藤井七段インタビュー
――本局を振り返っていかがでしたか。
藤井 序盤はやってみたかった作戦で、積極的に動いていけたかなと思っていたんですけど、こちらの玉が薄い形なので、難しい局面が続いたと思っています。
――やってみたかった作戦とは△5四金(42手目)から△4二飛(44手目)のことでしょうか。
藤井 △5四金はその局面になればやってみたい手でした。5三歩型だと部分的にある手で、本譜の形でもやってみたかったです。
――作戦的にうまくいったということでしょうか。
藤井 △5四金のあとも難しいと思っていました。
――午後に入って激しい攻め合いになりました。
藤井 途中から激しくなったんですけど。うーん、▲6六角(57手目)に△3一銀(58手目)と受けたんですけど、△3一銀では、あまり自信がある感じではないのかなと思いました。
――これで2連勝。奪取まであと1勝になりました。
藤井 ここまでいい状態で指せているかなあと思うので、次戦も気負わずに臨みたいと思います。五番勝負だと5局でひとつの勝負だと思っているので、次もいままでと変わらない気持ちで臨めれば。
――和服での対局についての感想を教えてください。
藤井 和服は長時間の対局では初めてで、どんな感じかわからないところもあったんですけど、実際着てみると思ったより快適というか、普段どおりやれたのかなと思っています。
――7月から王位戦七番勝負も始まり、大変になると思いますが。
藤井 今後も対局が続くので、休むときはしっかり休んで、体調を崩さないようにしたいと思います。
(牛蒡)