対局再開後に指されたのは△６四銀でした。この銀上がりで▲６五角と打つ筋が消え、５四の馬が安定しそうです。先手は歩得と手駒の数、後手は馬が主張という構図になりました。実戦は図から▲１八角△３六歩▲３八飛△３五銀▲４五銀で下図。
▲１八角から馬に働きかける手がありました。当然ながら後手は押さえ込みにいきます。１八角が将来的に働くかどうか。本局の命運を握る駒になりそうです。▲４五銀以下は△７六馬▲３六銀△同銀が予想され、そこで▲３六同飛と▲３六同角の選択でまた悩みそうです。
（牛蒡）
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図の局面で伊藤女流三段が７分使って昼食休憩に入りました。休憩時間は12時から40分間。消費時間は▲甲斐1時間８分、△伊藤32分（持ち時間は各３時間）。昼食の注文は両者ともありませんでした。
（伊藤女流三段は休憩中も盤の前で考えている）
（牛蒡）
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本日の東京は曇り空。夜は雨が降るかもしれません。
東京は14日に桜（ソメイヨシノ）が開花したようです。
（鳩森神社）
（神社のソメイヨシノ。見頃はまだ先だ）
（こちらは陽光桜）
（牛蒡）
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23手目▲３五歩以下、後手は穏やかに受けることもできましたが、伊藤女流三段はかなり強気な対応をしました。甲斐女流五段が図で考えてます。東京の対局全体の立会人を務める堀口弘治七段は「ここは大きな分岐点になります」と話しています。▲３五銀や▲３四飛が浮かびますが、▲５五銀もあるようで、△３五歩▲５六飛△４三金は▲４四銀！△同金▲５三飛成で先手の攻めが決まりそうです。したがって▲５五銀には△４三銀が予想されます。
（堀口弘治七段）
（牛蒡）
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甲斐女流五段は１月、日本将棋連盟に引退届を提出し、受理されました。進行中の対局がすべてが終わった日付で引退となります。東京新聞の記事に甲斐女流五段の一問一答があります。
【甲斐智美女流五段引退のお知らせ｜日本将棋連盟】
https://www.shogi.or.jp/news/2023/03/post_2260.html
【マイナスの理由ではなく、前向きな気持ち｜東京新聞】
https://www.tokyo-np.co.jp/article/235100
（甲斐女流五段）
（牛蒡）
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雁木模様の後手に対して10時13分、甲斐女流五段が▲３五歩と歩をぶつけました。21手目▲７八金で前例を離れており、伊藤女流三段は図で時間を使っています。△３五同歩▲４六銀が自然な進行ですが、そこから先は分岐がいくつかあります。
（甲斐女流五段、初手▲７六歩）
（伊藤女流三段、２手目△３四歩）
（牛蒡）
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本局は中日新聞・東京新聞のYouTubeチャンネルで動画配信されます。
【LIVE配信 伊藤沙恵女流三段 甲斐智美女流五段】
https://www.youtube.com/watch?v=6TVGEo9IiLk
（牛蒡）
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本日は第34期女流王位戦の挑戦者決定戦が行われ、里見香奈女流王位（五冠）への挑戦者が決まります。
挑戦者決定リーグの紅組優勝者は甲斐智美女流五段、白組優勝者は伊藤沙恵女流三段。甲斐女流五段は女流王位獲得４期、本局に勝てば第26期（2015年）以来７回目の五番勝負登場。伊藤女流三段が勝てば第28期以来２回目の挑戦権獲得です。
2023年３月17日（金）10時から東京・将棋会館の特別対局室で指されます。持ち時間は各３時間。先後は振り駒で決定します。棋譜コメントは八雲、ブログ更新は牛蒡が務めます。よろしくお願いします。
【棋譜中継ページ】
http://live.shogi.or.jp/joryu-oui/kifu/34/joryu-oui202303170101.html
（牛蒡）
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