
22時10分頃の局面です。後手玉は囲いをはがされて心細い状況ですが、ここを凌げば一気に後手勝ちになります。先手が寄せ切るか、後手が逃げ切るかという勝負になりました。

22時10分頃の局面です。後手玉は囲いをはがされて心細い状況ですが、ここを凌げば一気に後手勝ちになります。先手が寄せ切るか、後手が逃げ切るかという勝負になりました。

△6八歩と垂らしたところで佐藤九段の残り時間が10分になりました。対する永瀬六段は残り44分です。中継室では、形勢は後手がよさそうだけれども、まだまだ難しいという見解です。

21時過ぎ、永瀬六段が▲3五歩を着手すると、中継室の村山慈明七段と佐々木勇気五段から悲鳴があがりました。
「3六の歩を突いたのならまだ分かりますが、打つのはすごいですね」(村山七段)
「△6二飛とされたらどうするのでしょう」(佐々木五段)
検討ではよくも悪くも▲5四歩と突くしかないのではと言われており、両棋士からすると▲3五歩はかなり意外な一手だったようです。

上図△4四銀の局面から、▲1五歩△同歩▲1二歩△同香▲7三歩成△同銀▲2四歩△同歩▲2五歩と永瀬六段が動きました。

「でも、先手はここからどう攻めるのでしょう」と佐々木勇気五段。先手は歩だけの軽い攻めなので、手をつなげるのは簡単ではありません。また、佐々木五段はやはり△5六歩が気になるとのこと。佐々木五段の感覚では、先手は攻める前に▲9八玉と寄っておきたいところだったようです(将来の△7六桂や角の王手のラインを避ける意)。