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2016年7月

2016年7月 2日 (土)

感想戦写真

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20160702_kanso2 (感想戦は20時17分ごろ終了した)

(銀杏)

終局直後

20160702_syukyoku (終局直後の対局室)

20160702_nagase7 (インタビューに答える永瀬六段)

―――今日の一局を振り返っていかがでしたか。

永瀬「全体的に難しい将棋だったと思いますが、気づいたら悪くしてしまいました。中盤でもう少し頑張る手があったかもしれませんが、わからずに粘る将棋になってしまいました」

―――40手目に△8六歩と攻めた当たりはいかがでしたか。

永瀬「変化が多すぎて、どれを読んでいけばいいかわからなかったです」

―――66手目△2五飛のあたりで△3四桂と大駒を取りに行くのはいかがでしたか。

永瀬「△3四桂では少し形勢が悪い気がしたので、複雑化できればと思っていました」

―――少し押され気味だという意識があったのですか?

永瀬「そうですね。その後に△4三角と引くのは仕方ないです。78手目に△9三同飛としたのは、飛車を成っていくのでは自信がありませんでした。このあたりは粘りに切り替えていました」

―――どのあたりで優勢から勝ちになったと思いましたか。

永瀬「最後の変化は読みきれていなかった気がします。勝ちになったと思った瞬間はなかったと思います」

―――88手目△4二歩で△4二香はいかがでしたか。

「▲8四飛でどうかと思っていました」

―――100手目△4三桂が好手といわれていました。

永瀬「△4三桂でもまだ自信はなかったですが、盛り返したかなと思いました」

―――五番勝負は2勝1敗になりました。初タイトルにあと1勝となりました。意気込みを。

永瀬「意気込みというものはありませんが、一生懸命頑張りたいと思います」

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20160702_habu5 (羽生棋聖はしばらく同じポーズのまま動かなかった)

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―――今日を振り返っていかがでしたか。

羽生「飛車を圧迫されてつまらない将棋になりました」

―――中盤は先手が指せるという評判でした。

羽生「よくわかりませんでした。いろいろあって。何かあったかもしれませんが、読みきれませんでした」

―――93手目▲9三歩から▲9二角成としました。このあたりはどうでしたか。

羽生「あのあたりは何が正しいかわかりませんでした。ただ、△4三桂(100手目)と跳ねられてみると、悪かったかもしれないですね」

―――1勝2敗で追い込まれてしまいました。

羽生「また、変わらずに次も頑張りたいと思います」

(銀杏)

永瀬六段が2勝目を挙げる

Kisei201607020101118第3局は永瀬六段が勝ち、2勝1敗とリードしました。終局時刻は19時26分。消費時間は▲羽生3時間59分、△永瀬3時間57分。


(牛蒡)

後手勝ち筋か

20160702r

図は113手目▲5三桂不成の局面。100手目△4三桂が好手で逆転しているとみられています。
▲5三桂不成は△3一玉に▲5六馬のつもりですが、△6七角成▲同馬△5五桂打と6七を攻めるのが厳しいようです。
(銀杏)

どちらが勝ちかわからない

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図は98手目△6六香の局面。羽生棋聖は香の裏を突いて▲6五桂と跳ねました。△同角なら▲7三歩成で王手角取りです。
ところが△4三桂と跳ねられてみると、後手玉が広くなって、寄せるのが容易ではありません。
終盤戦で技の掛け合い。どちらが勝ちか、控室ではわかっていません。
(銀杏)

粘る永瀬六段

20160702o

図は90手目△3三歩まで。先手は銀得の上に遊び駒がありません。局面の流れは変わり、永瀬六段が粘る番です。▲5二銀成△同玉▲6五桂が検討されていましたが、羽生棋聖は11分使って▲6五角。永瀬六段はすぐに△5一桂と駒を使います。
(銀杏)

18時25分ごろのモニター

20160702_monitor1 (88手目の局面での残り時間は▲羽生32分、△永瀬10分。ともに前傾姿勢で考えている)

(銀杏)

18時ごろの大盤解説会

20160702_ooban1 (藤井九段と鈴木女流二段。83手目▲3四香に△6四桂なら▲9二角成とただで捨てる手を示していた)

20160702_ooban2 (中尾五段と青嶋五段の解説会。83手目▲3四香で先手の景色がよくなったという見解だった。先手は4六飛を使うメドがついた)

20160702n83手目▲3四香の局面。以下△2三金▲4四飛と先手の窮屈だった飛車が使えた。
(銀杏)

青野照市九段がニコニコ生放送に電話出演

20160702_aono2 (18時過ぎ、青野九段がニコニコ生放送に電話出演。「永瀬さんは指し方が渋すぎたかもしれません」とコメントする)

(銀杏)

端歩の遅はや

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第1図は中盤の38手目△3六歩の局面。後手が技を狙っていそうなところで▲9六歩。悠然と構えます。
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しばらくたった第2図。やはり、後手が攻めを狙っていそうなところで▲9四歩。以下、第3図まで進んで、先手は桂得の戦果を挙げました。間合いを見誤るとすぐにガタガタになるところですが、羽生棋聖はうまく応じました。遅いようで間に合った先手の攻めでした。
(銀杏)
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