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2011年5月

2011年5月18日 (水)

甲斐女流王位勝勢

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どうやら甲斐女流王位、受け切りの雰囲気が
控室には漂ってきた。後手は攻め駒が乏しく
なっている。

(吟)

18時45分頃の対局室

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18時45分頃、ここまでの消費時間は▲甲斐3時間55分、
△清水3時間40分。甲斐女流王位の残りは5分しかない。

5

6

清水女流六段は前傾姿勢で一心不乱。

(対局室連続静止画より)

(吟)

先手優勢

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次に▲4六桂と打つ手が痛打となりそうだ。

「▲3四歩に△3七歩成が利かないのでは苦
しいですね。△3四同銀には、▲4六桂でしょ
うね。形勢はやはり、甲斐さんが有利です。
▲4六桂に△2三銀引のような手では、▲3四
桂打が厳しいので……。他に受けも見当たら
ないのです」(チャット解説・菅井四段)。

(吟)

甲斐女流王位 反撃に転じる

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先手から待望の▲3四歩が入った。△同銀ならば▲4六桂が
厳しい狙いとしてある。
しかし△3六歩と突き出された直後だけに自陣を顧みずと言った
雰囲気もある。▲3四歩が着手された瞬間に控室では「おぉ、い
った!」の声があがった。

(吟)

18時頃の大盤解説会場

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図の局面で神吉七段は「△4八馬と指したい。
それで(先手玉は)寄ってます」とキッパリ。

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図の局面で神吉七段に次の一手を聞かれた長谷川優貴アマは
「△1五歩と指してみたいです」としっかり答えていた。長谷川アマ
は女流棋戦で活躍中。

Imgp6550

解説会へ登壇した石橋女流四段と長谷川アマ。

Imgp6552

「銀が2枚縦に並ぶ形は美しい」と神吉七段。

(吟)

後手の攻めと先手の受け

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△3九銀に▲1八玉と寄った局面。後手の攻めが続くか、
先手が凌ぎきって▲3四歩と打つ手が回るかどうか。
ギリギリの攻防が繰り広げられている。

「▲1八玉ですかぁー。(1)△1五歩には▲5七歩と止める
という意味ですね。ただし他にも(2)△4八馬という攻めが
あります。今度は▲1七玉と違い、△3八馬~△2八金が
ありますので、△4八馬には一度▲2九金と受けるのでし
ょうかね。ただそこで△1五歩が厳しそうです」(チャット解
説・菅井四段)。

「さすがに熱戦だねぇ~。強いや、一進一退だね」と若松七段。

(吟)

難解ながらも…

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ふすま2枚隔てた和室では緊迫した終盤戦を戦っている。

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しばし考えこんでいた清水女流六段の手から△3九銀が
放たれた。

「△3九銀▲1七玉で先手も恐いですね。以下△4八馬
▲3四歩と進むでしょうか。ただ、正確に指せれば甲斐さ
んが残していると思います」(チャット解説・菅井四段)。

上記の意見を聞いた若松七段は「残しているとは思えない
が…。ただ若い人の言っていることだからなぁ~」。終盤は
若手がよく見えると言いたげな口ぶりであった。

(吟)

控室モニター

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控室にあるモニター画面。右が先手の甲斐女流王位。

(吟)

17時頃の対局室

3

4

両対局者とも暑く感じているのか、上着を脇息へ
置いたまま読みを入れている。

(写真は対局室連続静止画より)

(吟)

難解な形勢

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図は△6四金と金を繰り出した局面。後手は攻め駒不足が
ささやかれていたが、援軍を送った格好だ。

「今度は甲斐さんが辛抱して、▲2六歩や▲4六桂などを間
に合わせる展開になっていますね。ただ、やはり清水さんの
方は桂損が響いてますね。難解です。▲7七竜△7六歩には
▲5七竜のほうが、5筋に利いていて働いているかもしれませ
んね。それでも後手は△8二角くらいでしょうね。そこでまた悩
ましい」(チャット解説の菅井四段)。

(吟)

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