送に糸谷六段が電話出演中。局面の評価だけでなくお菓子の評価を求められていた。

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Img_4834(糸谷六段の後ろでは村田顕五段らが検討中)

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