59手目▲4六歩まで進みました。ここまでの進行について、立会人の島朗九段に話を聞きました。
「両者がかなり決断よく指している気がします。▲4七角(45手目)は印象的な角打ちでしたね。用意していたのでしょうね。歩を打つのでは不満だったのでしょう。
後手にとって怖い変化が多かったと思いますが、いとわずに豊島八段がどんどん受けの手を出して、形が乱れても戦えるという大局観でしょう。
玉の堅さにこだわっていない、豊島八段の指し回しが目を引きます。プレッシャーなく指されている感じがあります。いま▲4六歩と手が戻ったので、少し緩やかになったと思います。
後手は網が破れるとまずいので、攻め合いではなく、丁寧に指して相手の駒を除去したいですね。先手も手を作るのも大変でしょうか。▲4六歩に△5五銀打とするのはいい手に見えますね」
(銀杏)