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2026年6月19日 (金)

▲5四銀と早く出ていれば

「▲5四銀と早く出ていれば」
近藤正七段のつぶやきです。55手目▲6八銀に代えて▲5四銀の変化はまだ難しそうでした。実戦は飛車を失った後の61手目に▲5四銀。62手目△2八飛の王手桂取りで、その差はさらに広がります。

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(牛蒡)

△3五歩が指された

Dsc_0690(モニター映像。藤井棋聖は△3五歩を指して離席。服部七段は下を向く)

Dsc_0696(モニター越しに対局者の様子を見守る正副立会人)

(牛蒡)

後手が踏み込む

20260619_051_3図で検討陣の予想は、△5三銀の受けの手。しかし、藤井棋聖が指したのは強く△8七と。よさを求めて踏み込みました。継ぎ盤は▲8七同金△9九香成▲5四銀△5三香▲同銀成△同銀▲5六香で止まりました。▲5六香の局面は後手が歩切れです。▲5三香成△同玉を許してもしのげる、という読みなのでしょうか。

そんな疑問をよそに、実戦は予想外の方向に進みます。△8七と▲同金△9九香成に▲6八銀としました。最後の銀上がりが意外な手。

20260619_055_2島九段は「私の目には△3五歩で詰んでいるように見えるのですが」と驚いています。「詰んでいる」とは玉ではなく3六飛のこと。△3五歩に(1)▲同飛は△3三香、(2)▲2六飛は△2五香で飛車を取られます。服部七段には用意の策があるのか。それとも事件発生で形勢が大きく動いたのか。検討陣と関係者はざわつき始めました。

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Dsc_0689(実戦は継ぎ盤の検討とは異なる方向に進んでいる)

(牛蒡)

▲6六歩の狙いを看破

20260619_047▲6六歩(1図)の狙いが分かりました。△8七歩には▲6五歩△同銀▲9三歩成△8四飛▲8三角△6四飛▲6一角成△同玉▲5五金(変化図)があったようです。

20260619_047s変化図になれば先手よし。検討陣がこの変化を知った直後、藤井棋聖は△8七歩ではなく△9二歩と受けました。一見すると屈服した手のようですが、危ない変化を消して冷静な手です。控室では「さすが」と声が上がりました。

20260619_050_21図から△9二歩▲5六銀△5四歩が実戦の進行で2図。3六飛は先手の負担でもあるため、すぐに△1四角はあまり指したくありませんが、2図から▲4五銀△5三銀▲3四銀△同金▲同飛なら△2五角の王手飛車取りがピッタリです。後手が指しやすい状況が続いているようです。

Dsc_0518(3月上旬から11連勝中。本局も藤井棋聖の正確な読みが光る)

(牛蒡)

午後のおやつ

15時になり、午後のおやつが出されました。注文は以下の通り。

服部七段 「金谷百年カレー」パイ、緑茶(温)
藤井棋聖 金谷ホテルオリジナル「とちあいか」の苺ミルクアイス、金谷りんごジュース

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(牛蒡)

気づきにくい手

20260619_046図は9筋で戦いが起きて先手が忙しそうな状況でした。▲9三歩成△同桂▲同桂成は△8六飛で後手にさばかれます。

実戦は▲6六歩と突きました。「▲6六歩ですか」と三枚堂七段。「それは読んでいない」と近藤正七段。少なくとも検討陣は意表を突かれました。▲6五歩から手を作りにいく意味だと思われますが、具体的にどう組み立てればいいのか。

島九段や三枚堂七段は△8七歩を示して、先手がどう指すのかと頭を悩ませています。藤井棋聖も相手の意図を読み解くために、時間をかけることになりそうです。

Dsc_0538(服部七段は中盤のねじり合いに強い。▲6六歩が先手やや苦戦の流れを変えるか)

(牛蒡)

先手は忙しい

20260619_042図は13時30分ごろの局面。先手は依然として3六飛や8五桂が負担です。もし図で後手の手番なら△9七歩成▲同香△同香成▲同角△9二飛といった攻め筋があります。かといって、図で▲9八歩は△8四歩とされるかもしれません。先手はやるべきことが多く、忙しそうな局面です。

Dsc_0617(13時30分ごろのモニター映像。服部七段はアイマスク姿で考えていた)

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(牛蒡)

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