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2017年7月11日 (火)

前夜祭(3)

両対局者には高島屋のスタッフから花束が贈呈されました。そのあと両対局者は決意表明を行い、翌日の対局の熱戦を誓いました。

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■決意表明

羽生善治棋聖

「第88期棋聖戦第4局の前夜祭をこのように盛大に開催していただきまして、誠にありがとうございます。こちらの高島屋さんでは数多くの棋聖戦が行われてきまして。わたくし自身も初めて棋聖戦に挑戦したときから、気がついたら4半世紀になっている(笑)。月日が流れるのをずっしり感じてしまったんですけど、また明日から棋聖戦という晴れ舞台で対局できるということは、棋士として誇らしいことなんだなとしみじみと感じております。


今期、最初に淡路島から始まりまして、全国各地を転戦してきました。7月ということで暑い日々が続いていますが、明日からの対局も気候に負けないように熱い対局ができたらいいなと思います。


こちらにくると大変お世話になりました地元の原田泰夫先生のことをいつも思い出します。原田先生はかなり長くお話しされていたことを思い出しますが、将棋界、将棋連盟のために前に進んでいくことが大事だとおっしゃっていました。最近は若い人が活躍されて、原田先生も喜んでいらっしゃるんじゃないかなと思っております。明日からの対局も皆さまにお世話になります。よろしくお願いいたします」

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■決意表明

挑戦者・斎藤慎太郎七段

「棋士の斎藤慎太郎と申します。今回、初めてになる方も多いと思います。わたくしは大阪から新潟にきまして、今回が初めてです。このような歴史のある、登録有形文化財の高島屋さんにこられるのは、何というありがたき幸せなことが自分の身に降りかかっているのだろうとひしひしと感じておりまして、ありがたい機会をいただいたと感謝しております。「死ぬまで長生きできる」という温泉はもちろん、日本料理も楽しみに参りました。あとはフクロウの「福ちゃん」が夜に鳴かれるそうですね。私はフクロウが好きですので、ご挨拶したいと思っております。この3点だけでなく、高島屋さんにはもっと魅力があると思いますので、リフレッシュして明日の対局に臨めるかなと思っております。


明日の和服は、新潟で織られました紬を用意しておりまして、こちらの対局場にふさわしいかなと思っております。高島屋さんでは多くの名勝負が行われてきたとうかがっておりまして、その写真を拝見させていただきました。こちらでは、棋聖戦は決着局になることが多いようでして……(笑)。何がいいたいかと申し上げますと、前例を覆せるような新しい手を指して、明日は頑張って参ります」

(琵琶)

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