△8二香以下、▲1六飛△8六歩▲6六角△8七歩成▲同金△同香不成▲8八歩△7六金▲8四香(2図)と進みました。
▲8四香(2図)は△8三歩で香を取られてしまいますが、飛車を狭める狙いがあるようです。本譜の△8三銀は銀香交換になってしまいましたが、飛車の活用を優先した意味のようです。△8三銀以下、さらに進み、▲同香不成△同飛▲7五桂(3図)と激しさを増しています。
3図から△7五同金▲同角△7四香と進んでいます。両者の指し手が早く、今後の展開から目が離せません。
(琵琶)
渡辺名人の先手番で相掛かりに進みました。1図は2月11日に行われた第14回朝日杯将棋オープン戦準決勝の▲渡辺明-△藤井聡戦と同一局面になっています。
1図以下、△1五同歩▲2四歩△同歩▲8二歩△8六飛▲8一歩成△同飛▲2四飛△2三歩▲2五飛△1六歩▲同香△同香▲1五飛△8二香(2図)まで、同一手順で進みました。
両者の前例は2図から▲8六歩△同香▲1六飛△1三歩▲3五歩でしたが、本譜は▲1六飛で前例に別れを告げました。ただ、▲1六飛は5月28日に行われた第47期棋王戦予選決勝の▲本田奎五段-△斎藤明日斗四段戦で指されています。その将棋は▲1六飛に△1三歩▲8六歩と進み、再び朝日杯将棋オープン戦に合流しています。両者とも研究をぶつけ合う展開で、激しい戦いは避けられません。
(琵琶)