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2010年6月

2010年6月 8日 (火)

イナズマの人気

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大盤解説会場で聞き手を務める、里見女流名人・倉敷藤花。
地元のヒロインだけにどこへ行っても声がかかる

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玉峰山荘のロビーにも里見女流名人・倉敷藤花の
書が飾られている。昨晩の前夜祭でも、里見女流
名人・倉敷藤花と写真を撮ろうと大勢のファンが列
をなしていた

(吟)

14時過ぎの控え室

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(里見女流二冠は、将棋世界7月号の詰将棋サロンを解いている。激しい終盤戦に向けてのウォーミングアップだろうか)

(烏)

控え室では・・・

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控え室では急遽、米長-里見戦が始まった。
結果は・・・。指し掛けとして、大盤解説会場へと
向かった。

(吟)

棋聖戦第1局ライブストリーミング大盤解説会のお知らせ

6月8日16時頃~終局まで、東京将棋会館より
西尾五段他によるライブストリーミング大盤解説
会をUstream上で予定しています(途中、休憩が
入る場合がございます) 。

こちらの方もぜひ下記URLより、お楽しみ下さい。
http://www.ustream.tv/channel/%E6%A3%8B%E8%81%96%E6%88%A6%E7%AC%AC-%E5%B1%80-%E7%BE%BD%E7%94%9F%E3%83%BC%E6%B7%B1%E6%B5%A6%E6%88%A6-%E8%A7%A3%E8%AA%AC%E4%BC%9A?lang=ja_JP

(吟)

奥出雲町

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地元名産の「仁多米コシヒカリ」オリジナル限定米。
大きく「棋聖戦」の文字が躍る

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こちらは純米酒(奥出雲仁多米)の棋聖戦記念ボトル。
アルコール分は15度~16度

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棋聖の羽生が「寿」、挑戦者の深浦が「盤」と揮毫した
記念扇子が販売されている。隣には、里見女流名人・
倉敷藤花の扇子が販売されている

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作家・松本清張、不朽の名作「砂の器」舞台の地

(吟)

井上八段

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朝の対局室にて、「新郎・新婦のようだね」と声がかかった

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身振り手振りで楽しい井上解説。朝から大盤解説会場で
大活躍

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大盤解説会場はすでに100名以上のファンの方が
つめかけている

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控え室にて、モニターを見つつ梅田氏に解説を行う。
弟子の稲葉四段も菅井四段も頑張る。師匠も頑張る

(吟)

対局に使用されている銘駒と銘盤

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(羽生陣)

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昼食休憩時の深浦陣、▲2二歩と打ち込まれた局面。

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盤は第30期前期棋聖戦、大山康晴-森雞二戦で使用
された銘盤。駒は宮松影水作水無瀬書の銘駒。
タイトル戦の舞台にふさわしい一品

(吟)

【梅田望夫観戦記】 (6) 昼食休憩時: 井上慶太の局面の考え方

梅田: 今の局面(▲2二歩の局面)の考え方を、できるだけ初心者にもわかるように教えてください。

井上: まあ、角換わり先後同型の戦型から、先手が攻めて後手が受けるという流れだったんですけど、▲2二歩の局面では、後手の考え方として、もう受けきって勝つというよりかは、攻め合いで勝つという流れです。後手としては玉を飛車の方向(7筋8筋)へ逃げてくると、6三金とかの現在離れている金や銀が応援に働いて、厚みのある、手厚いところに逃げ込めるので、△同金ととって、▲3三銀と使わせて、△4一玉と早逃げするのか(中田新手)、それともいきなりすぐに△4二玉と逃げるのか。その選択ですね。

梅田: 「受けきって勝つより攻めあいで勝つ流れ」とおっしゃった意味は、7筋8筋に逃げていくのは攻め合いのスピードを遅くさせるという意味であって、それで受けきれるわけではない、逃げてもいずれつかまる、でもそのスピードを遅らせて、その間に攻めなきゃいけない、という意味ですか。

井上: そうですね。ただ、後手の攻め方というのもですね、△4九馬から△5八馬というのが一般の、普通の……馬を活用しながら先手陣の守り駒を攻めるんですけどね。その手順の中で△7六歩、▲同銀、△7七歩とか、先手陣を歩の突き捨てなどの手筋で乱すのが、どれだけ効果的か。先手が歩切れなので、羽生さん(先手)にあんまり歩を渡したくないところもありますし。歩によっての先手陣のかく乱などの組み合わせが、難しいと思いますね。歩を渡すと、先手からの新しい攻め筋もできてしまう。たとえば▲7四歩とかが、この局面でしたら先手から攻め筋があります。歩を渡すとね、そのへんが非常に難しいと思いますね。

梅田: このあたりでの一手の選択というのは、もう、詰みまで読まなければならないということですか。

井上: 矢倉とかでしたらね、ちょっと一手甘い手があっても、なんとなく先は長いんですよね。ある種の大局観で指せるというか。でもこの将棋の場合は、大局観というより、読みですね。計算の世界です。必死かけて、詰むか詰まへんかという局面になりやすいですよね。

梅田: 角換わりの将棋はそういう性格ということですか。

井上: この同型は、特にそうなりやすいですね。

梅田: 終盤の計算に自信のある人がこの戦型を選ぶんですね。

井上: 谷川さんなんかその代表じゃないですかね。谷川先生だったらどうですかねえ。まあ先手のほうが好きそうですけどね。

梅田: ここ数ヶ月、角換わり同型の後手が苦しいんじゃないかというコンセンサスがあったようですね。

井上: そうですね、2月の渡辺佐藤戦ですかね、それまではずっと同型の将棋を指されてましたけど、それ以来、渡辺さんもやめてますよね。そういう話もあったので、先手がこの局面は指せるのかな、というふうに皆、感じていたのではないでしょうか。

深浦王位の新趣向

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深浦王位の△3三同桂が新趣向。
過去の実戦例(△3八飛と打ち下ろ
すか、△4一玉の早逃げ)と別れを
告げた。

「これで深浦さんは自信があるのでしょう。
昼食休憩再開後まで指さなかったのは、
この△3三同桂を見せたくなかったから
だと思います」(井上八段)。

(吟)

13時、対局再開

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先に入室した深浦王位。前かがみで盤をのぞきこむ
ような仕草を見せた

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再開後△2二同金をすぐに着手した深浦王位

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△2二同金と深浦王位が着手した後の両対局者

(吟)

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