前夜祭(1)
18時、ホテルフォレスタで前夜祭が行われました。
(主催者挨拶・産経新聞社東京本社文化部長・小川記代子)
棋聖戦が2年ぶりにここ豊田に戻ってきました。ホテルフォレスタさん、素晴らしい対局場をご用意していただきましてありがとうございます。豊田市はすごく将棋に力を入れてくれていまして、明日はお子さんたちがたくさん来る将棋フェスティバルを開いてくださる。この素晴らしい環境で、お子さんがたくさんいる中で、トップの2人が対局しているのは理想郷のような光景だなと思います。羽生棋聖に対する挑戦者の永瀬六段は若く、この五番勝負は大いに注目されています。明日は皆さんと一緒に楽しみたいと思います。
(主催者挨拶・日本将棋連盟専務理事・青野照市九段)
日本将棋連盟専務理事の青野でございます。ここ豊田に2年ぶりに棋聖戦が帰ってきました。集まっていただいた皆さまに感謝いたします。日本将棋連盟としては、地方のファンの方にタイトル戦を見ていただきたい、お子さんに本物の棋士を見ていただきたい、という思いでやっております。明日もたくさんのお子さんに来ていただいて、いい日だったと感動を与えられればと思っております。棋聖戦は第87期を迎えまして、いちばん数多いタイトル戦でございます。第2局はずっとトヨタ自動車さんにお世話になってまして、私も何回来たかわからないくらい来ております。永瀬さんは羽生さんに負けていないんですが、羽生さんもタイトル戦では、初登場の人には負けたことがない。負けたことがない人同士でどうなるかというのも、ひとつの興味かなと思います。思えば羽生さんも19歳で竜王をとってタイトル保持者になりましたから、23歳の永瀬さんが出てきてもおかしくない、むしろ昔は自分が、「若くて強いのが出てきて嫌だな」と思われたわけです。明日は素晴らしい対局になるだろうと思います。地元の石田九段や、若手の素晴らしい棋士がいますから、面白い解説ができると思いますので、ひとりでも多くの人に来ていただければと思います。
(地元代表挨拶・豊田市長・太田稔彦)
ご紹介いただきました豊田市長の大田でございます。先ほどもありましたが、ここ豊田での棋聖戦開催は2年ぶりです。おととしまで10年、ホテルフォレスタで棋聖戦のタイトル戦をやらせていただいていたんですが、1年ちょっと間を開けて思ったことは、トヨタ自動車さんにばかりおいしいところを持っていってもらっては困るなということです。今回から、豊田市は文化振興財団も地元も一緒になって、市民総出で受け入れ態勢を整えて、新たにタイトル戦をやらせていただく、そういう取り組みに変えさせていただいています。今後ともよろしくお願いいたします。ちょっと宣伝になりますが、明日は夜、豊田スタジアムで日本代表とスコットランド代表のラグビーの試合がございます。昨年のイングランド大会、予選で唯一負けたチームスコットランド代表です。また豊田市美術館ではデトロイト美術館展が開催中で、日本で初めて公開される作品が15点含まれております。明日の対局はもちろん、とよたふれあい将棋フェスティバルは子どもたちにとって貴重なふれあいの機会になりますし、スポーツもあります、美術もあります。とてもにぎやかで、素敵な一日になると思います。
(書き起こし=文、写真=紋蛇)