2011年11月19日 (土)

2katou

3katoukon
(表情が少しゆるむ加藤奨励会1級。清水女流六段の超速3七銀戦法は予想していなかったそうだ)

2ryousya
(盤を見つめる清水女流六段)

Ryousya2
(穴熊の深さと銀冠の広さとの兼ね合いが難しかったと語る清水女流六段)

(淡)

図の局面で清水女流六段が投了し、加藤奨励会1級の勝ちとなりました。
終局時刻は18時27分。消費時間は▲清水2時間59分、△加藤2時間55分(持ち時間各3時間)。五番勝負はこれで加藤が2勝1敗とリードし、初代女流王座まであと1勝となりました。第4局は12月6日(火)に東京・将棋会館で行われます。
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【Twitter解説】
横山泰明>投了以下の指し手は、先手が▲7三飛成△同王▲8二銀としますが△6三王と逃げて以下(1)▲8四王は△5六角成で後手王が捕まらなくなるため後手勝ち。(2)▲7八金は△8三金で先手玉は必死になります。
本局は先手の清水さんが49手目▲2四歩と仕掛けた辺りは先手がやれると見ていましたが、後手が穴熊なので良い勝負のようです。終盤は大変難しい局面が続いて何がポイントだったかがよくわからないのですが印象的だったのが△7八銀打(112手目)でした。これを境に加藤さんのほうへ流れが行ったような気がします。本シリーズは第1局、第2局、第3局と全て熱戦ですね。第4局も同じような素晴らしい将棋が見られるのではないでしょうか。本日は皆さまご観戦ありがとうございました。

49_3

112_2

(淡)

指し手がどんどん進んでいくため、控え室の棋士や関係者はモニターを目を送る回数が多くなっています。
1807tani
(首を何度もひねりながら考える谷川九段)

1808azuma
(立って検討を見つめる東七段)

(淡)

清水女流六段は一分将棋。加藤奨励会1級ももうほとんど時間が残っていません。
控え室では1手毎に「おぉ」と歓声が聞こえてきます。

井上九段「かなり難解な終盤戦になりましたね」

Inoue1750
(井上九段が駒を動かして検討しています)

Kyokumen

(淡)

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井上九段「お、歩成った」
谷川九段「時間に追われたんでしょうか」

控え室の検討では急に後手が良くなったのではないかとささやかれています。

(淡)

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(清水女流六段が▲7三竜と角を取ったところ)

▲6一歩成と、と金を作るときに△5一角とできないようにしています。

【Twitter解説】
横山泰明>▲7三竜は厳しい手ですが、後手も好機に△6六角成から金が入るので、後手もまだまだ粘れそうです。

Kentou
(検討に東七段(中央)が加わりました。左は谷川九段、右は井上九段)

(淡)