カテゴリ「第32期竜王戦七番勝負第4局」の記事 Feed

2019年11月22日 (金)

立会人の屋敷九段が、封を開いていないかを両対局者に確認してから、封じ手の封筒にはさみを入れる。屋敷九段ははっきりした声で、封じ手の▲9五同歩を読み上げる。席に戻った屋敷九段は「それでは対局を再開してください」と告げ、対局者が一礼して2日目の対局が始まりました。

Dsc_0590(封じ手を確認する豊島名人と封じ手の▲9五同歩を着手する広瀬竜王)

Dsc_0607(封じ手の▲9五同歩に対して、△8五桂と跳ねる豊島名人)

Dsc_0608(▲9五同歩△8五桂と進んだ盤面)

 

おはようございます。竜王戦第4局2日目、本日もよろしくお願いいたします。本日のスケジュールは下記の通りです。

【2日目スケジュール】
09:00 封じ手開封・対局再開
10:00 午前のおやつ
12:30 昼食休憩
13:00 現地大盤解説会開始
13:30 対局再開
15:00 午後のおやつ

Dsc_0542_2(本日の甲府は小雨がパラついています)

竜王戦第4局は将棋プレミアム、ニコニコ生放送、AbemaTVで生中継されます。

将棋プレミアムの2日目の解説は増田康宏六段、聞き手は内田晶さん。
【将棋プレミアム 竜王戦第4局2日目】
http://www.igoshogi.net/shogipremium/live/live_info.html?live_id=749baf18d9f656234e9987931f572073

ニコニコ生放送の2日目解説は北浜健介八段、聞き手は甲斐智美女流五段。
【ニコニコ生放送 竜王戦第4局2日目】
https://live.nicovideo.jp/gate/lv321938257

AbemaTVの2日目の解説は三浦弘行九段、阿部健治郎七段、聞き手は竹部さゆり女流四段、本田小百合女流三段。
【AbemaTV 竜王戦第4局2日目】
https://abema.tv/channels/shogi/slots/FNv1wpf4Rj8nvs

2019年11月21日 (木)

現地大盤解説

日時 11月22日
場所 常磐ホテル「コンベンションホール 富士」
開催時間 13時~対局終了まで
定員 各200人
入場料 一般:2,000円、中学生以下:1,000円
解説者 戸辺誠七段
聞き手 山田久美女流四段

東京・将棋会館

日時 11月22日 16時30分開場 17時開始
場所 東京・将棋会館2階研修室
入場料 一般:2,000円
解説者 橋本崇載八段

関西将棋会館

日時 11月22日 16時30分受付 17時開始
場所 関西将棋会館
入場料 一般:1,500円
解説者 畠山鎮八段
聞き手 長谷川優貴女流二段

新橋西口SL広場大盤解説会

日時 11月22日 18時開始
場所 新橋西口SL広場前
入場料 無料
解説者 富岡英作八段、梶浦宏孝五段

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明日の竜王戦第4局2日目をお楽しみに。

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封じ手は▲9五同歩が予想されます。現地を訪れている棋士に封じ手以降の2日目の展望などを聞きました。

立会人の屋敷九段「ゆったりした進行で、見たことのない局面です。手探りで指している印象を受けます。封じ手以降で本格的な中盤になるでしょう。名人の攻めに竜王が受け止めるか反撃するかという展開。中盤が濃い内容の将棋になりそうです」


立会人の横山七段「▲9五同歩に△9七歩は豊島名人の棋風ではない気がします。もっとバリバリと攻めるイメージがあります。ただ、一方的に攻めるのはなく、攻めたり受けたりという複雑な進行が予想され、矢倉戦らしい将棋になりそうです」

常務理事の鈴木九段「▲9五同歩に△8五桂を予想します。以下▲6五歩△同銀▲8四角には△9八歩▲同香△9七歩とすれば、跳ねた桂はただで取られません。△8五桂に戦場から遠ざかる▲6八玉が有力だと思います。そこで△2二玉と後手も手を渡してどうか。玉の移動は互いに価値の高い手です。先手は玉をさらに4八まで移したいですが、▲5九玉と指すとその瞬間に攻められそうです。先手は▲6五歩と銀取りに突く手が切り札です」

大盤解説の戸辺七段「▲9五同歩に△7五歩▲同歩△8五桂。そこで▲6五歩と反発するのはどうでしょうか。大盤解説会で示した手順です。しばらくは先手が受ける展開になりそうです。広瀬竜王は先攻するのではなく、長く戦えて、懐深い将棋を目指している感じがします。豊島名人はシャープな攻めが得意です。そうした棋風も考えているのかと思います」

大盤解説聞き手の山田久女流四段「矢倉戦になって、先手は令和、後手は昭和の駒組みでの戦いという印象です。矢倉は前夜祭でも予想したので当たってうれしいですね。これまでの3局は、角換わりや相掛かりで早めに動きがありました。今回はゆったりとしていて、大盤解説会では棋士のエピソードなどを話しました。楽しんでいただけたかと思います」

記録係の渡辺和四段「▲9五同歩に△9七歩でしょうか。△9七歩は入るなら指してみたいです。あるいは、△7五歩▲同歩△9七歩という手順もありそうです。どういう順番で攻めるか難しいです。先手は▲2九飛のところで仕掛けるのも考えられましたが、本譜は穏やかです。先手が好形に組んで、後手の△7二飛は辛抱した印象を受けました」

Dsc_0507(広瀬竜王が封じ手を行っている間、対局室で待つ豊島名人と屋敷九段。広瀬竜王は右奥の小部屋で、封じ手を書いている)

Dsc_0511(封じ手を書き終え、対局室に戻る広瀬竜王)

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Dsc_0524(広瀬竜王が立会人の屋敷九段に封じ手を預けて1日目が終了した)

 

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図は50手目△9五歩まで。広瀬竜王が長考の末に51手目を封じる意思表示をしました。1日目の消費時間は▲広瀬3時間46分、△豊島3時間47分。対局は22日9時ごろ再開されます。
広瀬竜王の封じ手は、今期七番勝負で初めてです。

竜王駅は甲府市のお隣、甲斐市にあり、中央本線の駅。竜王町は2004年9月1日、中巨摩郡敷島町と北巨摩郡双葉町と合併して甲斐市になった。

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Dsc_0488(竜王駅の外観。駅舎の南北自由通路はガラス張りになっている)

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図は45手目▲8六銀まで。時刻は16時20分を過ぎました。矢倉戦でも定跡形ではないため、双方が時間を使って進めています。
今期七番勝負の封じ手は、第1局は77手目、第2局は66手目、第3局は69手目でした。3局とも豊島名人が封じています。
本局は第2局よりも短い手数で封じ手になりそうです。

Dsc_7025 (封じ手の準備は整った)

Dsc_7018 (横山七段が封筒に署名する)