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2020年7月 9日 (木)

渡辺棋聖インタビュー

産経新聞(以下、産経) 本局は後手番でした。藤井七段の角換わり腰掛け銀を想定して準備してこられましたか。

渡辺 そうですね。予定の本命というか。

産経 昼食休憩までに76手と、早いペースで進みました。どの辺りまで研究だったのでしょうか。

渡辺 そうですね。午前中はもちろん、予定の範囲内でした。ただ、そのあとは先手の手も広いので。△9九飛(90手目)くらいまでは考えたことがあったんですけど、変化が多いのであんまりきちんとは。

産経 △9九飛に▲9八銀と打たせて△6七馬としたところの手応えはいかがでしたか。

渡辺 合駒なら馬を逃げてという予定でやっていたので。

産経 やれるという感触があったのはどこでしょうか。

渡辺 △7八馬(112手目)と入ったところは指しやすいと思ったんですけど、終盤は読んでいない手がいっぱいあったので。

産経 次局の抱負をお願いします。

渡辺 とりあえず一つしのぐことができたので。依然としてカド番ですけど、この勢いで頑張れればいいかなと思います。

東京将棋記者会(以下、記者会) 本局は0勝2敗のスコアで迎えた大一番でした。どのような心境で臨まれましたか。プレッシャーを感じる部分はありましたか。

渡辺 状況が苦しかったので、開き直ってというか、思い切っていこうかなと。決めていたところはどんどん指そうと思っていました。

記者会 本局の勝利はご自身にとってどういう勝利だったでしょうか。

渡辺 作戦が当たったところはあるので、勝ち方の部類ではいいものではないでしょうけど、カド番で贅沢をいえる状況ではなかったので。結果に満足して次に向かいたいと思います。

記者会 終盤は慎重に指し進められました。

渡辺 想定を外れたところからいきなり終盤戦なので。時間がないと分が悪いなと思っていたので、そういう方針で進めていました。最後はちょっと上に逃げられるのをうっかりしてたんですけど、時間があったので冷静になれました。

(睡蓮)

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