前夜祭(5)
両対局者は明日に備えて早めに会場をあとにしました。その後、前夜祭に参加した棋士の紹介と、正副立会人のあいさつがありました。
(左から伊藤能六段=観戦記担当、勝又六段、中尾五段、吉田五段)
石田九段「林さん(林実行委員長)の尽力でこれだけ多くの方を集められたのだと感じております。明日が一番の見どころです。明日の対局もぜひご覧ください」
木村八段「(沼津を訪れるのは)昨年に引き続き2回目になります。昨年は正立会、今年は副立会。あれっ、木村何かやらかしたのかいと思われる方もいらっしゃるでしょうけど、役割が違うんですね。正立会はトラブルがあったときにしきりをする人、副立会は解説をすることになります。
大盤解説会は勝又六段と中尾五段、聞き手は藤田女流初段が務めますが、私は解説のお二人の合間を縫ってといいますか交代で出ますのでよろしくお願いします。本局の立会人の話をいただいたときは王位戦で挑戦すると思っておらず、はからずもこのような機会をいただくことになりました。解説も対局も与えられた役割を精一杯尽くすのが棋士の務めです。よろしくお願いします」
※木村八段は来週開幕する第55期王位戦七番勝負に挑戦者として出場します。タイトルホルダーは羽生王位。そのことを司会者から紹介されると、会場から大きな拍手が起きました。ちなみに木村八段は3日に順位戦を戦い、その足で沼津入りしました。終局は4日の午前1時40分でした。
(文章書き起こし=銀杏、写真撮影=牛蒡)