カテゴリ「第26期竜王戦挑決第2局」の記事 Feed

2013年9月 2日 (月)

Ryuou20130902010179第26期竜王戦挑戦者決定三番勝負第2局は、79手まで森内名人の勝ちとなりました。終局は20時55分。消費時間は▲森内3時間42分、△郷田4時間58分。
これで三番勝負は1勝1敗。挑戦の行方は9月9日(月)に行われる第3局に持ち越された。

76

実戦は73手目に▲4二飛打ではなく、▲2六金と桂を外した。以下△1二金▲同馬△6二玉と進んで図の局面。図から▲2二飛△7一玉▲8六香で先手の優位は動かないとみられている。後手は飛車と角だけでは先手玉を寄せられない。

S72

72手目の局面、控室の検討で▲4二飛打が発見された。この手の評判がよく、決め手と言われている。▲4二飛打に△1二金は▲3一馬(参考図)が詰めろ。以下△5二角には▲1二飛成で一手一手になる。「▲4二飛打は必至に近い」という声もある。

A031 (森内名人)

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図の局面も検討どおり。ここで後手の攻めが難しい。攻めに制限があるからだ。

たとえば△6九角▲4九玉△6七竜▲同歩△5八銀▲3九玉に(1)△2七歩(参考1図)。
先手玉に必至がかかるが、そこで▲3二飛△5一玉▲5三香不成△5二金打▲同香成△同金▲7一飛△6一銀▲同飛成△同玉で後手玉は詰み。歩を使いきってしまうと、▲5三香不成に△5二歩と打てない。それが痛い。

(2)△4七銀不成(参考2図)も調べられた。▲4七同銀△同角成から△3八金の狙いだが、銀を渡すと▲3二飛△5一玉▲4二銀から詰みがある。

実戦は図から△6九角と打たずに△5一玉と引いた。そこで森内名人が考えている。

S65

A077

(朝の郷田九段)

57

検討されていた局面に進んだ。後手は竜を取られるまでにどれだけ先手玉に迫れるか。△2六桂や△6七香成をうまく組み合わせる必要がある。難しい課題だが、問題はそれだけではない。宮田敦六段は「後手は時間がないので……」と話している。先手玉を追い込むには、まだまだ手数がかかる。しかし、郷田九段には十分に考えられるだけの時間がない。

K007 (佐々木慎六段)K004 (金井恒太五段)K018