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2009年7月17日 (金)

【梅田望夫最終局観戦記】 (9) 終盤を読むコンピュータ

 午後4時過ぎから小一時間対局室にこもったが、羽生さんが40分以上の長考で△6五桂を指しただけだった。ときおり「うん、そうか」とひとりごち、正座とあぐらを繰り返しながら、羽生さんはこんこんと考え続けていた。

 控室に戻ったら、金子さんからこんなメッセージが届いていた。

 『悪い手を指すとすぐに負けてしまうゲームなので、たまに良い手を指せても全体としてはまだまだだと思います。とはいえ、偶然でも、たまにでも、良い手を指せると嬉しく思います。』

 そして、木村さん渾身の受けの手▲4八金に対するGPS将棋の指し手も届いた。

 『4八金の後の局面です。途中までは△8九飛その後65桂に変わりました。評価値が後手に傾いてきています。 -725 △6五桂▲5六歩△8九飛▲6一飛△7九飛成▲4一飛成△3一歩▲4六歩△5七銀▲4七玉△2九龍▲4五歩△4八銀成▲3六玉△2八龍▲2四桂』

 いまは、△8九飛で木村さんが考えている局面。▲4八金の後は、△6五桂▲5六歩△8九飛と、コンピュータの読み通りに推移している。


 
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