図は11時30分の局面。後手が△2三飛~△2二角と陣形を組み替えたところです。
「基本的には先手も後手もそろそろ動きたい局面です。後手は△2三飛~△2二角と組めたことで、▲4五歩からの仕掛けには備えることができました。また、場合によっては△3五歩▲同歩△3三飛と動く筋もあります。ただ、すぐ動いてもうまくいくイメージはあまりありません。△5四歩の筋も見えますが、かなりリスクの高い動き方ですのですぐにはやりづらい。一方で、先手も▲4五歩△同歩▲同銀と動くのは△6五歩の反撃があってリスクが高いです。▲8七銀と銀冠への組み替えを狙うのも、駒がバラバラになるのでかなり怖い。▲8七銀と上がった瞬間なら、後手も△5四歩から動きやすいです。▲4八金や▲6八金寄とバランスを取る手は考えられますが、そのあと仕掛けられるかどうかが不透明ですね。ここは序盤の大事なところです」(野月八段)
里見女流王位は3手目で中飛車に構えた。その後、相手が向かい飛車に振ったのを見て、居飛車に振り戻している。
9時30分頃の局面。後手が向かい飛車、先手が中飛車から振り戻した居飛車で、持久戦模様に進んでいる。
【里見、飛車振り戻す 札幌で女流王位戦第2局始まる】(北海道新聞・会員限定)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/846203/
(八雲)
18時から関係者の夕食会が行われました。
大住清典・北海道新聞執行役員編集局長
「ライラックの白い花が見頃を迎えている。一年で最もすがすがしい季節に行われる対局が素晴らしいものとなりますように」
里見香奈女流王位
「北海道にまた対局者として来ることができて大変うれしく思っている。明日は自分の力を精いっぱい出しきれるように一生懸命頑張りたい」
挑戦者・伊藤沙恵女流四段
「6年前は小樽での対局、札幌での対局は初めて。北海道は師匠のふるさとでもあるので、対局者として来られることをうれしく思う。精いっぱい自分の力を出しきれるように、いい将棋を指したい」
清水市代・日本将棋連盟常務理事
「日本全国の将棋ファンの注目を集めるシリーズ。充実が著しい伊藤挑戦者を里見女流王位がどう迎え撃つか、ゆっくり楽しんでいただければ」
夕食会の料理の一部を紹介します。
【締めの挨拶】
鹿野圭生・日本女子プロ将棋協会理事
「私の大師匠の大山康晴十五世名人は『タイトル戦は偶数局が大事』と話した。もちろん一局一局すべてが大事。明日は全力を尽くした対局が見られると思う」
以上で本日のブログ更新を終わります。
対局は明日9時開始です。どうぞお楽しみに。
(八雲)
検分の後、両対局者の記念撮影とインタビュー動画の撮影が行われました。
※インタビューの模様は北海道新聞のWEBで紹介されています。
【第34期女流王位戦特集ページ】(北海道新聞・再掲)
https://www.hokkaido-np.co.jp/tags/shogi/34joryu/
【女流王位戦、両対局者が抱負 16日に札幌で第2局】(北海道新聞・会員限定記事)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/845918/
(八雲)