
手数が100手になり大詰めを迎えつつあります。図は△6六桂と打ったところ。▲2六桂なら△6五桂と打って受けなしに追い込めます。
そこで示されているのは▲8四馬。▲6二飛の筋を作りながら馬を自陣に利かして頑張ろうという手です。先手は1七飛の横利きが通っているのも大きいです。時刻は19時30分を過ぎましたが、形勢はまだはっきりしていません。
村山七段は考慮中に残り10分を切り、▲5一馬と攻め味を見せながら▲6二飛の筋を作りました。▲8四馬よりも守りが薄いのがどう影響するか。永瀬六段は残り5分です。
(銀杏)
図は89手目▲7六同銀の局面。残り時間は▲村山24分、△永瀬20分。
ここで△6八飛成▲同金△同角成と踏み込むのは、先手玉が詰めろではないので怖いところです。永瀬六段は△6二飛▲5一馬△8四桂。▲6二馬なら△7六桂から攻めていけます。これは先手の馬が急所から遠ざかっているので、後手が勝てそうです。第1図で△6八飛成と突っ込むよりもすぐれています。
後手有望と見られていますが、村山七段は△8四桂に▲7七歩の受けて反撃の機会を待ちます。
(銀杏)

第1図は村山七段が▲6五歩と打ったところ。これは検討陣の意表を突きました。△6五同銀▲同銀△8五飛と進むと、十字飛車の王手銀取りがかかるからです。
控室では△8五飛とさせることで、後手に攻めさせて、先手が余しにいく展開かと予想されていました。
ところが、実戦は△6五同銀に▲2四歩△同歩▲2五歩△5六銀▲同歩△3八銀(第2図)と進みました。
継ぎ歩攻めは部分的に手筋ですが、図の銀打ちが好感触。永瀬六段がペースをつかんだのではといわれています。

第1図のときは先手が後手に攻めさせる展開と思われていましたが、第2図は後手が攻め駒を攻めています。第2図から▲1七飛△2五歩と進み、▲同桂なら△8五飛の十字飛車が実現します。
控室では▲6五歩で銀を引っ張り込んだ意図を把握できておらず、「攻め方の組み合わせが変調かもしれない」という意見も出ています。
(銀杏)

永瀬六段は△4四銀と歩を取ったあとに△4三歩と固めました。歩切れを解消して攻めに使うのかと思われていましたが違いました。
6一角をとがめる手段と見られていますが、なかなか指せない手順で「永瀬調の指し方ですね」という声が上がりました。
控室では△4三歩以下▲1五歩△9五歩▲同歩△7三桂▲2六桂(参考図)が予想されています。先手は後手陣の弱点である1筋を攻めてどうか。後手も△7三桂から△8五桂で銀を取れば、△3八銀から先手の攻めを緩和できます。
また、後手は△4三歩と受けることで、6一角が3四に利かないようにしています。
(銀杏)
