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図の局面で渡辺名人は5分使い、藤井棋聖より先に一分将棋に入りました。藤井棋聖の残りは3分。形勢は藤井棋聖優勢と見られています。
(19時頃の控室からの外の景色。空はまだ明るさが残っていた)
(潤)
ついに藤井棋聖が角を入手。△9二同飛に▲9三歩△同飛▲9四歩と打って、飛車の侵入を許さずに指し進めました。控室ではここ数手の後手の指し方がどうだったかと話されており、先手よしの雰囲気となっています。
渡辺名人は天王山に銀を打ち、藤井棋聖の押さえ込みの網の突破を目指しました。小林健九段は「これは私には後手が指せるように見えてきました。押さえ込み続けるのは難しいのではないでしょうか」と見解を示しています。
図は18時頃の局面。渡辺名人が角を逃げずに△5五歩と角取りに突き出しました。ここにきて局面が動き始めました。△5五歩以下は▲4七角△9二角▲7四歩△5四金の進行で、小林健九段は「互いに相手の手を消し合う進行で、我慢比べです」と印象を述べました。
図は藤井棋聖が▲6八金右と5八から金を寄ったところ。この手に17分使った藤井棋聖は残り7分となりました。図から△8七角成には▲同金△同飛成に▲7七金の応対をABEMAで藤井猛九段が示しており、そうなると先手が指せるようで、小林健九段は「どこまでいっても結末が見えないね」とつぶやきました。残り50分ある渡辺名人は、どういった方針で進めるでしょうか。
図の局面で渡辺名人が30分以上の長考に沈んでおり、時刻は17時を回りました。ここで△8七角成▲同金△同飛成と突き進むのは、▲7八角打が攻防手で先手よし。よって、攻める前に△3四歩や△2四銀とあらかじめ▲7八角打から▲2三角成の筋を受けておくのが有力と見られています。
(四冠を目指す渡辺名人。そのためにもこの第2局はどうしても勝っておきたいところだ)
図の局面で、控室では湊さんが井上九段に「まだ桂が動いていませんね」と問い掛けると、井上九段は「ほんとですね。ひょっとしたら本局はこのまま動かないということもあるかもしれないです」と返しました。第1局では藤井棋聖が4枚の桂を保持した場面もありましたが、本局は桂、さらには香が初期配置のままという可能性も出てきました。
(16時45分頃、モニターに映る両対局者の様子)