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2023年6月 5日 (月)

研究手か否か

ダナン三日月では9時から大盤解説会が始まっています。トップバッターは木村九段と野原女流初段でした。この時間は鈴木九段と加藤桃女流三段が出演しています。目算で50人ほどの方が解説を聞いていました。日本から訪れた方もいれば現地の方もいます。

Dsc_4568(解説会の様子)

Dsc_4571(最前列の観客席には長机がある。飲み物やタブレットを置けるのはうれしいサービス)

Dsc_4602(正面の大型モニターに対局室の様子が映し出されている)

230605064図の局面、鈴木九段は「先手の主張は盤上の駒が多いことですが、△4二玉~△3一玉~△3三銀とされると先手の攻め駒が後手玉から遠く、後手の駒得のほうが大きくなります」と解説していました。

先手がどう動くかと注目されていたところ、藤井棋聖はわずか2分で▲3七金!を指しました。次に▲3六金△4四飛▲4五歩が間に合えば飛車を取れますが、△6五歩とされると飛車の捕獲は難しく、▲3七金は形を崩しただけの手になりかねません。相当に指しにくい手です。

「▲3七金はすぐに指しましたね。藤井棋聖といえども、すでに研究は外れていたと思いますが、研究手かもしれないと思わせる早さでした。似た手筋を知っていたか、類型の経験があったのか」(鈴木九段)

(牛蒡)

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