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2016年8月 1日 (月)

羽生棋聖が優位築く

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互いに馬を作っていますが、▲6七銀(91手目)に対する△9三馬が落ち着いた好活用で、羽生棋聖が優位を確かなものにしたという評判です。

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羽生棋聖は△5七金(94手目)と数の攻めで先手玉に迫りました。2筋の香が強烈な存在感を放っています。先手は歩が1枚でもあれば▲2六歩と打てましたが、歩切れに泣く格好になりました。
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良寛和尚

高島屋は良寛和尚が訪れて歌を詠んだ場所としても知られます。館内には良寛書の般若心経が飾られていました。

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強手の成否は

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永瀬六段が▲7六銀(75手目)と受けたところで、羽生棋聖は△6八金!と強手を放ちました。以下▲同金△6六角▲3八玉△9九角成▲7一角△7二飛▲1七角成と進んでいます。

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控室の屋敷九段は「金銀が多いので先手を持ちたい気がします。ここで△2五香は狙い筋ですが、飛車を逃げられて、歩が入ったときに▲2六歩で取りにこられるのが嫌ですね。羽生さんは決めようとしたけどなかなか決まらない、と感じているのではないでしょうか」と話しました。ここまでの流れを考えると、後手はどこかで誤ったのかもしれません。
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アオバズク

高島屋では例年、初夏から秋にかけて、アオバズクが庭園で巣作りをします。今年は残念ながら巣を作っていないとのこと。館内にはふくろうをモチーフにした置き物がありました。

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島朗九段が登場

16時50分ごろ、大盤解説会に日本将棋連盟常務理事の島朗九段がゲストで登場しました。島九段は本局で記録係を務めている三浦三段の師匠です。棋聖戦では第65期五番勝負で羽生棋聖に挑戦しました。対局で高島屋を訪れており、解説会ではそのときの思い出を語っていました。

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羽生棋聖が攻勢に出る

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本局は羽生棋聖が△8八角成(10手目)と角を換えて一手損角換わりになりました。ここから両者とも腰掛け銀に構えて駒組みが続きます。

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流れが変わったのは永瀬六段が▲6六銀(39手目)と出てから。ここから△8五歩▲5八玉△6三金▲5七金△7三桂▲4八玉△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△8二飛▲5八金(51手目)と進みました。

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先手は右玉に組み替えましたが、手損を重ねたため先手の利が消えています。屋敷九段は「永瀬六段は失敗したと思っていたのでしょう。つぶされるよりは、ということだと思います」と解説します。

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中央で衝突が起こったところで、△6五桂(58手目)は積極的な跳ね出し。羽生棋聖が攻勢に出ています。
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大盤解説会始まる

14時30分、現地では大盤解説会が始まりました。開始直後から、多くのファンが詰めかけています。永瀬六段が先手番ながら守勢に回っていることで、屋敷九段は「永瀬六段は千日手にしてもう一局指したいということですね」、三浦九段は「羽生さんは千日手にしたくないでしょう。でも、よくするのは大変です。手を作る段階で無理が生じることがありますから」と話しています。

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