午後3時すぎ、深浦が6六に角を据えた。直接的には飛車を攻めつつ、後手の玉頭をにらみ自陣を手厚くしてもいる。盤面全体に影響を与えるような自陣角だ。後手の対応としては、次の三つが考えられる。(1)△3三銀と戻る。手損だが、角を手放させたことに満足する。(2)△3三桂と活用する。角を温存しつつ、駒の活用を目指す欲張った指し方。(3)△3三角と合わせる。▲同角成と取ってくれば、そこで再び△同銀と△同桂の二択に。
(午後3時すぎの対局室。写真ではわからないが、深浦は左右に、渡辺は前後に身体を揺らしていた)
(文)