カテゴリ「第32期竜王戦挑決第3局」の記事 Feed

2019年9月 5日 (木)

13時20分、千葉幸生七段が控室に来訪。継ぎ盤の前に座り、検討が開始されました。

Photo_22 「(先手が)4筋の歩を取るかどうかは難しいです。味消しの可能性もあるので」と千葉七段。先手としては▲5八玉~▲7七桂を狙いたいとのこと。7九玉型での桂交換は反動がきついですが、5八玉型での桂交換は先手は歓迎のようです。Photo_23

Photo_24 (継ぎ盤には64手目△4四歩の局面が。▲4四同歩と取るかどうか)

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再開後の一着は△4二金右。以下▲5八銀△5二銀▲6七歩△5三銀▲4七銀△2二玉▲6九玉(2図)と進みました。豊島名人は陣形を組み替えていきます。

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細かい違いはありますが、本譜のような組み替えは今期竜王戦決勝トーナメント、▲藤井聡太七段-△豊島名人戦で見られた指し方です。対して木村九段は2図から△4四歩と反発。先手玉が接近してきた4筋からの攻めを見せました。

12時40分、対局が再開されました。Photo_18(12時30分頃の特別対局室。すでに両者は戻っていた)

Photo_19(手番の木村九段は険しい表情。再開後の一手は△4二金右だった)

Photo_20(豊島名人)Photo_21(午後の戦いが始まった)

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12時、図の局面で木村九段が7分使って昼食休憩に入りました。12時までの消費時間は▲豊島26分、△木村58分。昼食の注文は豊島名人がチキン山椒焼き弁当(鳩やぐら)、木村九段の注文はありませんでした。対局は12時40分に再開されます。

Photo_16 (昼食休憩時の特別対局室。木村九段が残っていた)

Photo_17 (豊島名人が注文したチキン山椒焼き弁当。第2局の昼食休憩でも頼んでいた)

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図は11時25分頃、豊島名人が▲6八角と打ったところです。△8六歩▲同歩△同飛の歩交換を防いだ意味ですが、千日手含みの受けの一着と見られ、「後手が打つならわかるけどねえ」と、控室では声が挙がっています。

Photo_15(豊島名人は先手番だが、受けに角を投入)

20190905b戦型は角換わりから、双方とも流行の4八(6二)金型に構えました。図は10時48分の局面、わずか2分の考慮で木村九段が△6五歩と仕掛けたところです。早速駒がぶつかり、緊張感が高まります。

Photo_14(木村九段は6筋から早々に動いた)

Photo_4(定刻の10時、両者が一礼して対局開始)

Photo (先手番の豊島名人の初手は▲2六歩)

Photo_2(木村九段は△8四歩と突いた。相掛かりになるのだろうか)

Photo_3(開始直後、報道陣が退室後の特別対局室)

本局の模様はAbemaTV 将棋チャンネルで中継が行われます。解説は行方尚史八段、阿部光瑠六段、近藤誠也六段が、聞き手は安食総子女流初段、飯野愛女流初段が担当します。あわせてお楽しみください。

【第32期竜王戦挑戦者決定三番勝負 豊島将之名人-木村一基九段】