(対局者が退出後は、青野九段、勝又六段、安食女流初段による明日の予想が行われる)
青野九段「先手の豊島さんは、ここで勝ちきらないといけない。初のタイトル獲得に向けて、背水の陣で臨まれると思います。羽生さんは、この棋聖戦にタイトル通算100期がかかります。明日は大変な大一番になりますが、勢いは豊島さんにあるような気がします。棋聖戦は先手の勝率が高いというのもあります」
勝又六段「今年の豊島八段は、王将戦で挑戦権獲得、A級順位戦はプレーオフまでいき、この棋聖戦と王位戦でも挑戦者になりました。羽生棋聖は勝率が5割を切っています。青野先生がお話しされたように、調子の差は歴然としています。しかし、こういう場面で勝負強いのが羽生棋聖です。明日、先手の豊島八段は角換わりを目指すでしょう。羽生棋聖は第1局のように受けて立つのか、それとも角換わりを避けるのか。そこが最初のポイントです」
青野九段「角換わりが流行していますが、明日は羽生棋聖が横歩取りをやる可能性もかなりあると思います。2手目が勝負ですね。ところで羽生さんは47歳ですが、47、48という歳は、木村名人も大山名人も中原さんにしても、第一人者の座を明け渡した歳なんです。それなのに、羽生さんはタイトルを獲りにいっている。羽生さんの底力は確かにすごいです」
鈴木九段「本日は人気の若手棋士がたくさんいるので、せっかくですから檀上で話してもらおうと思います」
八代六段「静岡県出身の八代です。生まれは東伊豆のほう(賀茂郡)ですが、高校は三島市(沼津市の隣)の学校に通いまして、沼津の街にもよくきました。私は明日、大盤解説などを担当いたします。羽生棋聖はタイトル通算100期と棋聖11連覇がかかり、豊島八段はいま絶好調です。熱戦にならないわけがありません」
青嶋五段「私は三島市の出身です。生まれてすぐ東京に引っ越したのですが、子どものころは、こちらの大会にも参加していました。明日は八代六段とともに大盤解説や指導対局をいたします。よろしくお願いします」
斎藤四段「昨年10月に四段に昇段しました、斎藤です。私は静岡に直接の縁はないのですが、静岡のお茶は好きで飲んでいます。明日は記録係を務めさせていただきます。私は居飛車党なので、横歩取りの激しい将棋が見られればうれしいです」
(青野九段、勝又六段と入れ替わりで鈴木九段と八代六段、青嶋五段、斎藤四段の若手勢も登壇)
(康太)