終局直後
(終局直後)
(勝った藤井聡太棋聖)
藤井聡太棋聖インタビュー
--序盤の立ち上がりはいかがだったでしょうか。
「△3五歩(28手目)から動いてこられる展開になり、そのあと▲7五銀(37手目)と出たあたりから一手一手、手が広いと思っていました」
--△3三歩(38手目)はいかがでしたか。
「あの局面は受け方がいくつかあって、△3三歩も有力と思っていました」
--中盤まではどのように見ていましたか。
「7五に出た銀をどう活用するかというところで、本譜は▲9四歩(51手目)と押さえて部分的には主張ができました。一歩損なので形勢をどう見るかは難しかったです。いろいろ組み合わせがあるのでわからなかったですが、指してみるとこちらの手がいきる形になったと思います」
--一局を振り返ってください。
「早い段階で1歩損してその代償をどこに求めるかという将棋で、判断が難しかったですが結果的に端を主張にすることができたと思います」
--開幕2連勝。次局に向けて抱負をお願いします。
「後手番なのでしっかり準備をしていきたいです」
(敗れた杉本和陽六段)
杉本和陽六段インタビュー
--序盤、立ち上がりはいかがでしたか。
「序盤は予定通りの作戦ではありました」
--△3三歩(38手目)は予定でしたか。
「考えたことのある手で、本譜のように△4二飛から△4四銀と使う構想までは想定通りでした。ただ昼食休憩のところ(51手目▲9四歩)が方針の分岐点で、素直に謝るか(△9二歩)、本譜のように突っ張るかを考えたのですが、結果的に端の裏を取られたような気がしました」
--△7三桂(56手目)と跳ねた局面はいかがですか。
「結果的には桂頭のキズがたたるような展開になり、判断がまずかったです。△1二香(58手目)に▲8六角で固まっている(1時間10分の長考)ようでは、△1二香が軽率でした。
--一局を振り返ってください。
「チャンスらしいチャンスがなかったので、内容をよくしたいです」
--次局に向けて抱負をお願いします。
「本局は終盤になる前に差をつけられたので、第3局は終盤まで持ち込めるようにがんばりたいです」
(インタビューのあと、対局者は大盤解説会場へ移動した)
(翔)