終局直後の様子。
熱戦を制して初タイトルに輝いた渡部愛新女流王位。
【渡部愛新女流王位の談話】
――本局を振り返って、仕掛けのところはいかがでしたか。
「▲3五歩を先に突いての仕掛けだったので、それをとがめられるとこちらが悪くなると思ったのですが――でも、大変だなとは思っていました」
――中盤はいかがでしたか。
「指す手がわからなくって。▲6六歩~▲6七金(69手~73手)あたりも、ちょっとどうだったかわからないです。お互いに手の難しい将棋だったのかなと思います」
――寄せ合いに入ってからはいかがでしたか。
「香を取られる(96手)のでは、ちょっとおかしいかなと。あのあたりは急に見えなくなってしまいました」
――どのあたりで手応えを感じましたか。
「▲5五桂(107手)が入ったあたりで勝ちになったのかなと思いました」
――今シリーズを振り返っていかがでしたか。
「全体的に、自分のいいところも悪いところも全部出るような将棋だったのかなと」
――初タイトル獲得となりましたが、それについてはいかがですか。
「そうですね、他の棋戦も負けていますし、あまり実感はないのですけれども。でもまた、しっかり望んで、力をつけることを第一に頑張っていきたいなと思います」
里見前女流王位は女流五冠から一つ失って女流四冠に。
【里見香奈前女流王位の談話】
――本局を振り返って、仕掛けのあたりはいかがでしたか。
「難しい分かれかなと思っていました」
――中盤はいかがでしたか。
「もう少し強く踏み込むべきだったかなと思ったのですが、ちょっと自重してしまって。少し苦しいかなと思っていました」
――終盤もギリギリだったかと思いますが、どのように見ていましたか。
「そうですね、ちょっと間違えてしまったので。腰を落として時間を使うべきだったかなと思います」
――シリーズを終えていかがですか。
「大きなミスも小さなミスも、結構目立ってしまったシリーズだったかなと思うので、結果は仕方がないです。今後は、そういったところを直していけたらなと思います」
(八雲)