女流王位戦中継Blog

駒の補充を果たした先手が、７筋から攻め込んでいます。

上図以下、△７三歩▲７五歩△同銀▲７四歩と進み、先手の攻めが筋に入ってきたと言われています。

控室ではさかのぼって80手目△１四飛のあたりがどうだったかと言われています。後に再び△１二飛と引くことになったからです。

（翔）

若松政和七段「▲７三歩成△同銀に▲８一角成△同玉▲７四歩△同銀▲７三桂の筋があるので、角の行き場を尋ねました。▲６五角と切ることになると思います。以下、△同歩▲１五歩△１二飛▲３四歩で、（▲３三歩成と桂を取れば）金銀桂と持ち駒が豊富になって先手も楽しみが多いです。残り時間も少なくなり、熱戦ですね」

（夢乃井６階の廊下。突き当たりの扉が対局室）

（翔）

里見女流名人が△１四飛と浮いて３四を受けた手に対し、▲１六歩と働きかけました。

検討に出ていた△３七竜は▲６五角～▲５五角の筋があって、現在は指しづらいと言われています。

（翔）

▲７四歩に△６五金と打った局面、控室では後手が指しやすくなったと言われています。

若松七段は「里見さんの陣形に嫌味がありませんね。駒の損得はないですし」。

数手進み、▲５四角の桂取りに対して△３三桂と逃がした局面です。後手は△３七竜～△７六桂、△５七歩などの狙いがあります。

（翔）

（ロビーに置かれているのは大きなオセロ）

（500円玉と比べると大きさがよくわかる）

（翔）

△５七馬で飛車の行き場がなくなりました。次に△４七歩があるので、甲斐女流王位は▲６八銀と打って、催促しました。

以下、△４八馬▲同金。

後手は飛車を取りましたが、先手は離れていた金が使えるようになってきました。

（検討する中倉宏美女流二段）

（翔）

（検討する中倉宏美女流二段）

（若松政和七段が検討を見ている）

（翔）

15時になり、おやつが出されました。午前に続いて、里見女流名人の注文はありませんでした。

（甲斐女流王位のおやつはショートケーキとホットレモンティ）

（翔）

「難所続きだね」と立会人の若松政和七段がモニターを見ながら考えています。

△５五歩は控室でも予想されていた軽い突き出しです。▲同角は△５四銀があります。
▲４三歩成の攻め合いは、△５四銀▲４二と△４五銀▲同桂△４二飛▲５三桂成△４九飛成（参考図）。このあとの２枚飛車が厳しく、後手が指せる変化です。

（翔）

里見女流名人が長考しています。

次に▲４四飛△同金▲同角がありますが、△７一角や△３三角と角を手放して受けるのでは面白くありません。若松政和七段は「本局随一の難所です」と話しています。

（控室から見える風景）

（翔）