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2023年4月

2023年4月24日 (月)

永瀬王座の勝負手

2023042456

15時38分、永瀬王座は22分の考慮で△3五歩と突き、自身の囲いの側から動きを見せました。対して▲3五同歩なら△6五歩▲同歩△2五歩というように、銀挟みの筋を軸に戦いにいくのでしょうか。ただ、囲いを崩しながら相手の攻めの銀を呼び込む△3五歩は、かなりリスクのある手なのは間違いありません。形勢容易ならずと見ての勝負手と思われます。

Dsc_30811 (永瀬王座。残り時間はおよそ1時間)

(睡蓮)

佐々木七段の駒組み勝ちか

2023042455図は15時30分頃の局面です。互いに玉形がかなりまとまってきました。ただ、後手は2二の角が使いづらそうなのがつらいところ。何事もなく△4三金寄~△3三角と整形できればよいですが、現局面で△4三金寄は▲2五歩△3三角▲4五歩で先手が戦機をつかめそうです。現状は佐々木七段の模様がよくなっていると見てよいのかもしれません。

Dsc_32091 (佐々木七段)

(睡蓮)

駒組みが続く

2023042443図は14時頃の局面です。休憩明けから、互いに小刻みに時間を使いつつ、じっくりと駒組みを進めています。先手は▲6六歩と角道を止めて、さらに囲いを充実させていく方針。後手のほうもまだ玉形が中途半端なので、しばらくは攻めに出ることはないと思われます。長期戦の雰囲気です。

Dsc_31781 (永瀬王座。残り時間はすでに2時間を切っている)

(睡蓮)

佐々木七段の本棋戦成績

Dsc_31051

佐々木七段の本棋戦成績は23勝6敗(0.793)です。2021年~2022年の前期に初めて決勝トーナメントに進出し、その後も勝ち進みましたが、準決勝で永瀬王座に敗れました。今期は決勝トーナメントからの参戦で、大橋貴洸七段、糸谷哲郎八段、渡辺明名人を連破して本局を迎えました。

(睡蓮)

永瀬王座の本棋戦成績

Dsc_30361

永瀬王座の本棋戦成績は39勝16敗(0.709)です。2015年~2016年の第87期と、2021年~2022年の前期に挑戦者になっています。前期の五番勝負は、藤井聡太棋聖を相手に1勝3敗という結果でした。今期は決勝トーナメントからの参戦で、井上慶太九段、広瀬章人八段、佐々木勇気八段を破っての勝ち上がり。挑戦者決定戦進出は4期連続5回目です。

(睡蓮)

対局再開

Dsc_31811 (再開数分前の対局室。他棋戦で対局中の鈴木大介九段が、一瞬だけ顔を見せた)

Dsc_31751 (永瀬王座。12時15分には盤の前に戻り、そこからはずっと考え続けていた)
Dsc_31901
(記録係から再開を告げられると、すぐに盤上に手を伸ばす)

Dsc_31931 (指し手は△3二銀。棒銀攻めを見せている相手に対して、△2三銀と上がって受けられる形にした)

Dsc_31961 (直後に佐々木七段が戻る。12時5分にはいったん戻っていた佐々木七段だが、そこからまた席を外し、休憩中はほとんど盤の前にいなかった。入れ替わるように永瀬王座が離席する)

Dsc_32011 (前傾姿勢で盤に向かう佐々木七段)

Dsc_32131 (永瀬王座はすぐに戻ってきた。午後の戦いに入る)

(睡蓮)

昼食休憩時の対局室

Dsc_31581 (永瀬王座も佐々木七段も、正午より前に席を離れていた)

Dsc_31591 (12時5分、早くも佐々木七段が戻ってくる。コーヒーをすすりながら盤上を見つめていた)

(睡蓮)

昼食休憩

2023042429

この局面で永瀬王座が46分使ったところで正午になり、昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲佐々木18分、△永瀬1時間27分。昼食の注文は、永瀬王座が「生姜焼き(単品・肉1枚追加)、味噌汁」(ふじもと)に「納豆オムレツ(単品・キムチ入り)」(鳩やぐら)、佐々木七段が「牛すじのお母さんカレー」(rico curry)。永瀬王座は、コールドブリューコーヒーとゼリー飲料3個の買い出しも頼んでいます。対局再開は12時40分です。

Dsc_31631 (永瀬王座の昼食)

Dsc_31641 (佐々木七段の昼食)

(睡蓮)

後手も三段目に金上がり

2023042426

図は11時頃の局面です。先手が飛車先交換から▲2五飛としたのに対し、後手のほうも△3三金と左金を三段目に上がる指し方を採りました。次に△2四歩と打てば、先手の飛車に当てつつ2筋を収めることができます。現局面で▲2四歩には、△1三桂▲2八飛△2五歩~△2四金で受かっているでしょうか。挑戦者決定戦の大一番は、見たこともないような形になっています。

Dsc_30611 (永瀬王座。「目には目を」の姿勢だ)

(睡蓮)

戦型は相掛かり

2023042417

戦型は相掛かりになりました。図は10時30分頃の局面。後手の飛車先交換に▲7七金と上がって、7六歩を守りつつ8六飛を追ったところです。珍しい指し方で、すでに同一の前例はありません。佐々木七段用意の作戦の一つと思われます。永瀬王座は、▲7七金に10分ほど手を止めています。

Dsc_31231 (タイトル初挑戦を目指す佐々木七段。早々に工夫を見せた)

(睡蓮)

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