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第84期棋聖戦五番勝負第3局

2013年7月 6日 (土)

先手よし

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渡辺竜王は竜の位置を変えた後、敵陣に歩を垂らして手を渡しました。
しかし「この展開では……」と検討陣。先手がよくなったと判断しています。
ただ、図でどう進めるかは難しいところです。攻めるなら▲4一銀や▲2五歩、安全にいくなら▲6六同竜。 控室では「取りたくないけど▲6六同竜か」と言われていましたが、しばらく考えていた羽生棋聖は▲2五歩を選びました。決めにいっています。

(牛蒡)

後手の意図は?

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勝負どころと言われた局面から△2二同玉▲4二飛△3二金▲6二飛成△6一歩(図)と進みました。
図で▲6一同竜と取ったとして、渡辺竜王が用意した手順は何か。控室では発見できていません。
たとえば図から▲6一同竜△4三角▲5二銀△7六角▲7七銀△5八角成▲同銀△5九竜(参考図)は▲4九金でも▲6九金でも先手が残していそうです。6一竜が受けに利いています。

S104

(牛蒡)

勝負どころ

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1図から羽生棋聖が▲3二馬△同玉▲2二歩(2図)と踏み込みました。△2二同玉は▲4二飛が痛打です。
放置しても▲2一歩成が詰めろなので、後手は2図で詰めろや攻防手を絡めた手順が必要になります。
後手に妙手順があるかどうか。「ここは大詰めです」と勝又六段は話しています。
残り時間は▲羽生1時間17分、△渡辺2時間19分。

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G089

(牛蒡)

午後のおやつ

午後のおやつは「冨久屋」(ふくや)のロールケーキ。
飲みものは羽生棋聖がホットレモンティー、渡辺竜王がオレンジジュースでした。

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(記者も食べたことがあります。おすすめです)

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(牛蒡)

形勢は難解

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△3九竜に▲5九桂と受けて1図の局面。羽生棋聖は持ち駒の桂を投入しました。まだまだ難しい形勢です。たとえば▲5九桂に代えて▲4一飛(▲3二馬△同玉▲4三金以下の詰めろ)は△5四歩▲同馬△4二金打▲8一飛成△5七歩▲同金△5九竜(参考図)で受けが難しかったようです。

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(14時45分ごろのモニター映像)

(牛蒡)

現地大盤解説会

現地大盤解説会は若山牧水記念館と沼津倶楽部の計2カ所で行われています。

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(若山牧水記念館は勝又六段が担当)

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(熱弁をふるう勝又六段)

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(パソコンを使った解説は勝又流)

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(沼津倶楽部には木村八段と本田女流三段が登場)

木村八段「名人戦(1-4で羽生敗退)の直後で、渡辺竜王有利という声もありましたが羽生棋聖が2連勝。強いですね」
本田女流「羽生棋聖は2日制(名人戦は2日制)より1日制を得意にされているのでしょうか」
木村八段「そうみる人もいますね。でもどちらも強いですよ。同業者としては勘弁してほしいです(会場笑)」

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(会場外までイスが並べられていた。気持ちのよい風が会場を吹き抜ける)

ポスター

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(第3局のポスター。晴れた日の千本松原の風景が美しい)

(牛蒡)

千本松原

沼津倶楽部から2分ほど歩くと海に出ます。
この周辺の海岸は松が植えられており「千本松原」の名で知られています。
晴れた日には駿河湾と富士山を一望できる景勝地です。

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(残念ながらこの時間は曇りで富士山は見えなかった)

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(海は荒れ模様。堤防の上に立つと、体が吹き飛ばされるような強風にあおられた)

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(撮影の帰り道にて。ネコはのんきだった)

(牛蒡)

13時半ごろの控室

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(「どう指せばいいの?」と本田女流三段が意見を求めた先は……)

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(吉田正和五段)

(牛蒡)

対局再開

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(こども大会の優勝者と保護者・関係者の方が対局再開を観戦)F025

(再開5分前に渡辺竜王が戻ってきた)

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(13時5分、羽生棋聖が入室。「時間になっております」の声に「失礼しました」)

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F072

(牛蒡)

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