カテゴリー「第22期竜王戦七番勝負第2局」の記事

2009年10月29日 (木)

感想戦終了と本局の棋譜

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(感想戦は20時30分過ぎに終わった)

20091029_kifu2_2 (本局の棋譜です)

本日も観戦ありがとうございました。
第3局は11月10・11日に京都府京都市の「東本願寺 渉成園」で行われます。

(銀杏)

BS中継の案内

第22期竜王戦第2局はNHKBSによる中継も行われます。
20時50分現在、速報が行われています。
解説は塚田泰明九段、聞き手は中倉彰子女流初段、司会は後藤理アナウンサーです。

※速報   10月29日 20時50分~21時

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(リハーサルの様子。左から後藤アナウンサー、中倉女流初段、塚田九段)

感想戦での両対局者

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(渡辺竜王。感想戦で笑みを浮かべる(左))

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(森内九段。感想戦で考え込む(左)

(銀杏)

自宅解説棋士の感想

【飯塚祐紀七段】

Ryuou20091028_iiduka 私が本局で印象に残った手は71手目▲1八飛です。角を切った直後だけに、落ち着き払った飛車の動きが目をひきました。基本手筋なのですが、同時中継で観戦していると意外感がありました。ここでは▲3五香△同銀▲同銀△2二玉▲2四歩かな、と見ていてこの変化も難しいと思うのですが、竜を確実に作る手の価値を高く見たわけです。△2二金▲1四歩△2五桂▲1三歩成△同歩▲同飛成があるので、
1筋は必ず破れます。この周辺の形勢判断については後手の中央の厚みをどう評価するかで変わってくるのですが、あとから思えば優れた判断だったと思います。結果は何より雄弁です。細かい攻めをつなぐ技術はさすが竜王ですね。竜は最後まで1八から動きませんでしたが、攻めの主軸であったことは間違いありません。

【佐藤天彦五段】

Ryuou20091028_satou 私は83手目で▲7五歩と打ったのが印象に残りました。矢倉戦ではB面攻撃は常に視野に入れるべきですが、このタイミングでは気が付かなかった。△8四飛の局面で▲74香は誰でも見えますが、▲7五歩を打つところからしっかり読むのは大変。部分的に非常に珍しい筋で、仮に見えたとしても無意識に却下してしまいそうな順だからです。ここは右辺に目が行きがちなところで、僕は▲3四歩から激しい変化を考えていました。こちらも際どかったはずです。ただ、本譜は自陣の囲いを崩さず、実戦的な勝ちやすさを重視する渡辺竜王好みの展開。渡辺竜王も確かな自信があって打ったわけではなかったかもしれませんし、その後も難解でしたが、らしさが出た指し回しだったと思います。

【吉田正和四段】

Ryuou20091028_yoshida 序盤は珍しい出だしから脇システムに誘導して、新手も指した森内九段のペースになったと思っていました。
しかし、57手目▲1三歩は気付きにくい手で、これからは渡辺竜王が大きな駒損で形勢は難解とはいえ、一方的に攻める将棋になったのが勝因だと思います。


(銀杏)

終局直後の談話

【渡辺明竜王】
「ずっと攻めが細かったので、最後まで分かりませんでした。ずっと入玉を心配していたのですが、▲3五金(135手目)と縛って入玉が無くなったので、勝ちになったかなと思いました。作戦的には…1日目に▲7五歩(53手目)と突いていく順は想定していませんでした。定跡から外れて、どうなっているのかちょっと分からなかったです。次も変わらず頑張りたいと思います。」

【森内俊之九段】
「1筋から、すんなりと飛車を成られてしまったので…少しでも攻めが重くなってくれればチャンスがあるかと思ったのですが。なかなか、こちらから攻める展開にならなかったですね。△7三角(52手目)は一回指してみたかった手ですが、その後の端攻めがかなり強烈だったですね。連敗となりましたが、気を取り直して頑張りたいです。」

(烏)

終局直後の両対局者

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(矢倉戦を制し、2連勝とした渡辺明竜王(写真上)。敗れた森内俊之九段は受け一方の展開を強いられた)

(銀杏)

投了の瞬間

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(141手目▲4四銀を見て、森内九段が投了した。渡辺竜王が2連勝となった)

(銀杏)

渡辺竜王が勝利

Ryuou20091028_141
渡辺明竜王に森内俊之九段が挑戦する第22期竜王戦第2局は渡辺竜王の勝ちとなりました。消費時間は渡辺7時間53分、森内7時間57分。この結果、七番勝負は渡辺竜王の2勝0敗となりました。
第3局は11月10・11日に京都府京都市の「東本願寺 渉成園」で行われます。
立会人は谷川浩司九段、解説は山崎隆之七段です。

(銀杏)

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(投了時の盤面)

終局近し

Ryuou20091028_135 森内九段は上部へ玉を逃がそうとしましたが、渡辺竜王の寄せは的確。135手目▲3五金まで進み、左右挟撃の形となりました。控え室では終局近しの雰囲気です。

(銀杏)

森内九段、徹底抗戦。渡辺竜王、残り10分

Ryuou20091028_126 図は126手目△2二金まで。森内九段は徹底抗戦の構えです。駒の損得は金と桂香の2枚換え。いつの間にか、渡辺竜王の駒得となっています。渡辺竜王は考慮中に残り10分となりました。森内九段は残り18分です。

(銀杏)

18時30分ごろの控え室

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(18時30分前、森内九段は残り30分を切った)

(銀杏)

18時過ぎの控え室

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(18時過ぎの控え室。現地控え室では先手優勢)

(銀杏)

18時のモニターの様子

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(18時のモニター。森内九段は残り40分を切った)

(銀杏)

渡辺竜王、飛車を捕獲

Ryuou20091028_111 図は111手目▲7二金の局面。105手目▲2四歩から左右の攻撃を仕掛けた結果、渡辺竜王は後手の飛車を捕獲しました。渡辺竜王は遊び駒がなく理想的にさばけています。森内九段が受ける展開が続き、反撃に移れません。

(銀杏)

17時40分のモニターの様子

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(森内九段が108手目に△5二歩と受けて踏ん張る。残り時間は渡辺竜王25分、森内九段53分)

(銀杏)

厳しい垂れ歩

Ryuou20091028_105 森内九段の102手目△8二飛に7四金△5三銀▲2四歩と進みました。控え室では好手の評判。△同角と取ると、▲1一龍△3三角▲2三桂と進むと攻めが決まります(参考図)。▲1一龍の局面は「▲2三桂と▲1二香成の両狙いが受かりません」と佐藤天五段。

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(▲2四歩と垂らされて、橋本七段は「負けました」とばかりに思わず頭を下げた。控え室の見解は先手良し)

(銀杏)

102手目△8二飛の佐藤天五段の見解

Ryuou20091028_102_2 先手は▲7四金と出て行って、飛車を目標にしながら攻めるのが有力です。後手はそれをどう防ぐか。△7一銀と引いていなしに行くのでしょうか。△1六歩と垂らされる暇を与えたくないので、先手もそんなにゆっくりはできないです。▲6一角の攻撃力が高いので、それを起点に攻めをつなげられるかどうか。逆に、後手はなんとかこの角を追うか、ぼける展開にしたいところです。現局面は先手が攻めているので調子良く見えますが、駒損も大きい。まだまだ大変だと思います。

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(佐藤天五段も先手良しと見ているがまだまだ難しいところはあるようだ)

(銀杏)

受けを強いられている森内九段

Ryuou20091028_102 図は102手目△8二飛の局面。渡辺竜王の攻め、森内九段の受けの展開が続いています。「(前と比べて)先手がさらに良くなったと思います」と吉田四段。後手が逆転を見出すには「入玉まで行かなくても、3六のと金を生かして手厚くなかなか寄らないようになればわからなくなります」とのことです。飯塚七段も「 先手好調です。後手は駒が多いのですが狙われている駒も多いです。後手は上部脱出で粘るのでしょう。先手は飛車を攻めるのが早いかもしれません」と解説。

(銀杏)

ホテルニューオータニ高岡

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(ホテルニューオータニ高岡。ホテルニューオータニ創業者の故・大谷米太郎氏は高岡市の隣にある小矢部市出身。ホテルの5階に結婚式場がある)

(銀杏)

95手目▲2六歩の局面の飯塚七段見解

Ryuou20091028_95 95手目▲2六歩の局面で、飯塚七段に見解をうかがいました。「と金をまともに▲3七桂で払われてはたまりませんから、△3六と▲2五歩△同銀となりますが、そこで▲7四歩の歩の補充が利くのが大きいです。形勢は55対45で先手良しと思います。実際、先手は駒損ですからね。微差だと思います。」と飯塚七段。

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(飯塚七段の形勢判断。先手がリードしているという見解だ)

(銀杏)

各地の大盤解説会

第22期竜王戦第2局は各地で大盤解説が行われます。

○現地「ホテルニューオータニ高岡」

【日時】 10月29日 9時~随時
【会場】 「ホテルニューオータニ高岡」4階 鳳凰
【解説者】郷田真隆九段、橋本崇載七段 他
【入場料】1,000円(2日通し1,500円)
【備考】 「次の一手クイズ」では正解者に竜王戦記念扇子など贈呈致します
【問合せ】読売新聞北陸支社竜王係 0766-26-6825

○東京・将棋会館

【日時】 10月29日 16時30分開場、17時開始
【会場】 東京・将棋会館2階研修室
【解説者】木村一基八段 鈴木環那女流初段
【入場料】一般2,000円、各種割引あり
【備考】 全席自由・70席
     ※ 次の一手終了後の入場は500円割引。当日の道場の手合カード提示で500円割引(割引サービスの併用は出来ません)
【問合せ】〒151-8516 渋谷区千駄ヶ谷2-39-9
     日本将棋連盟道場 TEL03-3408-6167(道場直通)

○関西将棋会館

【日時】 10月29日 17時~
【解説者】山崎隆之七段
【入場料】一般1,200円(各種割引あり)

16時ごろの控え室

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(左から橋本七段、村田四段、郷田九段。ファッションに気を遣う橋本七段は午前と午後でシャツとネクタイが違う)

(銀杏)

大盤解説会の様子

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(15時30分ごろの大盤解説会場。満員となっている)

(銀杏)

中盤戦たけなわ

Ryuou20091028_92 図は92手目△7三歩まで。1筋を中心にした攻防が続いていましたが、渡辺竜王が83手目▲7五歩~▲7四香と左辺から攻めたことで戦場が広がりました。森内九段は△7三歩と打って香を除去しようとしています。無条件で香を取れれば後手の銀得となります。
ただし、現状は先手持ちの意見が多いです。先手が駒損ながら、駒の効率や玉形の差が大きいようです。
(銀杏)

85手目▲7四香での吉田四段の見解

Ryuou20091028_85 83手目▲7五歩は歩切れになるので全く検討されていませんでした。△8四飛に85手目▲7四香は有力と見られていました。△6四角▲7二香成の時に銀の逃げ場所が難しいです。どこかで▲6五歩と角を追ったり▲3七桂で駒補充する手もあり、先手が指せるのではないかと見られています。

(銀杏)

2日目午後のおやつ

15時になり、2日目午後のおやつが出されました。
渡辺竜王がスフレチーズケーキとホットコーヒー。森内九段がフルーツロールとホットレモンティ。

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(渡辺竜王がスフレチーズケーキとホットコーヒー。森内九段がフルーツロールとホットレモンティ。飲み物は対局室でカップにいれます)

(銀杏)

14時45分ごろの控え室

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(14時45分ごろの控え室。84手目△8四飛の局面まで進んでいる。写真右の中倉女流初段が手に持っているのは富山県の郷土料理である、ます寿司)

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(ふとモニターを見ると、記録係の菊地三段の姿がない。トイレに行ったようだ)

(銀杏)

銅器の街 高岡

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(金屋町通り。古くから高岡銅器産業の中心の町だ。千本格子の家並みや銅片が敷き込まれた石畳が続く)

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(高岡鋳物発祥の地の石碑)

(銀杏)

高岡市内(1)

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(土蔵造りの家が立ち並ぶ(写真左)。大正3年に建てられた赤レンガの建物(写真右)。現在でも銀行として活躍している)
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(鳳鳴橋に設置されている鳳凰の像。前田利長が、詩篇「詩経」の中の一節「鳳凰鳴矣于彼高岡(鳳凰鳴けり彼の高き岡に)」をもとに高岡と名づけた)

(銀杏)

村田顕弘四段が控え室へ

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(富山県出身の村田顕弘四段が控え室を訪れた。明日には対局があるという。竜王戦では昇級決定戦を勝ち上がり、5組昇級を決めた)


(銀杏)

82手目△3七歩成での飯塚七段の見解

Ryuou20091028_82 先手の竜対後手の中央の厚みという図式です。△3七歩成が▲3五香を消しつつ△4七との催促を見せて味のいい手です。普通の手は▲2六歩ですが△4七と▲2五歩△4六角▲2四歩△6九銀(参考1図)が△7八銀成▲同玉△7七飛成以下の詰めろで後手勝ちです。この一直線のたたき合いは△5六歩が目一杯好手になった感じがします。

Sanko8 戻りますが、77手目▲2三とが意外な感じを受けました。▲3五香はどうだったのでしょうか?このあたりは感想戦で出るでしょうから対局者のコメントを聞いてみたいところです。
現局面では森内九段の受けが成功しつつあるように思います。ですが、攻めているのが渡辺竜王ですからね。午後開始早々の竜王の攻めに注目です。


(銀杏)

対局再開時の両対局者

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(2日目午後とあって、両対局者の表情は険しい)20091029_watanabe4
(△3七歩成に考える渡辺竜王)

(銀杏)

森内九段、82手目に△3七歩成を着手

13時30分になり、対局が再開されました。森内九段は少し考えて△3七歩成を着手しました。控え室でも予想されていた手です。
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(銀杏)

昼食休憩時の対局室

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(昼食休憩時の盤面。81手目▲1二飛成で昼食休憩入りした)

20091029_kifu_2(昼食休憩までの棋譜用紙)


(銀杏)

2日目昼食

2日目の対局者の昼食は渡辺竜王が寿司膳、森内九段が紅葉弁当。

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(対局者の昼食は渡辺竜王が寿司膳(写真左)、森内九段が紅葉弁当(写真右))

(銀杏)

2日目昼食休憩

Ryuou20091028_81 図の81手目▲1二飛成で森内九段が6分使って昼食休憩に入りました。消費時間は渡辺5時間27分、森内5時間21分。対局は13時30分に再開されます。

(銀杏)

渡辺竜王、飛車を成り込む

Ryuou20091028_79 55手目1四歩から1筋を中心にした攻防が続いています。55手目▲1四歩から図の79手目▲2四歩までの24手のうち15手が1筋の指し手です。現在、▲2四歩の局面。△同銀に▲1二飛成は妥当なところで、渡辺竜王は飛車の成り込みに成功しました。ただし、図の▲2四歩では▲3五香も有力だったようです。▲2四歩以下は△同銀▲1二飛成に△3七歩成からと金を攻めに使う手順が検討されています。

(銀杏)

銅像など

高岡は前田利長が高岡城へ入城して高岡の町を開いたときに、町の繁栄を図るために鋳造師を呼び寄せて銅器の鋳造を始めたことがきっかけになり銅器の製造が非常に盛んです。

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(高岡の街中や古城公園などに銅像は多く見られる。写真右の右側は開町400周年記念マスコットキャラクターの「利長くん」)

(銀杏)

右辺へ脱走狙う森内九段

Ryuou20091028_72 森内九段は71手目▲1八飛に△2二玉とし、以下▲1四歩△2五桂▲1三歩成△3一玉と進みました。手順を見て分かるように、森内九段は玉を右辺(3筋方面)に逃がしました。

(銀杏)

71手目▲1八飛での佐藤天五段の見解

71手目▲1八飛での佐藤天五段のコメントですRyuou20091028_71 「65手目は▲1三角成も有力でしたが、▲1一歩成の方を選択しました。本譜の先手の指し方は後手玉が狭いため攻め合いになりづらいです。細いですが、自分だけ攻める展開にしたいということでしょう。この▲1三角成の筋は62手目のような形(△3三銀△2二玉型)で出てくることが多いですが、本局は先に1一に玉が落ちています。これが▲1一歩成と成り捨てた効果で、玉が右辺に逃げていく場合に先手が得する意味がある。ただ、後手も△3四銀と立っているので3三からの脱出ルートが開けています。

Sanko6そういう意味で、現局面ではまず(1)△2二玉が考えられます。以下▲1四歩△2五桂▲1三歩成△3三玉(参考1図)▲2三とが一例。 △同金には▲1二飛成(▲3五歩)、 △同銀には▲3五香で攻めが繋がると見ているのでしょう。

Sanko7 ほかに(2)△2二金もあるかもしれません。1一で頑張って成り捨てを咎める意図です。以下単に▲3五香と打つか、▲1四歩△2五桂▲1三歩成△同歩▲同飛成△1二歩(参考2図)にどこかに竜を引く順が有力です。後手はここで間違えて攻めを繋がれてしまうと劣勢に陥ってしまうので、どういう方針で行くか非常に難しい。受けが駄目なら攻め合いも考えなければいけません。いずれにせよ、ここは長考になりそうです。

(銀杏)

11時過ぎの大盤解説会

現地では午前中から大盤解説会が行われています。
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(午前中ながら多くの人が大盤解説会へ観戦に来られた(写真左)。熱弁ふるう橋本七段(写真右)

71手目▲1八飛の局面について「駒損して駒が下がるようでは、第一感は後手優勢に見えますね。ただ、具体的にどう指すかと言われると分かりません」と橋本七段。

(銀杏)

前田利長墓所

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(ホテルニューオータニの南東方向に前田利長の墓所がある)

(銀杏)

瑞龍寺、八丁道

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写真左は前田利長の菩提寺である瑞龍寺。1997年に国宝に指定された。記者が訪れたときは拝観時間を過ぎていて中を見ることはできなかった。
写真右は八丁道。前田利長の墓所と瑞龍寺を東西に結ぶ。距離が約8丁(870メートル)であることから名づけられた。

(銀杏)

前田利長像

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(昨日も紹介した前田利長像。高岡を開町した武将だ。像が瑞龍寺へいく途中や高岡駅南口に設置されている)

(銀杏)

▲1一歩成に意外の声が上がる

Ryuou20091028_65 渡辺竜王は長考の末に▲1一歩成と歩を成り捨てました。控え室では意外そうな声が上がりました。森内九段はすぐに△同玉と取ります。▲1三角成△同桂▲1四飛に△1二歩と受けられます。

(銀杏)

10時45分ごろの控え室

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(控え室で検討する橋本七段(写真左)。郷田九段は観戦記者に解説(写真右))

(銀杏)

封じ手の封筒

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(封じ手用の封筒(左)。持ち駒の歩から1二の地点に矢印が引かれている(中央)。渡辺竜王の封じ手は▲1二歩(右))

(銀杏)

64手目△3四銀の局面 吉田四段見解

Ryuou20091028_64_2 「△3四銀は▲1三角成△同桂▲1四飛の後に3五に歩や香を打たれるのが厳しいので指しにくいと見られてました。先手は▲1一歩成△同玉▲1三角成か、単に▲1三角成の2つが有力です。

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(吉田四段は先手が指せると見ています)

(銀杏)

森内九段、最強の△3四銀

Ryuou20091028_64 森内九段は1時間6分の長考で△3四銀と角取りに出ました。玉が3三に逃げる含みもあります。「これは最強の手ですね。おそらく、前日のうちに考えていたでしょう。△3四銀には▲1三角成といくのは間違いないでしょう」と橋本七段。橋本七段は▲1八飛△5六歩▲1二歩△3四銀▲1三角成△同桂▲1四飛△6九角▲3五歩△4七角成▲1三飛成△3一玉▲3四歩△4六角(参考図)の変化を調べています。

Sanko5

(銀杏)

2日目午前のおやつ

20091029_icecoffee_3 10時になり、2日目午前のおやつが出されました。
渡辺竜王がアイスコーヒー。森内九段の注文はありませんでした。

(渡辺竜王の午前のおやつはアイスコーヒー。森内九段は1日目に続いて午前のおやつは注文しなかった)

(銀杏)

63手目▲1二歩以下の変化

Ryuou20091028_63_2 図の63手目▲1二歩に森内九段が45分以上考えています。
その間に、自宅解説棋士が検討を続けています。
飯塚七段「△1二同玉以下、▲1三角成△同桂▲1四飛△2二金▲3五香△6九角▲3三香成△同金右▲3四歩△4三金▲3三銀△1一香といった展開で考えていました。しかし、今見ると後手も怖い感じがします」


Sanko 佐藤天五段「途中はわかりませんが、その変化は最後、▲1三飛成△同金▲2四桂(参考1図)で寄っていませんか?」
飯塚七段「すみません。△1二同玉は先手持ちに修正します(笑)」


Sanko4 佐藤天五段「▲1二歩で、指しにくいかもしれませんが△5七歩成はありそうです。▲同銀なら△3七歩成▲1三角成△同桂▲1四飛△2五桂▲1一歩成△2四銀▲1二飛成△3三玉(参考2図)…こうなれば後手もやれるのでしょうか。途中、△3七歩成に▲1一歩成から強攻する変化もあります」


Sanko3 佐藤天五段「△5七歩成に▲同金は、△7六歩▲同銀△同飛▲1一歩成△同玉▲1五歩△同歩▲1三角成△同桂▲7七香(参考3図)。無理筋っぽいですが、この変化は後手も嫌かもしれません。△5七歩成自体は、自分から拠点を消すことになるので味は良くないです」(佐藤天五段)

(銀杏)

封じ手開封

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(封じ手の入った封筒と開封するためのハサミ(写真左)。封じ手を開封する立会人の郷田真隆九段(写真右)

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(封じ手は▲1二歩。渡辺竜王がピシッと着手して2日目の対局が始まった)

(銀杏)

朝の両対局者

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(1日目の指し手を再現する両対局者)

(銀杏)

対局前の様子

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(森内九段は10分以上前から対局室に入っていた(写真左)。森内九段は目を閉じて渡辺竜王を待つ(写真右))

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(8時53分ごろ、渡辺竜王が入室した(写真左)。渡辺竜王が駒袋を開ける(写真右))

(銀杏)

封じ手は▲1二歩

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1日目の指し手が再現され、封じ手が開封されました。
封じ手は▲1二歩。郷田九段や飯塚七段、佐藤天五段が言及していた手です。

(銀杏)

封じ手予想の投票集計

Ryuou20091028_62
昨晩の封じ手予想の集計は以下の通りです。25名の方に投票がいただきました。
あと15分ほど後に封じ手が開封されます。

▲1三角成…7票
▲7六銀…6票
▲1二歩…5票
▲5五歩…3票
▲5六金…2票
▲7六歩…2票
▲9八香…2票
▲1六飛…1票
▲3四歩…1票
▲5八飛…1票

(銀杏)

2日目 朝

おはようございます。銀杏です。
2日目の朝も快晴です。
本日もよろしくお願いします。

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(鳳鳴橋から見た朝日)

(銀杏)

2009年10月28日 (水)

自宅解説棋士の封じ手予想

【飯塚祐紀七段】
指してみたいのは▲1二歩ですが、強く△同玉のときに攻めきれないような気がします。
攻めに厚みを加える意味で▲5六金を予想手として挙げます。△7六歩が気になりますが、もともと攻めがむずかしい局面なのだと思います。▲5六金以下は捻り合いになりそうです。
先手は右桂を活用出来ず、また銀も5段目まで出て行けないので、調子が良いようでも簡単には攻め切れません。

【佐藤天彦五段】
まず有力なのは▲1二歩。直接の狙いは▲1三角成~▲1四飛ですが、何かの時に▲1一歩成で玉を下段に落とす手が生じます。
単に▲1三角成として、△同桂▲1四飛△1二歩は先手の継続の攻めが難しい。以下▲1八飛△3一玉▲1四歩△2五桂▲1三歩成△同歩▲同飛成△2二銀が一例。これも難しそうですし、途中▲1八飛と引いた時になんとなく良い予感がしないです。
▲5六金△7六歩▲6八銀はこの場合はあるかもしれません。普通は△7六歩の超大型拠点を0手で打たれるので有り得ない指し方ですが、
・歩が入る
・次の▲6五金が大きな手
・先手中央の厚みに対し、後手の△6二銀が出遅れている
とメリットもあります。ただ、「こんなところに歩を打たせる人はいなかったよ」と感想戦でぼやく羽目になる可能性も高く、やっぱりやりづらい。という訳で、最有力は▲1二歩だと思います。たぶん皆の第一感です。違ったらすみません。

【吉田正和四段】
▲7六銀だと思います。
▲1八飛と△5六歩の2手は先手が得していると見ています。

(烏)

立会人による1日目感想と封じ手予想

20091028_gouda4
【郷田九段の話】
「序盤で駆け引きがありましたが、結局相矢倉になりました。昼食休憩のころは前例のない将棋になると思っていましたが、いわゆる「脇システム」の形に進みました。渡辺竜王が(43手目)▲3五歩と仕掛けてから(52手目)△7三角が新しい手で、この成否が勝負を分けるでしょう。渡辺竜王が1筋を攻めたのはいい手だと感じました。形勢は不明ながら、ペースは先手と思います。封じ手は手が狭いところです。▲1二歩で勝てれば一番いい。封じ手の局面から数手が勝負どころで、十数手で形勢が決まってきそうです。形勢のバランスが保てる将棋だとは思えない、差がつくと一方的になるかもしれません。明日は午前中の戦いに注目して見てほしいですね」

20091028_hashimoto4
【橋本七段の話】
「1日目ですがかなり手が進みました。互いに思惑や心理の駆け引きがありました。森内九段の△4四歩~(14手目)△8四歩~△8五歩と大乱戦辞さずの指し方。事前に練りに練った作戦だと思います。渡辺竜王はノーマークだったのではないかと思います。序盤は後手としてはうまくいったのではないか。▲4六角とぶつけてから前例ある将棋。△7三角がどうか。個人的な評価はあまり良くないですが…。明日の指し方で△7三角の真価が問われるでしょう。(55手目)▲1四歩~▲1三歩は俊敏な攻めで感心しました。渡辺竜王が▲1三角成の切り札をどこで出すかになりました。ただし、明日一気に攻めつぶせるということはないでしょう。対する、森内九段の強さはうまさにある。バランスが悪くてもきちんとまとめてきます。本局はどうなるか。1日目から見どころの多い将棋で、明日も楽しみです。(62手目)△5六歩が封じ手の局面ですが▲1二歩は渡辺流ではないだろうから…。大胆に▲1三角成を予想します」
(銀杏)

夕食会のメニュー

Gazou_007 Gazou_013

Gazou_025 Gazou_027

【夕食会のメニュー】
先付け 法蓮草と松茸のお浸し
吸物  萩真薯
お造り 鯛、アオリ烏賊、甘海老、カマス、あしらい一式、山葵
煮物  鰆蕪蒸し
焼物  鯛一夜干し
揚物  海老芋唐揚げ
酢物  あんかん昆布〆
お食事 松茸御飯、味噌汁、香の物

(烏)

竜王戦第2局封じ手予想

第1局に続いて本局も当ブログで皆さんの封じ手予想を募集します。
このエントリーのコメント欄より、予想した次の一手を投稿してください。
集計結果を当ブログで発表いたします。
(なおご応募いただいても賞品はございませんのでご了承ください)
集計はこのエントリーにコメントいただいたもの、明日午前7時までに投稿いただいたものを対象とさせていただきます。
皆さん、渡辺竜王になったつもりで考えてみてください。

封じ手写真

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(封じ手を待つ森内九段(写真左)。62手目△5六歩の局面で封じ手となった(写真右))

20091028_moriuchi5 20091028_watanabe5
(封じ手に署名する森内九段(写真左)。封じ手を記入した渡辺竜王の表情は険しかった(写真右))

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(渡辺竜王が封じ手の封筒を立会人の郷田九段に手渡す(写真左)。渡辺竜王が駒を片付けて1日目が終了した(写真右))

(銀杏)

渡辺竜王が63手目を封じる

Ryuou20091028_62_2 図の62手目△5六歩の局面で42分考えていた渡辺竜王が封じ手の意思表示をして、1日目が終了しました。1日目の消費時間は渡辺4時間18分、森内3時間11分。対局は29日9時に再開されます。

(銀杏)

17時前の夕景

20091028_sunset
(高岡市の夕景)

(銀杏)

62手目△5六歩の吉田四段の見解

Ryuou20091028_62 「▲1三角成と行くのは単調なのでやりにくいですね。後手としては、いつでもある筋なので神経を使いますが。先手の右辺は動かす駒がないので、行かないなら左辺の駒を動かすのでしょうが…よくわかりません。後手から催促する手がないので、先手は得な手を指したいです」(吉田四段)

(銀杏)

封じ手の準備

20091028_hashimoto3 20091028_gouda3
(封じ手用の封筒に署名する立会人の郷田九段と橋本七段)
20091028_fuujite
(封じ手時刻は18時)

(銀杏)

渡辺竜王、端を狙う

Ryuou20091028_55 図は55手目▲1四歩まで。角頭に手をつけた渡辺竜王は一転して1筋を狙いました。控え室では先手乗りの見解です。

(銀杏)

15時30分の大盤解説会

20091028_hashimoto2
(15時台は橋本七段が解説した)

Ryuou20091028_16_3 橋本七段は「後手は同じ形にすることで、▲6八角△4二角▲2四歩と先手が2筋の歩を交換してくれば、後手も後で△8六歩から8筋を交換してお互い様です。一方的に主張を通さないようにしています。この将棋のように進むのなら自分もやってみたいなと思います。トップ棋士が指すと流行るんですけど、僕がやると流行らないんですよね(苦笑)。シビアというか、恐ろしいというか。今日は中盤のいいところまで進んで、明日は壮絶な攻め合いになると思います」と解説していました。
(銀杏)

15時過ぎの控え室

20091028_hikaeshitsu
(15時過ぎの控え室。郷田九段、塚田九段、中倉女流初段が考えている)
Ryuou20091028_52_2 図の△7三角から▲7五歩が検討されています。以下△8四飛▲7四歩△同飛▲7六銀が一例です。
(銀杏)

午後のおやつ

15時になり、午後のおやつが出されました。
渡辺竜王がザッハトルテとホットコーヒー、森内九段はフルーツロールとホットレモンティー。
20091028_oyatsu1 20091028_oyatsu2
(渡辺竜王がザッハトルテ(写真左)とホットコーヒー、森内九段はフルーツロール(写真右)とホットレモンティー。飲み物は対局室でいれました)
ザッハトルテはオーストリアの首都ウィーンにあるホテル・ザッハーの名物菓子。チョコレートケーキの王様と称されています。
20091028_oyatsu3
(新手が出たところで、両者栄養補給)

(銀杏)

新手登場

Ryuou20091028_52 図は52手目△7三角まで。「脇システム」に合流してからは実戦例のある進行でしたが、図の△7三角が新手。森内九段が先に新手を出しました。渡辺竜王は熟考しています。
(銀杏)

大盤解説会

現地では14時になり、大盤解説会が始まりました。最初に担当されたのは郷田九段。丁寧な解説で指し手を進めていきました。
20091028_gouda2 20091028_gouda1
(大盤解説を務める立会人の郷田真隆九段(写真左)。48手目△6二銀の局面で「次の一手」クイズが出された。A▲5五歩 B▲6五歩 Cその他 の3択)

Ryuou20091028_48 郷田九段はA▲5五歩が80%と解説。B▲6五歩は△7三角▲7五歩△同歩▲7四歩△8四角▲5七銀△3七歩成▲4六角(参考図)という変化をスラスラと並べていました。
(銀杏)

Sanko2

実戦例の少ない▲1五歩

Ryuou20091028_41 角が向かい合った後、渡辺竜王は1筋を伸ばしていきます。図の▲1五歩では▲9六歩△1四歩▲6四角△同銀▲2六銀…と進む実戦例が多く、その進行の代表的な将棋に、第15期竜王戦第7局▲阿部隆七段-△羽生善治竜王(肩書は当時)戦があります。

(銀杏)

対局再開直後の両対局者

20091028_moriuchi3_3 20091028_watanabe4_2
(森内九段(写真左)は13時30分を少し過ぎてから対局室入りした。渡辺竜王(写真右)は対局再開後▲4六角と角をぶつけた)

(銀杏)

先後同型の「脇システム」へ

Ryuou20091028_38 昼食休憩後、渡辺竜王は▲4六角と角をぶつけました。それに対し、森内九段が△7三銀と上がったことで先後同型の形となりました。脇謙二・八段が得意にしていることから「脇システム」と呼ばれる形です。近年では三浦弘行八段も多用されています。

(銀杏)

昼食休憩時の盤面

20091028_ban1 20091028_ban2
(渡辺竜王側(写真左)と森内九段側(写真右)から見た盤面)

(銀杏)

本局で使用されている駒

20091028_koma1 20091028_koma2
(本局で使用されている駒は掬水師作の水無瀬書)

(銀杏)

両対局者の昼食

両対局者の昼食は渡辺竜王がうな重、森内九段が氷見うどんです。

20091028_unaju 20091028_himiudon
(うな重(写真左)と氷見うどん(写真右)。氷見うどんは250年の歴史を誇る地元の特産品)

(銀杏)

昼食休憩

Ryuou20091028_36 図の36手目△2二玉の局面で昼食休憩に入りました。消費時間は渡辺1時間31分、森内1時間40分。対局は13時30分に再開されます。
(銀杏)

路面電車

20091028_romen_2
(高岡市と隣の射水市をつなぐ路面電車。万葉の里らしく、「万葉線」と呼ばれている)

(銀杏)

万葉の杜

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(万葉の杜と呼ばれる公園に高岡市出身の漫画家、藤子・F・不二雄さんが生んだ人気キャラクターのドラえもんの銅像が並んでいる)

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(銀杏)

北陸読売会館

20091028_hokurikushisya
(北陸読売会館。読売新聞北陸支社がある。1961年に設立された。読売新聞中興の祖である故・正力松太郎氏は現在の射水市出身で、高岡名誉市民でもある。また、元読売新聞社主の故・小林與三次氏も射水市出身)

(銀杏)

大伴家持像

20091028_ootomonoyakamochi
(大伴家持(おおとものやかもち)は奈良時代の歌人で、「万葉集」の編さんにかかわったと言われている。746年に越中国司に任命され、在任した5年間に多くの歌を詠んだ。高岡は「万葉の里」ともいわれている)

(銀杏)

穏やかな駒組みへ

Ryuou20091028_29 図は29手目▲6六歩の局面。渡辺竜王が21手目に▲7七銀と上がり、乱戦になる変化を回避したことによって局面は穏やかな流れになりました。変則的な矢倉戦です。

(銀杏)

高岡古城公園

20091028_kojo
(高岡市は「古城」という住所がある)。
20091028_maedatoshinaga_2
(前田利長像。前田利長は前田利家の嫡男で、安土桃山時代から江戸時代に活躍した武将。ちょうど400年前の1609年に高岡城を築城し、高岡の町を開いた)

20091028_kikansya 20091028_ishigaki
(公園内に機関車が設置されていた。およそ60年前に造られたものとのこと(写真左)。高岡城は一国一城令により、1615年に廃城となった。現在は高岡古城公園として、住民の憩いの場となっている。多くの人が散歩し、ラジオ体操をしていた。石垣が昔に立派な城が立っていたことを示している(写真右))


(銀杏)

高岡大仏

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(ホテルニューオータニ高岡のすぐ近くに大佛寺がある(写真左)。高岡大仏は奈良の大仏、鎌倉の大仏と合わせて日本三大大仏の一つに挙げられることがある。最初に建立されたのは1221年。何度か焼失し、1933年に現在の銅造の大仏が完成した(写真右)。1981年に高岡市指定有形文化財に指定された)

20091028_daibutsu2
(ホテルニューオータニ高岡から大仏を見下ろすことができる。最初に建立されたときには、大仏が見下ろされるとは思わなかったに違いない)

(銀杏)

挑発的な△4三金右

Ryuou20091028_18 16手目△8五歩から▲6九玉△4三金右と進みました。図の△4三金右を見て「挑発的な手ですね」と橋本七段。△4三金右に▲6八角△4二角▲2四歩と攻められると乱戦になるからです。以下、一例として並べた順は△2四同歩▲同角△8六歩▲同歩△同飛▲4二角成△同玉▲8五歩△同飛▲9六角△8二飛▲6三角成(参考図)。しかし、参考図は「先手が怖い。馬が消されてしまうと持ち歩の差が大きくなります」と橋本七段の解説です。実戦は渡辺竜王が▲2四歩と仕掛けず▲7七銀と自重しました。
(銀杏)

Sanko1

本局の自宅解説棋士の飯塚六段が七段へ昇段!

Iiduka 本局の自宅解説を担当する飯塚祐紀六段が、昨日の対局(棋聖戦)に勝ち、七段に昇段いたしました。

(銀杏)

橋本七段

20091028_hashimotoRyuou20091028_16_2
(局面の解説をする橋本崇載七段。橋本七段は隣の石川県出身。16手目△8五歩に反応して、何度も「そうか、この手があったか」とつぶやいた。▲6八角と引けば△4二角▲2四歩△同歩▲同角△8六歩という将棋になるという。「▲6八角は先手の権利なので、▲6九玉と寄るでしょう」と予言し、渡辺竜王はその▲6九玉を着手した)

(銀杏)

両者、飛先を突き越す

Ryuou20091028_16 渡辺竜王は10手目△5二金に▲5六歩を選択し、第18期竜王戦第3局とは違う展開に進みました。図は16手目△8五歩まで。互いに飛先の歩を突き越す比較的珍しい序盤戦となりました。
(銀杏)

午前のおやつ

10時になり、午前のおやつが出されました。
渡辺竜王がアイスコーヒー、森内九段は注文がありませんでした。

20091028_icecoffee
(銀杏)

対局前の様子

20091028_moriuchi 20091028_watanabe2
(8時52分ごろ、森内九段が対局室入り(写真左)。渡辺竜王は8時53分ごろに入室した(写真右))

20091028_taikyokushitsu 20091028_taikyokumae3
(左から小笠原・読売新聞北陸支社長、郷田九段、橋本七段、菊池三段(写真左)。身支度を整える両対局者(写真右))

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(駒袋を広げる渡辺竜王(写真左)。盤上に両対局者の手が交錯し、駒が並べられていく(写真右)

(銀杏)

参考棋譜紹介

Ryuou20091028_10 現在、10手目△5二金まで進んでいます。
この局面は第18期竜王戦第3局▲木村一基七段-△渡辺明竜王戦(肩書は当時)と同じです。
参考棋譜として紹介します。

開始日時:2005/11/17 09:00
終了日時:2005/11/18 19:22
棋戦:第18期竜王戦第3局
持ち時間:8時間
消費時間:142▲479△479
場所:岩手・いつくし園
先手:木村一基七段
後手:渡辺 明竜王

▲2六歩    △3四歩    ▲7六歩    △3二金    ▲7八金    △4四歩    ▲2五歩    △3三角
▲4八銀    △5二金    ▲4六歩    △4三金右  ▲4七銀    △6二銀    ▲6九玉    △5四歩
▲5八金    △4一玉    ▲7七角    △2二銀    ▲3六歩    △4二角    ▲5九角    △3三銀
▲6八銀    △3一玉    ▲6六歩    △2二玉    ▲5六銀    △7四歩    ▲3七角    △7三桂
▲4五歩    △同 歩    ▲同 銀    △9四歩    ▲4八飛    △4四歩    ▲5六銀    △7二飛
▲9六歩    △8四歩    ▲7九玉    △9三香    ▲7七銀    △5三銀    ▲6七金右  △6四銀
▲8六銀    △1二香    ▲8八玉    △1一玉    ▲1八香    △5三角    ▲2八飛    △8五桂
▲1六歩    △2二銀    ▲1五歩    △4二角    ▲1七桂    △5五歩    ▲同 銀    △同 銀
▲同 角    △9五歩    ▲同 歩    △7五歩    ▲同 歩    △6四銀    ▲3七角    △7五銀
▲7三銀    △7一飛    ▲8五銀    △同 歩    ▲7六歩    △8六銀    ▲同 歩    △同 歩
▲2四歩    △同 歩    ▲7七銀    △8七銀    ▲同 金    △同歩成    ▲同 玉    △8六歩
▲同 銀    △8五歩    ▲7七銀    △4七金    ▲5五角    △5一飛    ▲5六歩    △5四歩
▲6二銀不成△5五歩    ▲5一銀不成△同 角    ▲7二飛    △4二角    ▲4一銀    △3一金
▲2三歩    △同 銀    ▲5二銀不成△8六銀    ▲8八玉    △5三金    ▲8六銀    △同 歩
▲4三歩    △6九角    ▲7九桂    △7八歩    ▲同 飛    △3三角    ▲6八金    △7八角成
▲同 金    △2八飛    ▲7七玉    △1八飛成  ▲8五歩    △8一香    ▲7四銀    △5七金
▲7五角    △6四金    ▲8六角    △6九銀    ▲8八金    △6八龍    ▲8七玉    △7九龍
▲9七金    △7八龍    ▲9六玉    △7六龍    ▲8三銀不成△7三桂
まで142手で後手の勝ち

(銀杏)

1手損角換わりとは異なる出だし

Ryuou20091028_6_2 1手損角換わり模様の出だしでしたが、森内九段が△4四歩と角道を止めました。事前の戦型予想とは異なる形に進みそうです。

(銀杏)

渡辺竜王の初手は▲7六歩

20091028_watanabe
(渡辺竜王が初手に▲7六歩を着手して対局が始まった)

(銀杏)

おはようございます

おはようございます。
対局場の高岡市は快晴です。
本日もよろしくお願いします。

20091028_asa

(銀杏)

2009年10月27日 (火)

第2局戦型予想(3)

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【塚田泰明九段(NHK衛星放送解説)】
「橋本さんに言われてしまいましたので、違うことを言いますね(笑)
森内九段は居飛車でも振り飛車でも出来るのですが、渡辺竜王の注文を受けるのなら矢倉になると思います。ですので、予想は矢倉ということでお願いします。」

Gazou_074

【中倉彰子女流初段(NHK衛星放送聞き手)】
「では、私は横歩取りを予想しておきます」

(烏)

第2局戦型予想(2)

Gazou_084

【橋本崇載七段(新聞解説)】
「森内九段は第1局で先手番を落としてしまったので、流れを変えるために思い切ったことをやるのではないかと見ています。僕は森内九段が振り飛車の作戦に出るのではないかなと…(会場から盛大な拍手)。なぜ私が喝采を受けるのでしょう(笑)
最近の振り飛車は角道を止めるものと、止めないものに分類されるのですが、森内九段は裏の裏の裏をかいて、角道を止めた振り飛車を選ぶのではないでしょうか。
こちらに来る電車の中で、渡辺竜王が近くの席で大変よくおやすみになられていました。こんなに寝ていて夜に寝れるのかなと心配になるくらいでしたので、渡辺竜王が寝不足になれば森内九段が有利かなと思っています。」

(烏)

第2局戦型予想

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【郷田真隆九段(立会人)】
「一手損角換わりというものがプロ間で流行っていまして、私はその戦法は嫌いなんですけれども…やはり一手損するじゃないですか。損は良くないと思うんです。でもそこに「損して得取れ」という将棋の良さが潜んでいる…。勝負師森内九段が、それを選ぶのかなと予想します。角換わりではなく、一手損。損するほうの角換わりです。」

(烏)

森内俊之九段のスピーチ

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【森内俊之九段】
「私も富山県にはたくさん来ていますが、高岡は初めてということで楽しみにして参りました。第1局は黒星スタートとなったものの、私としては力を出し切れたと思っており、引き続き本来の将棋を指していければと考えています。短い滞在になりますが、どうぞよろしくお願いいたします。」

(烏)

渡辺明竜王のスピーチ

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【渡辺明竜王】
「富山県には何度か来ているのですが、高岡市は初めてです。さきほど30分ほど散歩に出たの出たときに路面バスを見かけまして、ちょっと乗ってみようかなと地図を広げました。結局は迷子になるといけませんので断念しましたが、また時間があるときにゆっくりと来てみたい場所だなと思いました。
今回の竜王戦、第1局は非常に大熱戦だったと多くの方に言っていただきました。高岡市は開町400周年ということですので、それにふさわしい将棋をさせるように全力で頑張りたいと思っています。よろしくお願いいたします。」

(烏)

前夜祭食事

前夜祭ではさまざまな料理が出されました。
その一部を紹介します。
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(銀杏)

前夜祭

18時30分から前夜祭が行われました。

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(小笠原忍・読売新聞北陸支社長(写真左)、高橋正樹・高岡市長(写真右))

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(左から郷田真隆九段、渡辺明竜王、森内俊之九段、橋本崇載七段、塚田泰明九段、中倉彰子女流初段、記録係の菊地裕太三段)

20091027watanabe 20091027_kanpai
(渡辺守人・高岡市観光協会副会長が乾杯の音頭を取った)

(銀杏)

検分

17時前に両対局者がそろい、検分が行われました。
盤駒については問題なし。駒は掬水師作の水無瀬書。
盤や机の位置を変えるように立会人の郷田九段が提案し、盤や机を180度ひっくり返したような形となりました。
前夜祭は18時30分から行われます。

20091027_watanabe 20091027_moriuchi
(検分時の渡辺明竜王(写真左)と森内俊之九段(写真右))
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(左から立会人の郷田真隆九段、橋本崇載七段、記録係の菊地裕太三段(写真左)。対局者のお盆に地元の天然水のペットボトルが置かれていた(写真右))

20091027_kenbun2 20091027_kenbun3
(当初は写真左のような配置だったが、立会人や観戦記者が盤側に行く際に森内九段の後ろを通らなければならないため、写真右のように180度ひっくり返した形に変更された)

(銀杏)

自宅解説棋士の戦型予想

第2局の自宅解説棋士を務める3棋士による戦型予想です。

【飯塚祐紀七段】
先手の渡辺竜王は矢倉一点豪華主義ですから、矢倉志向が本線でしょう。
対する森内九段は球種が多く、その点では有利と言えますし、7番勝負前半の後手番ということで、奇策を放つならここしかないという気がします。
実例を一部挙げれば、平成16年の第62期名人戦第1局(対羽生名人)や、平成19年第65期名人戦第1局(対郷田九段)では△3三角からの振り飛車を採用しています。前者は完勝、後者は敗れたもののシリーズは制しました。
今期竜王戦挑戦者決定戦第2局(後手)のノーマル四間飛車も奇策といっていいでしょう。よって「意外性重視」で角交換系、森内九段らしく金が力感あふれて3段目に出て来るイメージということで、大胆に阪田流向かい飛車と予想します。当てる自信は5%ぐらいです(笑)
第2局は渡辺竜王の完勝に終わるが、決着は第7局までもつれ込む、とさらに大胆な結果予想も立てておきます。

【佐藤天彦五段】
一手損角換わりだと思います。

【吉田正和四段】
相矢倉になると思います。森内九段の振り飛車はもう少し後だと思います。

(烏)

高岡市着

関係者は15時過ぎに高岡駅に着きました。

20091027_takaoka20091027_takaoka3
(高岡駅(写真左)。対局場の「ホテルニューオータニ高岡」(写真右))

20091027_takaoka2
(ホテルの控え室から見える高岡市の風景)

(銀杏)

よろしくお願いします。

皆さん、こんにちは。
渡辺竜王先勝で迎えた第22期竜王戦第2局の中継は烏記者と銀杏が担当します。
よろしくお願いします。
検分は17時から行われます。

20091027_asa_2 20091027_sora
(新幹線で越後湯沢駅へ向かい、ほくほく線に乗り換えた(写真左)。東京は台風一過の快晴(写真右))

20091027_asa2_2 20091027_shinkansen
(朝の両対局者、立会人の郷田真隆九段(写真左)。写真右は関係者が乗った新幹線)

20091027_hokuhoku 20091027_hakutaka
(越後湯沢駅でほくほく線に乗り換えました(写真左)。関係者が乗ったはくたか号(写真右)

(銀杏)

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