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第83期棋聖戦五番勝負第2局

2012年6月23日 (土)

森に囲まれたフォレスタヒルズ

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(大盤解説会は事前申込制。会場のホールには、すでにたくさんの観戦者が詰めかけていた)

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午後のおやつ

15時、おやつが対局室に運ばれた。メニューは羽生棋聖がパッションフルーツムース、レモンティー。中村六段がクリームブリュレ、パウンドケーキ、アイスティー。

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(羽生棋聖が注文したパッションフルーツムース)

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(中村六段はクリームブリュレとパウンドケーキの2つを注文)

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読みの入った手

_71中村六段は1時間4分の長考で▲7四歩(図)と利かした。△8二角と引かせて△8二歩を消す狙いと思われる。△8二角▲5七金△7二銀と進んだときが気になるが、それには▲7三歩成の成り捨てがピッタリで、先手の角は取られない。ただ、この手自体は角の移動範囲を狭くする手なので、感覚的に指しにくい手だ。先の長考は、読みの裏付けをとるための時間だったのだろう。この手を見て羽生棋聖が手を止めている。「次が▲5七金の一手ではないかもしれないので、自分ならとりあえず△8二角と指してみたいです」と豊島七段。相手の指し手を見てから考える、というわけだ。時間の使い方も十人十色である。


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(朝、対局室で盤側に座る豊島七段)

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羽生棋聖、反撃

_70図は14時頃の局面。羽生棋聖は△6八歩▲同飛で飛車を呼び、△3五歩(図)と反撃に出た。▲同歩は△3六歩▲同銀△4六角が絶好の角出になる。後手は玉が堅いので、大駒を切るような思い切った攻めも可能だ。先手は▲3五同歩で後手の攻めを引き込むのか、▲5七金で4筋を支えるのか。今後の方針を決める重要な局面なのだろう、中村六段は長考に沈んでいる。


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(フォレスタヒルズのチャペル。これまでに3900組を超える門出を祝ってきた)

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指導対局

1階では13時から指導対局が行われている。将棋大会に参加した子供たちが盤の前に座り、後ろでは親御さんが対局の様子を熱心に見守っていた。

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(杉本七段)

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(村田顕五段)

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(澤田四段)

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(村田智女流二段)

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(室田女流初段)

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(竹内三段)

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対局再開

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本局の使用駒

本局で使用されている駒は大竹竹風作、錦旗書。錦旗は駒師の個性が出やすい書体と言われており、この駒も例外ではなさそう。細身のやわらかい曲線が印象的だ。

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(中村六段の玉将。「錦旗書」と刻まれている)

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(羽生棋聖の王将。「大竹竹風作」と刻まれている)

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昼食休憩に入る

_6712時、図の局面で昼食休憩に入った。対局は13時から再開される。対局者の昼食は、羽生棋聖が寿司、味噌汁、メロン、グレープフルーツジュース。中村六段が牛フィレカレー、季節のサラダ、フルーツ。


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(寿司、味噌汁、メロン、グレープフルーツジュース)

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(牛フィレカレー、季節のサラダ、フルーツ)

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朝の様子

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中村六段、踏み込む

_57図は11時頃の局面。羽生棋聖は自陣角を打って先手の手を封じにいったが、これに中村六段が▲8三角(図)と角を打ち、踏み込んでいった。後手は歩を持てば△8六歩▲同歩△8二歩で角を取りにいく狙いがあるので、それを承知で攻めているだけ、積極的といえる。本格的な戦いが始まったことで、ここから激しい展開になりそうだ。想定よりも早い進行に、控室では驚きの声が上がっている。


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