13時に対局が再開されました。手番の永瀬六段は、少し考えた末に△6五歩と先攻しました。下にある参考図の局面なら10局以上の実戦例があります。参考図は永瀬六段も第28期竜王戦挑戦者決定三番勝負第3局▲渡辺明棋王-△永瀬六段戦も経験していますが、本局の形は珍しいです。
本局では村山七段の3七桂がキズになるか、攻撃力を増して攻め合いに生かせるかがポイントになりそうです。
(銀杏)
(永瀬六段)
図の41手目▲3七桂の局面で永瀬六段が16分使って昼食休憩に入りました。消費時間は▲村山41分、△永瀬1時間。対局は13時再開です。(銀杏)
棋聖戦の主催は産経新聞社。棋聖戦は1962年創設。1日制のタイトル戦は、将棋界では初めてのことでした。以来、54年続いています。当初は年に2期行われていましたが、1995年の第66期から年1期となり、現在に至っています。
【棋聖戦】挑戦者決定戦 村山か永瀬か《ライブ中継中》 - 産経ニュース
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(今日の産経新聞。将棋欄は諏訪景子さんによる1回戦の▲村山慈明七段-△畠山鎮七段戦の観戦記最終第6譜が掲載されている。本局の観戦記は6月中旬掲載予定)
(銀杏)
10時に開始された対局は初手から▲2六歩△3四歩▲2五歩と進みました(第1図)。以前はあまり見られなかった手法ですが、近年は横歩取りやゴキゲン中飛車を牽制する意味で指されることがあります。
前期の挑戦者決定戦▲豊島将之七段ー△佐藤天彦八段戦でもこの手順が指されました。
少し進んだ第2図。前期▲豊島-△佐藤天戦では▲6六歩から矢倉を目指しました。本局は▲4八銀だったため、△8四歩▲3三角成から角換わりに進みました。
普段の角換わりと違って、先手が2五歩と飛車先を突き越し、後手は8四歩型で駒組みしています。それが影響するか、よくある進行に合流するかが序盤の注目点の一つです。
(銀杏)