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2022年5月

2022年5月24日 (火)

関係者懇親会

18時ごろ、関係者による懇親会が行われました。

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Dsc_0193(古賀英毅・新聞三社連合編集部長)

「里見さん、西山さん、福岡県へようこそお越しくださいました。『旧伊藤伝右衛門邸』ですが、柳原白蓮(やなぎはら・びゃくれん)という著名な女流歌人の由来となる場所ということで、女性に縁のある対局場だと思っています。どのような熱戦が繰り広げられるか、いまから楽しみにしております」

Dsc_0197(里見女流王位)

「また今年もこの対局場に対局者として伺うことができて大変光栄に思っています。『旧伊藤伝右衛門邸』は素晴らしいところで、毎回楽しみにしております。明日は自分の力を出しきれるように精一杯頑張りたいと思います」

Dsc_0203(西山白玲・女王)

「『旧伊藤伝右衛門邸』は初めて訪れました。素敵な対局場で指せることを大変うれしく思います。明日は第3局ということで佳境ですが、いつも通り頑張っていきたいと思います」

Dsc_0208(森下卓・日本将棋連盟常務理事。乾杯のあいさつを務めた)

「私が西日本新聞様にお世話になったのが平成元年の王位戦での将棋祭りでして、もう33年前になります。そのくらい前といいますと私がまだ20代のころですが、そのまた10年くらい前ですね。当時の『宿命のライバル』といいますと、米長邦雄永世棋聖と加藤一二三九段でした。里見さんと西山さんと同じように、ライバルとして刃を競っていたわけです。そのころ加藤先生が米長先生に『よく顔が合いますね』と言ったらしいんです。そうしたら米長先生が『アンタとは顔が合うけど気は合わない』という返しをされたそうで、当時かなり盛り上がりました。さっきこの話を里見さんに話したら大爆笑してくれたんですけど、あまりウケなかったですね。現在1勝1敗ですけれども、明日は素晴らしい名勝負が見られるのではないかと思っています」

Dsc_0212_2(乾杯! 両対局者はここで退室した)

以上で本日の更新を終了します。明日もどうぞよろしくお願いいたします。

(生姜)

揮毫

検分終了後は揮毫が行われました。

Dsc_0151(両対局者は駒箱の裏面と色紙と扇子に揮毫を行う)

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Dsc_0186(里見女流王位は色紙に「心月」、西山白玲・女王は「果断」と記した)

Dsc_0153(こちらは第51期王位戦で揮毫された駒箱の裏面。立会人の加藤一二三九段の筆が圧巻だ)

(生姜)

検分

続いて検分が行われました。

Dsc_0102(中央は立会人の中田功八段)

Dsc_0096(今回使用される駒はこの4種類から選ばれることになった。検分開始前に中田功八段はじっくりと見比べて「どれも捨てがたい」と感嘆の声)

Dsc_0107(検分では実際に駒を手に取って感触を確かめる)

Dsc_0118(里見女流王位)

Dsc_0123(西山白玲・女王)

Dsc_0182(選ばれたのは巻菱湖書・桐月作)

Dsc_0133(駒袋も4種類の中から選ぶことに。里見女流王位は朱色のものを選んだ)

Dsc_0138(対局室から見える風景。日差しについては問題なし。里見女流王位の希望で風通しをよくしている)

Dsc_0139(目に優しい緑が広がる)

Dsc_0136001(両対局者のお盆。里見女流王位は水2本、お茶1本、無糖の炭酸水2本などを注文した)

検分は10分ほどで終了しました。

(生姜)

記念撮影

関係者一行は15時30分ごろに「旧伊藤伝右衛門邸」に到着。
まずは対局場の庭園で記念撮影が行われました。

Dsc_0062_2(旧伊藤伝右衛門邸の庭園)

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(生姜)

女流王位戦第3局は福岡県飯塚市で開催

里見香奈女流王位に西山朋佳白玲・女王が挑戦する第33期女流王位戦五番勝負は第3局を迎えました。ここまで第1局を西山白玲・女王が、第2局を里見女流王位が制しています。
5月25日(水)9時開始。対局は福岡県飯塚市「旧伊藤伝右衛門邸」で行われます。昼食休憩は12時から13時まで。持ち時間は各4時間。西山白玲・女王の先手です。立会人は中田功八段、記録係は麻生喜久三段(増田裕司六段門下)。現地大盤解説会の聞き手は水町みゆ女流初段が務めます。こちらは事前申し込み制です。
本局の中継は、棋譜コメント入力を翔、ブログを生姜が担当します。どうぞよろしくお願いいたします。

【棋譜中継ページ】
http://live.shogi.or.jp/joryu-oui/kifu/33/joryu-oui202205250101.html

【主催:西日本新聞社】
https://www.nishinippon.co.jp/

【協賛:株式会社QTnet】
https://www.qtnet.co.jp/

【協賛:大王製紙株式会社】
https://www.daio-paper.co.jp/

【後援:飯塚市】
https://www.city.iizuka.lg.jp/

【旧伊藤伝右衛門邸】
http://www.kankou-iizuka.jp/denemon/

(生姜)

2022年5月11日 (水)

感想戦

以上で第2局の中継を終わります。
ご観戦いただきまして、ありがとうございました。

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Dsc_4048(感想戦終了後、里見女流王位は屋敷九段としばし検討を続けた)

(牛蒡)

終局直後

Dsc_3906(里見女流王位は1勝1敗のタイに戻した)

――▲5五歩から▲5六銀(21手目)は予定の順でしたか。
里見 力戦なので、一手一手、考えながら指していました。

――駒組みの手応えは。
里見 端歩を受けていない分、早めに攻めの形を築きたいと思ったのですが、難しかったです。

――▲9五歩(57手目)と仕掛けたあたりは。
里見 考えがまとまらなくて……。でも、いちばん自然な手を選んだつもりではありました。

――▲7八歩(65手目)は辛抱の手だったでしょうか。
里見 実戦的に堅さを生かし、攻め合いに持ち込めればと思っていました。

――中盤戦について。
里見 △2四角(92手目)と出られたところで、もう少しいい手があった気がします。本譜の▲4四歩はあまり利いていませんでした。△8四歩(96手目)から粘られる形にもなったので、もう少し強気に駒をぶつける展開にすべきだったかもしれません。

――▲3七銀(103手目)で壁銀を解消したあたりは。
里見 難しいと思っていました。

――▲6四歩(113手目)のあたりは。
里見 手が広かったので……。すごく自信があったわけではないです。

――その後の形勢は。
里見 飛車角交換から▲3五馬(129手目)で手厚くなり、指しやすくなったと思いました。

――最後は鋭い寄せでした。
里見 (本譜のような)一直線の順は▲5四銀成(131手目)で、後手の入玉は難しいかなと思っていました。

――本局の総括。
里見 昼食休憩以降は難しく、途中はちょっとミスもあったと思います。でも崩れずに指せました

――第3局に向けて。
里見 日程は少し空くのですが、対局は続いていくので、コンディションを整えて頑張りたいと思います。

Dsc_3896(西山白玲・女王は連勝ならず)

――序盤について。
西山 手将棋になったと思いました。

――▲9五歩(57手目)のあたりについて。
西山 手が広いので、一手一手、方針を考えながらやっていました。

――▲7八歩(65手目)のあたりは。
西山 長い戦いになりやすいと思っていました。

――△7四金(74手目)から上部を厚くしました。手応えは。
西山 リスキーな手が続いていたので、自信があったわけではありませんでした。

――▲4四歩(93手目)のあたりは。
西山 こちらの方針次第だったかと思います。どうしようかと苦心して指していました。

――△8三玉(100手目)のあたりは息の長い将棋かと思われました。
西山 難解かなと思っていました。

――飛車角交換(129手目あたり)になったあたりは。
西山 自分のほうが手が広いので、間違えやすい局面ではあると思いました。

――どのあたりで均衡が崩れたでしょうか。
西山 △5三銀(118手目)と引いたあたりは予定変更でだったので、もうちょっと危機感を持つべきだったと思います。

――本局の総括。
西山 互いの玉が堅いので、手が難しかったと思います。

――第3局に向けて。
西山 コンディションを整えて、悔いなく挑めたらと思います。

Dsc_3925(終局後のインタビュー)

Dsc_3936(感想戦の前に大盤会場へ)

Dsc_3947(大盤会場で一言ずつ感想を述べた)

里見女流王位は「最後は集中して指せました」、西山白玲・女王は「もしかしたら持将棋もあるかと思いましたが、途中で方針を誤ってしまいました」と話していました。

(牛蒡)

里見女流王位が1勝目を挙げる

20220511a第33期女流王位戦五番勝負第2局は、161手で里見女流王位が制しました。終局時刻は18時39分。消費時間は▲里見3時間33分、△西山3時間48分。これにより、シリーズ成績は互いに1勝ずつのタイに。第3局は、5月25日(水)に福岡県飯塚市「旧伊藤伝右衛門邸」で行われます。

(睡蓮)

先手の寄せ

20220511149120手台後半に大駒交換が行われて以降は、一気に局面が進みました。後手玉は上部に逃げたいのですが、9筋は香で封鎖され、7筋も先手の5八金がにらみを利かしています。先手の下から追いかける寄せが決まりそうです。

(牛蒡)

決戦

20220511125125手目の局面(図)まで、歩以外の駒交換はありませんでした。難しい勝負ですが、先手の持ち歩7枚、後手の歩切れという差は気になります。
実戦は図から△8五歩。対して▲1三角成が踏み込んだ手で決戦になりました。△1三同香は▲3六飛があるので△8六歩の一手。以下▲3五馬△7六歩▲5四銀成まで進んでいます。先手が5筋を制圧したのは大きそうですが、後手玉も粘りが利くので簡単ではなさそうです。

Dsc_3290(西山白玲・女王)

(牛蒡)

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