力強い指し回し
図は60手目△7五歩の局面。ここから▲7五同歩△8五桂▲同銀△7六桂▲6七玉△8八歩▲2九飛△8五飛▲7六玉と進みました(下図)。△7五歩に▲同歩なら△8五桂から△8八歩が後手の一連の手順。それを読んだうえで藤井棋聖は▲7五同歩と応じています。
下図は▲7六玉と桂を取りきったところ。玉自ら前線に出ていく力強い指し回しです。玉は強い駒で、駒落ちだと上手にこうした指し方で押さえ込まれてしまう展開もよく見かけます。
歩切れになった佐々木七段は、△8三飛と引いたあとに突破口を見いだせるか。難しい中盤戦が続きます。(銀杏)
(控室に将棋世界8月号が届いた。棋聖戦第1局の記録係を務めた小山直希四段が第1局の解説をしている)
【将棋世界 2023年8月号|将棋情報局】
https://book.mynavi.jp/shogi/products/detail/id=138829
(銀杏)