【梅田望夫観戦記】 (4) どちらがどこで研究手を放つのか。
副立会の井上慶太八段が大盤解説場から戻った合間にお話を聞いた。
6月1日、つまり一週間前に指された飯塚中田戦の66手目の△4一玉が、いま角換わり同型でいちばんホットな富岡流と呼ばれる戦法における新手で、そのあとの展開をみるに△4一玉で後手が指せるみたいな気がする、とのこと。
午前10時48分現在、59手目▲1一角まで超スピードで進んでいるが、おそらくこの将棋がベースになっているのは間違いないのではないかというのが控え室の見解。
飯塚中田戦では、ここから△2八馬▲4四角成△3九馬▲2二歩△同金▲3三銀△4一玉(中田新手)と進んでいく。
果たしてこの将棋では、どちらがどこで研究手を出すのだろうか。
チャット解説の飯塚七段によると、
「そういえば、その対局の感想戦を対局終了後(王位戦対戸辺六段戦)の羽生さんが見ていらしたことを思い出しました」
とのこと。
控室の菅井四段によると、関西の若手研究会では△4一玉はすでに研究されているようだ。「4一玉でよくなるのであれば、同型問題に新しい地平が広がる」とのこと。