カテゴリ「第22期竜王戦七番勝負第1局」の記事 Feed

2009年10月14日 (水)

Ryuou200910141_35 左図の局面で渡辺竜王が29分考え、昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲森内1時間12分、△渡辺1時間57分。
 

20091014019lunchwatanabe1
(渡辺竜王の昼食はかつ丼)

20091014020lunchwatanabe2
(かつ丼も精進料理。かつの中は湯葉が入っている)

20091014017lunchmoriuchi1
(森内挑戦者の昼食はカレーライス)

20091014018lunchmoriuchi2
(福神漬もたっぷり)

(翔)

Ryuou200910141_34_3

Ryuou200910141_34_henka 控え室の藤井九段「ここで▲4五歩と行きます。以下△5四歩▲4四銀△4二銀▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲3四飛△3三歩▲3六飛(参考1図)。そこで△2七角は▲4六飛。△2八角なら▲1七香がピッタリ。1筋の突き合いが、先手の得になっています」
(34手目棋譜コメント欄より)

 
Ryuou200910141_34_henka2 長岡四段「なるほど、横歩を取れるのですね。▲4五歩に△同歩▲同銀△8六歩▲同歩△8五歩(参考2図)の継ぎ歩は大丈夫でしょうか?以下▲同歩△同飛▲9六角に、△8九飛成▲6三角成の局面は先手怖そうです」
(34手目棋譜コメント欄より)

(翔)

今期から携帯電話のサービスでも竜王戦をお楽しみいただけます。
「竜王戦・将棋道場」では第22期竜王戦七番勝負解説文付の棋譜閲覧の他、将棋クラブ24の会員とも対局できる通信対局アプリを利用でき、詰将棋やコラムを見ることもできます。月額315円。
当ブログ右メニューにあるQRコードを携帯電話で読み取っていただき、登録を行うことでご利用になれます。
「竜王戦・将棋道場」を使って外出中も七番勝負の行方をご覧ください。

(翔)

Ryuou200910141_27_2

長岡裕也四段のコメント「△4四歩が早いととがめに行きたくなることはありますしね。平成九年の名人戦第2局が少し似てますかね。これは▲6六歩に△4四銀の形ですが。後手は△5二金と上がってから△4四歩が手堅いと思っていたのですが、△5二金の一手が入ると先手から▲4五歩と突く手が間に合います。それで先に△4四歩と突いて牽制したのが丸山渡辺戦(平成21年4月13日・王位リーグ)なんですね。その将棋は9筋の突き合いが入っています。森内九段のベースになっているのは、その将棋でしょう。調べてみたらこのタイミング(22手目)で△4四歩を突く人も多いんですね。
 これは9筋の突き合い(▲9六歩△9四歩)を入れなかったのが工夫かもしれないですね。仮に△5二金▲5五銀左△同銀▲同銀△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△8五飛(参考図)としたときに、▲6四銀と出て▲9六角の筋が残る意味はありそうです」

Ryuou200910141_27_henka_2

(翔)

Ryuou200910141_2525手目▲2五歩が新手のようです。(▲9六歩△9四歩が入った局面は1局あり、▲2五歩△3三銀▲4八飛と進んでいる)
同型の角換わり腰掛銀に進むと思われていましたが、これは違う展開になりそうです。
 

Ryuou200910141_27右図の▲6六銀がさらに積極的な手。▲5五銀左とぶつける手を狙っています。

 
長岡四段「はー、▲6六銀ですか。ちょっと将棋盤を出して考えます」
山本五段「一手損角換わり相手には一時流行した手ですが、普通の角換わりには珍しい」阪口四段「これは△8六歩と行くとどうなるのでしょうか?」
長岡四段「△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△8二飛▲5五銀左でどうなるか。」
山本五段「次の手は2時間は考えないと指せないでしょう。すなわち昼休みですね」

(翔)

Ryuou200910141_22
(10時10分頃の局面)

阪口四段「角換わりだと終盤まで研究されてるから、展開が早そうですね」
長岡四段「同型ならばすらすら進むでしょうね。渡辺竜王は後手番で同型を避けない。先手から避けることも考えにくいのできっと同型になると思います」
阪口四段「1日目で終盤もありえますか」
長岡四段「終盤といっても、よくある局面ですしね。2日制で激しい将棋は読みがいがありそうです」
阪口四段「そうですね。早く戦いがおこった方が研究もやりがいあります」
長岡四段「トップ棋士の激しい将棋は、見ている棋士は歓迎ですよね」
山本五段「見てるほうは楽しいですね。角換わり腰掛け銀の同型は、渡辺竜王は後手を持って受け切れると将棋世界で読んだような記憶があります。興味深い戦形ですね」
長岡四段「無理攻めだと思っていると書いてありましたね。渡辺竜王と羽生名人は、後手番で絶対に同型を避けません。全部受けきれる自信があるのだと思います」

(翔)