2019年12月 7日 (土)

Photo_95 第32期竜王戦は豊島将之新竜王の誕生となりました。第33期はどの棋士が決勝トーナメント出場、そして七番勝負に登場するでしょうか。第33期竜王戦も熱い戦いにご期待ください。

以上で本局のブログ更新を終了いたします。ご観戦いただきましてありがとうございました。

大盤解説会場では引き続き豊島将之新竜王の記者会見が行われました。

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――改めて伺いますが、竜王・名人を保持したことについて、感想を教えてください。

豊島 竜王・名人になられた方は偉大な棋士ばかりですので、自分がここまでできるとは思いませんでした。

――竜王として、10人目の竜王です。

豊島 竜王戦は挑戦者なるどころか挑戦者決定三番勝負も今回が初めてでしたので、竜王になれたのは意外な気がします。

――広瀬前竜王の印象は、シリーズ前と後で変わりましたか。

豊島 戦う前から終盤が正確で切れ味が鋭い将棋という印象があって、それは変わりません。ただ、序中盤でこちらが不利になることが多かったので、そのあたりの研究やセンスのよさを感じました。

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――次の目標は?

豊島 今年は棋聖戦と王位戦で防衛を失敗していて、まだ防衛したことがないので、来年は防衛を目標に頑張っていきたいと思います。

――竜王の奪取を決めたのは角換わりでしたが、名人の奪取も角換わりでした。角換わりへの思いを教えてください。

豊島 角換わりは好きな戦法であるんですけど、名人戦のときは序中盤でうまくいくことが多かったんですが、今回は先手番の角換わりは苦戦になってしまうことが多かったので、段々と厳しくなっているような気がします。

――今期竜王戦の思い、今だからいえることはありますか。

豊島 2つ続けてタイトル戦で負けていたので流れはよくはなかったんですけど、気持ちを切り替えて一局一局、頑張っていこうと思いました。第1局は際どい将棋だったんですけど、先勝することができたので、悪い流れを払拭して竜王戦に入っていくことができたと思います。

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――愛知県一宮市に帰省されたとき、「竜王を獲っても二冠に復帰するだけで、いまの勢力図ではトップではない」とコメントされていました。いま竜王を奪取されて、改めて将棋界の勢力図や立場はどう思っていますか。

豊島 内容的にも際い将棋が多く、偶然勝てているのか実力で勝てているのか、自分でも分からないところがあります。渡辺明三冠は非常に充実した内容で指されていますので、より一層頑張っていかないと厳しいかなと思っています。

――本局の最終盤、どのような気持ちで指していましたか。

豊島 最後のところはよく分からないまま指していて、その前ははっきり悪いという自覚がありました。でもまだ自分の力では負けを読みきるというレベルではなかったので、あきらめずにチャンスを探していました。

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――津和野の印象を教えてください。

豊島 温かくよくしていただいて、ご飯も美味しいですし、いいところだなと思います。

――食事についてはいかがでしょう?

豊島 2日目のおやつは局面が切迫していて食べられなかったですが、厳しい戦いのなかで食事やおやつで気分転換できたかなと思います。

――シリーズのなかで最も印象の残った将棋や一手はありますか。

豊島 どの将棋も印象に残っていますが、第1、3、5局が際い将棋でした。特に第3局は負けの時間が長く、▲2一角がぴったりで詰めろ逃れの詰めろになったので、その辺りでしょうか。

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――将棋以外でいましたいことは?

豊島 タイトル戦が4月から途切れることなく続いていたので、少しゆっくりしたいですね。竜王戦で第6、7局の会場で祝賀会をやっていただくので、それを楽しみにしています。

――この1年を振り返って、いかがでしょうか。

豊島 4つのタイトル戦に出たのは自分のなかでいちばん多く、課題がたくさん出てきましたし、非常に勉強になった一年で、竜王と名人を獲得することができたので、よかったと思います。

――課題というのは、具体的に何ですか?

豊島 色々ありすぎて。竜王戦に関していえば先手番の序中盤がうまくいかなかったので、そのあたりです。棋聖戦と王位戦では別の課題が見えていますので、それをクリアしていけるようにやっていきたいと思います。

――ファンの方へのメッセージをお願いします。

豊島 竜王戦は10月から始まって、ずっと観戦していただきましてありがとうございます。本当に際どい将棋が多かったんですけど、ファンの皆様に見ていただいたり、応援していただいたのが励みになって結果を出すことができました。今後も精進していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

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(書き起こし=紋蛇記者)
(写真=潤)

終局後、両対局者が大盤解説会場に足を運びました。

Photo_77 (大盤解説会場に足を運んだ両対局者)

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Photo_81 (たくさんのファンの方が遅くまで残っていた)

※大盤解説会場で行われた両対局者による振り返りの掲載は後日になります。

Photo_75 (勝った豊島名人。史上10人目の竜王、さらに史上4人目の竜王名人の座に就いた)

Photo_76 (失冠となった広瀬竜王。終局後のインタビューでは、敗因を淡々と振り返っていた)

※終局直後に行われた主催紙インタビューの掲載は後日になります。

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図の局面で広瀬竜王が投了を告げました。終局時刻は19時56分。消費時間は、▲豊島7時間59分、△広瀬7時間59分。豊島名人がシリーズを4勝1敗で制し、竜王位を奪取しました。

133 豊島名人は▲5一銀と銀捨てで寄せに入りました。△5一同玉は▲3一飛以下、詰みがあると見られています。新竜王誕生が近づいたようです。

Photo_74 (豊島名人の右指が高速で動いていた)