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2017年11月 4日 (土)

対局が行われている前橋市は群馬県の県庁所在地。人口は約33万8千人(2017年10月末現在)で、県内では高崎市に次いで2番目。商業都市として栄える高崎市に対して、前橋市は行政や教育、文化に力を入れる文教都市として存在感を放っています。
群馬県の県庁をどこに置くか決める際の条件として、医学校と師範学校があることが挙げられており、前橋がその条件を満たしたため県庁所在地となった経緯があるそうです。市内にある群馬大学は、当時の師範学校を前身としており、文教都市前橋を象徴する存在。また、スポーツの名門して知られる前橋育英高等学校などもあります。産業では畜産が盛んで、特に豚肉の生産量は全国でもトップクラスです。

Img_9960 群馬県庁。

Img_9961 群馬県庁昭和庁舎。

群馬県庁舎は前橋城址に建てられています。隣には昭和3年(1928年)から平成11年(1999年)まで利用されていた旧庁舎(昭和庁舎)が残されており、現在もイベント会場や会議室などとして活用されています。昭和初期の洋風建造物である昭和庁舎は、観光スポットとしても人気です。

Img_9957 群馬会館。

昭和庁舎の向かいあるのが群馬会館。昭和5年(1930年)に公会堂として建設されたもので、館内には歴史のある洋食店「群馬會舘食堂」があります。本局の対局者の昼食はこちらからデリバリーしてもらっています。




15時を回り、対局者におやつが運ばれました。羽生棋聖は「ほうじ茶」と「和菓子」、渡辺竜王は「クラシックショコラケーキ」と「コーヒー」です。

Img_0105 ほうじ茶(前橋鳥山海苔店)と和菓子(銘菓・糸ぐるま他=青柳本店)

Img_0111クラシックショコラケーキ(ジーフェイスカフェ)

Img_0074臨江閣の向かいにある「るなぱあく」は、前橋市が所有する遊園地で正式名称は「前橋市中央児童遊園」。「にっぽんいちなつかしいゆうえんち」をコンセプトに、入園無料、大型遊具の1回50円と格安でサービスを提供している。

Img_0072 「るなぱあく」の一角で、将棋初心者向けのイベント「るなぱDE将棋」が開催されている。現地にいる棋士も飛び入りで出演が予定されているとのことだ。

Img_0089 こちらは「ヤマダ電機こども将棋大会」の模様。熱い戦いが終わったところだ。

Img_0096 藤井九段が成績上位者を表彰。上級の部3位は女の子だった。

Img_0101 表彰式に続いて、藤井九段と岩根忍女流三段による特別講演「竜王アカデミーin群馬」が開催されている。

Img_0100 将棋の礼儀作法などについて語られていた。

Img_0044 渡辺竜王が先に入室。メガネを磨いていた。

Img_0062 羽生棋聖は入室すると棋譜を手に取った。

Img_0065 対局が再開されたが、羽生棋聖が引き続き考えていた。

37羽生棋聖は報道陣退出後、ほどなくして着手。▲3四歩と押さえ、△2二角に▲4六歩と動きました。開戦と見ていいようです。

3412時30分、図の局面で羽生棋聖が14分使って昼食休憩に入りました。消費時間は▲羽生2時間2分、△渡辺1時間8分。昼食の注文は、羽生棋聖が「伝統のハヤシライス」、渡辺竜王が「上州黒豚厚切りロース生姜焼き」。対局は13時30分に再開します。

Img_0020 「伝統のハヤシライス」(群馬會舘食堂)Img_0022

Img_0017 「上州黒豚厚切りロース生姜焼き」(群馬會舘食堂)

Img_0023 野菜もたっぷり。

22図は11時30分頃の局面。
渡辺竜王は△1二香と上がって穴熊を目指しました。1手前の▲4六銀も穴熊にしやすい陣形のため、控室では相穴熊の可能性が高いと見られています。

Img_9883 渡辺竜王は△1二香と上がって穴熊を目指した。

Img_9889 羽生棋聖も穴熊模様の駒組みに進めている。