【甲斐智美女王】
「序盤で一歩交換したのを逆用されてしまったかなと。昼食休憩のあたりでもっと激しく攻めて来られるかと思っていました。△5六歩(50手目)から△4五桂と跳ねて、次の△5七桂打が厳しいので、そこで良くなったと感じました。勝ちを意識したのは△5一香(78手目)と打ったところです。内容的には負けていた将棋もあったので、幸運だったかなと思っています」
【清水市代女流王位】
「▲3六歩(21手目)から▲3七桂と跳ねてしまったのが良くなかったかもしれません。ですので、▲3六歩のあたりで穏やかにする順を考えなければいけなかった…構想の判断ミスが最後まで響いてしまいました。昼食休憩以降はずっと苦しかったと思います」
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図は16時半ごろの局面。控え室では▲4三飛が検討されていたが、△5七桂打からの攻めが速く、先手の攻めは追いつかないようだ。清水女流王位は▲4六角と打ち、5七の地点を補強して受けた。つらい手だが、勝負を投げ出さずに最後まで粘ろうとする意志を感じさせる。「ここはしっかり寄せないと」と東七段。具体的に決めきる手順はまだ発見できていない。
(清水女流王位。対局者カメラによる対局室の様子)
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