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2013年6月

2013年6月17日 (月)

甲斐女流四段の工夫

Fig31
1図までは第1局と同じ。ここから甲斐女流四段が工夫を見せた。

第1局:△8四歩▲1五歩△8三銀▲1四歩△同歩▲1二歩△同香▲2四歩(参考図)
本 譜
:△5五銀▲7七銀△8四角(2図)。

第1局で後手は銀冠を目指したが、その隙に1筋を攻められてしまった。
本譜は銀冠を諦めるかわりに、6六の地点を攻める積極策に出ている。

Fig39s

「うん。これは(甲斐女流四段が)ハッキリ研究していますね。(2図で)▲6七金と上がれば6六の地点は受かりますが、角の退路がなくなるので△5三金で次の△4四金が受かりますかと言っているわけです。これは▲5六歩と突きますね。△6六銀には▲6八銀と引いて銀挟みを狙うでしょう」(鈴木八段)

B002
(控室で検討する鈴木八段)

(牛蒡)

東京新聞

本日の東京新聞・朝刊。五番勝負第3局第3譜の観戦記が載っている。

A058

連続静止画中継

本局は連続静止画中継を行っている。トップページの「対局者カメラ」のリンクから参照可能。棋譜中継やブログとあわせて、対局室の熱気を感じ取っていただきたい。

Satomi0932
(9時32分、里見女流王位)
Kai0932
(同じく甲斐女流四段)

(牛蒡)

第1局と同じ形へ

Fig6

本局の戦型は里見女流王位の居飛車、甲斐女流四段の中飛車となった。1図で先手は▲2二角成△同銀▲9六歩と進めた。丸山ワクチンと呼ばれる中飛車対策だ。
以下、両者ともよどみなく指し手を進めている。「どこかで見たことがある形ですね」と鈴木八段。手順の相違はあるが、2図は今期五番勝負第1局と同一局面である。その将棋は里見女流王位が勝っている。甲斐女流四段の工夫に注目したい。

B102_2 B031


(牛蒡)

対局開始

B141
(里見女流王位、初手▲7六歩)
B147
(甲斐女流四段、2手目△3四歩)
B149
(ここから里見女流王位は▲2六歩と居飛車を明示した)

(牛蒡)

振り駒

B105
(第5局はあらためて振り駒が行われる)
B107
(里見女流王位の振り歩先)
B109

B110
(絹布の上に歩が3枚。里見女流王位の先手と決まった)

(牛蒡)

立会人と記録係

A127_2
(立会人は鈴木大介八段)
A136
(記録係は森村賢平三段)

(牛蒡)

対局開始前

B037
(里見香奈女流王位)
B066
(甲斐智美女流四段)
B087_2

B086

(牛蒡)

対局者入室

B008
(里見女流王位は8時49分に入室)
B051
(その4分後に甲斐女流四段が姿を見せた)
B083
(すぐに駒が並べられる)

(牛蒡)

Twitter解説は横山六段

本局のTwitter解説担当は横山泰明六段。日本将棋連盟モバイルのアカウント(@shogi_mobile)を使ってリアルタイムで解説する。また解説内容は棋譜コメントにも随時反映する。

Yokoyamahiro_2横山泰明(よこやまひろあき)六段は1980年10月16日生まれ、東京都多摩市出身。桜井昇八段門下。2002年、四段。2012年、六段。棋士番号は246。三間飛車や中飛車を得意とする振り飛車党。対抗形の場合は居飛車を指すこともある。


(牛蒡)

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