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2016年4月28日 (木)

波紋を呼んだ手

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第1図は村山七段が▲6五歩と打ったところ。これは検討陣の意表を突きました。△6五同銀▲同銀△8五飛と進むと、十字飛車の王手銀取りがかかるからです。
控室では△8五飛とさせることで、後手に攻めさせて、先手が余しにいく展開かと予想されていました。
ところが、実戦は△6五同銀に▲2四歩△同歩▲2五歩△5六銀▲同歩△3八銀(第2図)と進みました。
継ぎ歩攻めは部分的に手筋ですが、図の銀打ちが好感触。永瀬六段がペースをつかんだのではといわれています。

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第1図のときは先手が後手に攻めさせる展開と思われていましたが、第2図は後手が攻め駒を攻めています。第2図から▲1七飛△2五歩と進み、▲同桂なら△8五飛の十字飛車が実現します。
控室では▲6五歩で銀を引っ張り込んだ意図を把握できておらず、「攻め方の組み合わせが変調かもしれない」という意見も出ています。

(銀杏)

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