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2015年6月

2015年6月16日 (火)

昼食休憩に入る

20150616b図の43手目▲7七角の局面で昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲羽生1時間7分、△豊島1時間27分。対局者の昼食は、羽生棋聖が天もりそばとリンゴジュース。豊島七段はうなぎ丼ぶりとフルーツ。

本局の使用駒

Dsc_0095 (本局の盤・駒提供は熊沢良尊氏。2組の駒が用意された)

Dsc_0108 (ともに良尊作。左が原田泰夫九段書、右が古水無瀬。左の原田泰夫九段書の駒が使用されることになった)

Dsc_0107 盤の桐蓋には「妙手無古今 昭和四十年盛夏 日本将棋連盟会長 八段原田泰夫」の揮毫。

(吟)

泉鏡花

Dsc_0418 (前夜祭で大内九段が話していた泉鏡花は石川県金沢市生まれ。貴重な初版本が「まつさき」のロビーに飾られている)

Dsc_0422 (直筆の短冊)

Dsc_0428 (愛用していたすずりも飾られてあった)

Dsc_0435 「まつさき」の裏手には泉鏡花文学碑があった。

(吟)

飯田六段と米長永世棋聖

Dsc_0070 (昨日の前夜祭でも飯田六段が話していたが、米長永世棋聖と1年間一緒に第1回電王戦のボンクラーズ戦の勉強していた)

Dsc_0052 (昨日、北陸先端科学技術大学院大学へお邪魔した際には米長永世棋聖の直筆のノートも。伊藤六段は米長永世棋聖の門下生で興味深そうにノートをめくっていく)

Dsc_0059 第1回電王戦のボンクラーズ戦では後手の米長永世棋聖の2手目△6二玉が話題になったが、玉を3三へ上がった格好で指すプランもあったことが飯田六段によって明かされた。

(吟)

午前のおやつ

Dsc_0406 午前のおやつは両者ともブールミッシュが百貨店などで展開している「バウムクーヘン」。
飲み物は羽生棋聖がホットコーヒー、豊島七段が紅茶。

ブールミッシュのバウムクーヘン
もともと「樹のケーキ」という意味のバウムクーヘン。 卵をふんだんに使った軽く柔らかい生地を重ねていき、グレープフルーツの香りでさわやかなテイストを創り上げています。 一層ごと丹念に焼き上げた生地の年輪の表面には、砂糖を再結晶したフォンダンを薄くコーティングし、 ほどよい甘味と歯ごたえのある食感で仕上げています。

Dsc_0401 ブールミッシュの担当者の方によるとバウムクーヘンは「しっとりとした食感で、プレーンなのですが、ほんのりグレープフルーツの味がします。棒に巻きつけて何度も焼き重ねていきます。年輪をきざみ、縁起がよいのでお祝いの品としても人気です」と話してくれた。

Dsc_0097 (昨日、検分時にブールミッシュ担当者よりおやつの説明を受け資料に目を通す両対局者)

【ブールミッシュオンラインショップ】
http://www.boulmich-shop.jp/

【ブールミッシュ バウムクーヘン】
http://www.boulmich-shop.jp/products/list.php?category_id=12

【楽天市場 ブールミッシュオンラインショップ】
http://item.rakuten.co.jp/boulmich/bmba-a/

(吟)

対局開始

Dsc_0387 (深々と礼をして対局が定刻の9時に開始された)

Dsc_0390 (初手▲7六歩を着手する羽生棋聖)

Dsc_0394 (▲7六歩に対して2手目△8四歩を着手する豊島七段)

(吟)

対局開始直前

Dsc_0360 (駒袋を開ける羽生棋聖)

Dsc_0371 (駒を並べていく両対局者)

Dsc_0383 (駒を並べ終え、気息を整える)

(吟)

本局も矢倉模様に

20150616a羽生棋聖の先手番で始まった本局は、第1局と同じように進んでいます。2局続けて矢倉に進みそうです。

おはようございます

Dsc_0340 (本日の能美市は曇り)

棋聖戦第2局は9時対局開始です。本日もよろしくお願い致します。

2012matuo

2014fujita
棋聖戦第2局のニコニコ生放送解説は松尾歩七段、聞き手は藤田綾女流初段が務めます。
視聴には事前のアカウント取得が必要となります。
【ニコニコ生放送】
http://live.nicovideo.jp/watch/lv221773155

(吟)

前夜祭 明日の見どころ

Dsc_0303 (両対局者が会場をあとにし、ステージでは井上九段が司会を務め明日の見どころが語られた。ステージには左から井上九段、大内九段、飯田六段、伊藤能六段)

井上「今回は先ほどの飯田先生に代わって、私が戦型予想の司会を務めます」

大内「私には分かりません。羽生さんが先手なので先攻するだろうと思います。豊島さんに攻めさせるとうるさい。戦型の内容は分かりません」

Dsc_0308 (楽しそうな井上、大内、両九段)

Dsc_0316 (師匠である大内九段の隣でマイクを握る飯田六段)

飯田「コンピュータ的に解析しますと、豊島さんに風が吹くのではと。というのは先ほども触れましたが、羽生さんはマリオン・ティンズリーのような境地ではないかと思うんですよね。勝負を超えて、将棋の神髄を探求する境地に達しつつある。それを垣間見える実力を豊島さんが持っている。結局決着着かない熱戦になりますが、最後は若さがものをいうのではというのがコンピュータの解析です。ほとんど差がないということです」

伊藤「明日は羽生先生の先手です。普通は相居飛車で横歩取りや矢倉、角換わりでしょうけど、昨年の王座戦で羽生さんは豊島さんの中飛車に敗れた将棋がありました。今回はのみ市での対局で、逆手に取るという意味で、みの囲いにするんじゃないか。羽生さんが逆手を取って中飛車にするのではとひそかに期待しています」

井上「中飛車と言えば大内先生」

大内「でも、現代の中飛車と私の中飛車は全然考え方が違います。われわれのころはがっぷりしていましたが、いまは隙あらば切るという感じです。現在の中飛車は居飛車穴熊にさせないということで、考えが違うのです。後ろ向いたら切られる感じです」

飯田「結局、コンピュータ的には、特定の得意な戦法を持つ人は長い期間トップにいられないんです。それはゲーム理論のナッシュが証明していまして、オールラウンドプレーヤーなのが大事。その点で、羽生さんや豊島さんはトップ棋士だなと感じます。その日の空気によって自然に決まるのではないかと思います。明日にならないと分からないということです」

井上「オールラウンドプレーヤーでもあるし、ブレが少ない感じを受けます」

飯田「お二人の棋風は隙がないですよね。隙の無い戦型で、特定されないように変えられる強さが特徴と思います。その二人が相対したときにどうするか。風上に立たないといけません。どういう戦型を選ぶのかが興味深いです」

井上「伊藤さんも観戦記担当として、どういう将棋を期待したいですか」

伊藤「観戦記担当としては、熱戦になってほしい。ただ、あまり持将棋模様には…。120手から30手くらいの書きやすい将棋になってほしいですね」

井上「大内先生が最近思われていることはありますか」

大内「子どもがね、育成しないといけないと予算をとって、全国展開しました。JT杯というのがありますよね。子ども大会が本対局の前に行われますが、 どこも1000人以上来ます。親も含めると2000人以上来るんです。いますごい勢いで子どもが伸びています。 羽生豊島のあとを追って私もプロになりたいと思う子が増えてレベルが上がると思います」

Dsc_0338 明日の棋聖戦第2局をお楽しみに。

(書き起こし・銀杏、写真・吟)

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