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2020年6月

2020年6月28日 (日)

おやつ

おやつは15時に出される予定でしたが、今回用意されたものは焼き菓子のため、すでに対局者控室に出されたようです。東京・吉祥寺にある「アテスウェイ」のお菓子です。

【アテスウェイ】
http://www.atessouhaits.co.jp/

Dsc_1592 

Dsc_1597上段左から
 ケーク オ フランボワーズ
 ケーク マロン テヴェール
下段左から
 マドレーヌ シトロン(レモン)
 フィナンシェフランボワーズ
 フロランタン(黒ゴマのサブレ)

(牛蒡)

好調ではなく順調、藤井七段

藤井七段はデビュー以来、3年連続で年度勝率8割超を達成しました。これは史上初の快挙です。2連敗は4回しかなく、3連敗は1回もありません。どの期間を切り取っても白星ばかりですが、一例として昨年12月から本日までの成績を紹介します。

13連勝 --> 1敗 --> 5連勝 --> 1敗 --> 10連勝 --> 1敗 --> 4連勝

合計すると32勝3敗で勝率は0.914。おそるべき勝ちっぷりです。つい「好調」と記したくなりますが、師匠である杉本昌隆八段は、先日の師弟対決(竜王戦)で、「好調というよりも順調」とコメントしていました。その実力を高く評価しています。

ちなみに13連勝の直前の1敗は、第69期王将戦挑戦者決定リーグ戦の最終戦でした。タイトル挑戦を目前に頓死を喫した痛恨の敗戦でしたが、その直後の13連勝には実力のみならず、メンタル面の強さも感じます。

Dsc_1515
(牛蒡)

高い防衛率、渡辺棋聖

渡辺棋聖は現在進行中の棋聖戦と名人を除くと、タイトル戦登場33回、獲得25期の実績を誇ります。防衛戦は22回あり、そのうち18回で防衛に成功しました。非常に高い防衛率です。

以下は2018-19年度のタイトル戦の結果です。18年春に佐藤天彦名人(当時)が防衛して以降、挑戦者の奪取が増えています。防衛に成功したのは、佐藤名人以外では渡辺棋聖だけです。ちなみに、渡辺棋聖が年下相手に奪取や防衛に失敗したことは一度もありません。

【2018年度】 【2019年度】
名人戦 防衛  名人戦 奪取
叡王戦 --  叡王戦 奪取 ※18年度の叡王戦は初のタイトル戦
棋聖戦 奪取  棋聖戦 奪取
王位戦 奪取  王位戦 奪取
王座戦 奪取  王座戦 奪取
竜王戦 奪取  竜王戦 奪取
棋王戦 防衛  棋王戦 防衛
王将戦 奪取  王将戦 防衛

Dsc_1503
(牛蒡)

藤井七段の和服

藤井七段は和服で対局しています。第1局はスーツだったので、タイトル戦では初めての着用です。黒の羽織は夏用で極めて薄く、下に着ている着物や袴が透けて見えます。着物は濃紺。袴は仙台平。いずれも師匠の杉本昌隆八段から贈られたもので、藤井七段は昨年のJT杯1回戦(対三浦弘行九段)で着用しています。

【藤井七段の和服は師匠のプレゼント|産経新聞】
https://www.sankei.com/life/news/200628/lif2006280025-n1.html

Dsc_1393
(牛蒡)

観戦記は産経新聞に掲載

観戦記は後日、産経新聞に掲載されます。本局の観戦記者は宮本橘さんです。

【28日に第2局 ヒューリック杯棋聖戦|産経新聞】
https://www.sankei.com/life/news/200627/lif2006270015-n1.html

【異例の過密日程の両者|産経新聞(産経WEST)】
https://www.sankei.com/west/news/200627/wst2006270005-n1.htm

Dsc_1586(産経新聞、本日の朝刊。決勝トーナメント1回戦の観戦記が載っている)

(牛蒡)

午前の控室

9時30分ごろの関係者控室です。継ぎ盤をはさんでいるのは、佐藤康光九段(日本将棋連盟会長)とヒューリック株式会社の西浦三郎・代表取締役会長。その奥では屋敷伸之九段が取材を受けています。

Dsc_1585 

Dsc_1572(佐藤康九段は棋聖6連覇の実績を持つ。永世棋聖有資格者)

(牛蒡)

戦型は矢倉

202004_020第1局は藤井七段の先手で矢倉。第2局は先後を入れ替えて、また矢倉になりました。先手は居玉で▲3六歩を突くあたり、なかなか積極的な駒組みです。一方、後手は△5四歩を保留して慎重な駒組みに見えます。ちなみに昨年2月の朝日杯将棋オープン戦決勝は先手雁木(渡辺先手)でした。角換わりはまだ指されていません。

Dsc_1486
(牛蒡)

対局開始

Dsc_1529(定刻の9時に対局開始)

Dsc_1554(初手▲7六歩)

Dsc_1558(藤井七段はまずお茶を飲む)

Dsc_1565(2手目△8四歩)

(牛蒡)

朝の様子

藤井七段は8時42分、渡辺棋聖は48分に入室しました。関係者が見守る中、対局準備を進めていきます。

Dsc_1382_2 (第1局はスーツで対局した藤井七段。今回は和服を着用)

Dsc_1440(渡辺棋聖が上座につく)

Dsc_1464(駒を初形に並べていく)

Dsc_1400 

Dsc_1376_2(対局者には消毒用品が用意される。渡辺棋聖はクーラーボックスを持参)

Dsc_1371(藤井七段にはお茶や水が用意された)

Dsc_1521
(牛蒡)

棋譜解説

棋譜解説は窪田義行七段です。終局後、棋譜コメントに解説を掲載します。
また、一部の解説は対局中に記載していきます。

Kifus_2


おはよう御座います。七段の窪田です。本日はテレワーク解説を仰せ付かりました。皆様には、日曜日ながら“Stay Home”運動の一環としてお楽しみ頂ければ何よりです。戦型予想ですが、1局目で藤井挑戦者の先手矢倉を受けて立って敗れた渡辺棋聖ながら、本局では先手矢倉で臨むのではないかと思います。藤井挑戦者は早繰り銀等の急戦ではなく、1局目の渡辺棋聖同様に持久戦で応じるでしょう。その中で定跡最前線というよりは、もっと斬新な展開になるかを楽しみにしています。



(牛蒡)

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