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2017年7月11日 (火)

明日のみどころ

両対局者が退出したあとに、石田和九段、飯島七段の両立会人による明日のみどころが語られました。

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石田「こんばんは。新潟はよく来たんだけども、久しく来てなかったから、この日を楽しみにしておりました。タイトル戦の立会人をよくやらせていただくんだけど、実は高島屋さんは初めてなんです。プライベートで1度来たことあるんですけどね。ここの料理はまことに見事。夏もいいし、秋もいいし、冬もいいし、春もいい。いやいや、なんか原田先生に似てきてねぇ。一言二言、余分に褒めるタイプなんだねって、自分でおっしゃっていました。いやいや、私の話した高島屋のことは本当のことですからね。では明日の見どころを、若い人から」

飯島「実は、私は原田先生の孫弟子でして、師匠は桜井昇八段。嫁さんの実家も新潟で、縁のある場所です。高島屋さんは初めてでして、温泉を楽しみにしていました。棋聖戦は羽生棋聖が2連勝して、斎藤挑戦者が1勝を返しました。僕は明日の一局がいちばん面白いのかなと思っています。明日、斎藤挑戦者が勝てば五分じゃないですか。流れもまったく変わります。実は副立会は14回目なんですけど、番勝負の後半は非常に緊張感がありますよね。明日、羽生棋聖が防衛するか、挑戦者が制して最終局に持ち込むのか、興味深いところです」

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石田「羽生さんが先手なので、主導権を握りやすい。この差はわずかなんですが」

飯島「戦型はおそらく角換わり。羽生棋聖が先攻して、斎藤挑戦者がどのように勝負にできるかでしょうか」

石田「私は行きの新幹線で羽生さんと一緒だったんですけど、もう最近は20代とばかり対局しているみたいですよ。下手したら親子ほど差があるわけです。将棋ファンの見方は王者は羽生さんなのよ。やっぱり羽生さんを負かして、初めてこの人はタイトルを取ったんだと認めるというのが多いと思いますね。羽生さんも、もう46歳。私は、45歳を過ぎたら下り坂になるという持論があるんですけど、羽生さんもこういうところでがっちり若手を跳ねのけて、羽生さんの壁というのを若手に見せつけないといけない。明日大事ですよ、2対2になるとやられる可能性があるからね。若手を跳ねのけて、羽生さんに勝つのは大変だと思わせないといけないから。明日は飯島さんの名解説を聞いてください」

(書き起こし=紋蛇、写真=琵琶)

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