(前夜祭会場の隠岐プラザホテルの玄関)
(開催地歓迎あいさつは松田和久・隠岐の島町長)
「今回、棋聖戦の対局が実現いたしましたことは、私たちにとりまして大変名誉なことでございます。町民の皆様方とともに、この日を心待ちにしておりました。隠岐の島町は日本海が作りました雄大な自然と、長い歴史に育まれました貴重な文化財など、たくさんの見どころがあります。皆様方におかれましては、ユネスコ世界ジオパークに認定をされ世界の注目集めます、この隠岐の島の魅力を、お時間の許す限りどうぞ満喫していただければ幸いに存じます。今回の対局が歴史に残る名勝負となりますことを心から御祈念を申し上げます」
(主催者あいさつは藤浦淳・産経新聞社文化部長)
「こんなにたくさん、前夜祭にお越しいただきまして誠にありがとうございます。まず、これが何よりの歓迎かなと思っております。飛行機で島後の隠岐ジオパーク空港に来るさい、直前に島前が見えるんですかね。海岸線をずっと見ていて、おお、ジオパークに来たなと。私そういうのが好きなものですから。非常に静かで落ち着いた素晴らしい環境があるということで、あらためて感激をしているところであります。87期の棋聖戦の中でも屈指の、もしかしたら一番いい環境でやらせていただけるのではないかなと思っております」
(井上慶太・日本将棋連盟理事もあいさつ)
「隠岐の島には初めて来たのですが、大阪から飛行機で1時間ほどということで、案外近いなと感じました。非常に自然と歴史に恵まれた大変いい場所だなと思いました。またプライベートでゆっくり来させていただきたいと思います。この隠岐の島で将棋のタイトル戦が行われるのは初めてということで、実行委員会の皆様方には大変ご尽力いただきました。対局場は海と島を望む景色で、非常に気持ちのいい対局場だなと感じました。この棋聖戦は永瀬挑戦者の2勝1敗となっております。永瀬さんは初めてのタイトル挑戦ですが、これまで緊張せず力を発揮されているなと感じております。明日の第4局はタイトル奪取を懸けた大一番となりますけれども、普段通りの平常心で戦えるかどうかがポイントかなと思っております。羽生棋聖はちょっと厳しい状況にはなっていますけれども、全国の将棋ファンは羽生さんの底力を見たいという方も多いんじゃないかと感じております。明日の対局は、全国の将棋ファンにとって本当に注目の大一番になると思います。私自身も明日の対局をワクワクしながら進行を見守りたいなと思っております」
(棋聖戦隠岐の島町開催実行委員会を代表して野村吉秀さまがあいさつ)
「数年前にですね、隠岐の島で将棋のタイトル戦をやることができないだろうかと思案をしていると、日本将棋連盟の島根県支部の皆様方が親身になりまして相談に乗ってくれました。その結果、今回の対局を迎えることができました。今年になりまして、4月から実行委員会を立ち上げ、いろいろと進めて参りましたが、なんといいましてもスタッフの皆様が素人の集まりでございますし、初めてのことでございます。手探りの状態でいろいろ進めて参りました。どうか明日は、実行委員会一同、棋士の皆様が気持ちよく対局していただけることを第一に考え、次に観戦をいただける皆様方に楽しんでいただけるよう、実行委員会一同、務めて参りたいと思います」
(書き起こし・八雲、写真・吟)