女流王位戦中継Blog

（記念撮影に続き、「旧伊藤伝右衛門邸」では対局検分が行われた）

（平箱から駒を取り出す甲斐女流王位）

（駒の感触を確かめるような里見女流名人）

（検分は特に問題はなく５分ほどで終了した）

（吟）

（両対局者は検分前に「旧伊藤伝右衛門邸」のお庭にて記念撮影）

（緑をバックに１枚。空は澄み渡り暑いぐらいの気候だ）

（縁側にてリラックスムードの両対局者）

このあとスケジュールの都合上、対局検分の記事は前夜祭取材後になります。ご了承下さい。

（吟）

第26期女流王位戦は第２局まで終わって挑戦者の里見香奈女流名人が連勝。甲斐智美女流王位が逆転防衛へ第３局（主催・西日本新聞）に勝って巻き返すか。里見女流名人が３連勝のストレートで奪取なるか。注目の第３局は福岡県飯塚市「旧伊藤伝右衛門邸」  にて行われる。
立会人で「のがみプレジデントホテル」の大盤解説担当は畠山鎮七段、聞き手は藤田綾女流初段。記録係は藤田彰一三段が務める。持ち時間は各４時間。第３局の先手番は甲斐女流王位。

 （対局者・関係者一行は前夜祭が行われる「のがみプレジデントホテル」へ15時30分頃に到着。今後のスケジュールが確認される）

インターネット中継は棋譜・コメント入力が飛龍、ブログを吟が担当します。どうぞよろしくお願い致します。

このあと17時頃から「旧伊藤伝右衛門邸」にて記念撮影並びに対局検分が行われ、18時から前夜祭の予定になっています。

ご観戦ありがとうございました。本局は北海道新聞・東京新聞・中日新聞・神戸新聞・徳島新聞・西日本新聞の各紙上において、６月10日から諏訪景子さんによる観戦記が掲載されます。詳しくはそちらも合わせてご覧ください。
第３局は第３局は27日に福岡県飯塚市「旧伊藤伝右衛門邸」で行われます。第３局もご観戦のほどよろしくお願いいたします。
（銀杏）
（本局の棋譜）

（112手目△７四同銀で△２五桂の方が難しかったようだ）

（感想戦は20時52分ごろに終了した）

（銀杏）

インタビュー後、両対局者が大盤解説会場でファンの前に姿を見せました。
以下は中座七段、久津女流初段をまじえての感想です。

里見「序盤は攻める展開にならず、失敗したと思いました」
甲斐「△４四角から気持ちよく攻められそうと思いました」

里見「中盤はこちらの攻めが細く難しいと思いました。▲３四角では▲６五歩としたかったのですが、△３七歩のときが分かりませんでした。本譜は角桂交換になって、だいぶ思わしくないと感じました」
甲斐「△４四歩と受けたあたりで、もう少し攻めたかったです。▲８九飛で攻めにくくなりました。長考しましたが、攻めをうまくつなぐ手が見えなくて失敗したと思いました」

里見「終盤は少し指しやすいと思いましたが、△６八歩成（120手目）に距離感が分からなくなりました」
甲斐「苦心の順で苦しい時間が続きました」
里見「△６八歩成は▲４七金上とできるのですが、△２五桂が厳しいです。△７八馬で△７六馬なら▲６三銀成△同玉▲８四飛で、これならいけそうと思ったのですが」
甲斐「▲６三歩（127手目）のときにいい手が浮かびませんでした。△７四同銀（122手目）と取らずに△２五桂と攻め合うのだったと対局中に思っていました」

（両対局者はファンの前で一局を振り返って感想を述べた）

（銀杏）

（２連勝の里見女流名人）
里見「序盤は攻める形にならず、失敗したかと思いました。中盤で攻める展開になって、少し指しやすいのかなと思いましたが、その後に差が縮まったかなと思います。▲３四角で攻めていきたかったが、反動が…。角桂交換にしたが、あのあたりがおかしかったかもしれません。▲４五桂と打ったあたりは、手がかりがない格好で攻めが薄いので何とも言えませんでした。終盤はいいのかなと思ったのですがが、自玉の距離感が分からなかったです。どちらが勝っていたか分からないですね。△５二金打に▲３四銀からの寄せがあったので勝ちと思いましたが、その前は分からなかったです」

（敗れた甲斐女流王位）
甲斐「角を切ったあたりは少しいいと思っていましたが▲８九飛を見落として…。▲６四歩にすぐ２九の桂を取る手も考えていたが、本譜は▲８九飛と引かれて、桂を取るタイミングを逃してしまいました。そこから受ける展開になりました。△２二飛と辛抱しましたが、少し苦しいかなと思いました。その後、思ったよりもこちらの玉が広くて、寄せにくそうでした。大変になったかなとも思いましたが、具体的に攻めるか受けるかの方針がはっきりしませんでした。△７四同銀（112手目）▲同銀△６三銀の受けがどうだったかと思います」

（終局後、対局者がインタビューを受ける）

（139手目▲３四金の局面で里見女流名人の勝ちとなった）

（銀杏）

甲斐智美女流王位に里見香奈女流名人が挑戦する第26期女流王位戦五番勝負第２局は、19時８分に139手で里見女流名人の勝ちとなりました。消費時間は▲里見３時間54分、△甲斐３時間59分。
里見女流名人が２連勝で女流王位復位にあと１勝としました。第３局は27日に福岡県飯塚市「旧伊藤伝右衛門邸」で行われます。（銀杏）

（里見女流名人は前傾姿勢で考えている）

（懸命に粘る甲斐女流王位）

甲斐女流王位の粘りを打ち破る▲３四銀の強打が出ました。△同玉▲３五歩△３三玉▲３四金と玉を下段に落として寄り筋です。

（銀杏）

自陣で隠居していた先手の飛車が世に出ました。控室で検討する青野九段は先手勝ち筋の見解。後手はどこかで△２五桂のように反撃したかったとのことです。（銀杏）