« 2014年4月 | メイン | 2014年6月 »

2014年5月

2014年5月13日 (火)

前夜祭 閉会

Dsc_0290(地元出身の日本女子プロ将棋協会 渡部愛女流初段が挨拶)

■渡部愛女流初段
皆さまこんばんは。日本女子プロ将棋協会の渡部愛です。昨年7月に日本将棋連盟さまより特例として女流3級として認めていただきまして、早10か月がたちました。歴史ある将棋会館で将棋が指せることはとても幸せに感じております。改めまして関係者の皆さまには心より感謝申し上げます。本当にありがとうございます。
今回女流王位戦が十勝開催ということで同行させていただきました。初めてタイトル戦を間近で見て、感じることができて、大変うれしく思います。明日の両対局者の将棋もどのような展開になるか、とても楽しみです。最後になりますが、小さい頃からお世話になっております十勝支部の皆さま、がんばって将棋で良い結果が報告できるように精進していきたいと思いますので、これからもよろしくお願いいたします。

Dsc_0299(閉会の乾杯は畳谷高明 北海道将棋連盟十勝支部長)

(書き起こし・文、撮影・吟)

前夜祭 第2局の見どころ

Dsc_0266(両対局者が退室して野月七段と久津女流初段が明日の対局の見どころを語る)

野月 明日の対局の前に、十勝川温泉での女流王位戦なんですが、19年前の対局で私記録係をしていまして。よく覚えていまして、そこに今こうして立会人として来られるというのは本当に幸せだなと思います。
久津 そのときの相手は誰だったんですか?
野月 矢内(理絵子)さんで、矢内さんが高校生で初めてタイトル戦に挑戦したときの対局だったんですね。初めての挑戦だったので清水さんが完勝したんですが、よくよく記憶に残っています。明日の二人ですが、同じ女流棋士としてどうですか。

Dsc_0279

久津 清水さんの将棋は本当に粘り強くて、悪くなっても粘って粘って勝つという将棋です。甲斐さんは受けがうまいなと、ぽっきり折れない将棋かなと思います。
野月 二人ともよくなったときの指し方も非常にうまくて、形勢はよくなることもあれば悪くなることもあるんですが、どちらでも簡単に土俵を割らずに、最後まで勝ちたいという気持ちが伝わる将棋ですよね。第1局は千日手になりまして、指し直しも大熱戦で、最後までどちらが勝つかわからない将棋でした。明日も大盤解説を担当するのですが、できましたら女流王位戦史上に残る大熱戦になってほしいなと思います。戦型は基本、甲斐さんは振り飛車党で、たまに居飛車もやります。清水さんはどちらかというと居飛車党で。ですので甲斐さんが振り飛車にして、清水さんが居飛車にして戦うのかなと思います。最新形の細かいところまで研究していますので、序盤は研究の勝負ですが、中盤はねじり合いが見たいですよね。明日は解説会も来ますので、よろしくお願いします。

Dsc_0272
(書き起こし・文、撮影・吟)

前夜祭 対局者スピーチ

Dsc_0221(両対局者には地元の小学生から花束が贈呈された。左から甲斐女流王位・帯広市立柏小学校5年生の山田絢華さん・幕別町立札内小学校2年生の永井千裕さん・清水女流六段)

Dsc_0232

■甲斐智美女流王位
このような盛大な前夜祭を開催していただきまして誠にありがとうございます。私は十勝を訪れるのは今回が初めてなんですけれども、どんなところなのかなとすごく楽しみにしてきました。実は今日飛行機が揺れまして、気分が悪かったんですけれども、空港から出てみますと見渡す限り平原が広がっていまして、心が解放されたような気持ちになりました。そのあと六花の森を案内していただいたんですけれども、初めて見るような、東京では見られないような花が咲いていまして、とても美しい森を見て、心が洗われるようでした。このような場所で対局をさせていただくのはすごく幸せなことだと感じました。
明日から第2局が始まりますが、清水さんとの五番勝負は今回が3度目のシリーズになります。清水さんは私にとってすごく厳しい相手なんですけれども、盤を挟んでいる中で新たな発見があったり、勉強になることがあったり、すごく充実した気持ちになることができます。明日以降、一局一局、今の自分の持てる力を出し切って、精一杯対局に臨めたらいいなと思っております。

Dsc_0245

■清水市代女流六段
改めまして皆さま、おばんでございます。挑戦者の清水市代でございます。ちょっと声が出にくくなっておりまして、聞き取りにくいところ申し訳ございません。北海道に着きましたら喉を痛めてしまいまして、声が出ないのはなぜかなと考えましたら、理由がしっかりございました。先ほど甲斐女流王位がおっしゃっていたように六花の森行かせていただいたのですが、あまりにきれいな自然で、声が出なくなってしまいました。
そしてこちら観月苑に着いた瞬間に、お部屋の方もそうなんですが、皆さま本当に温かいお出迎えをしていただきまして、言葉には尽くせないほどの歓迎をいただきました。そしてこの前夜祭、地元の皆さまにも歓迎していただき、はるばる遠くからいらしていただいた方も多くいらっしゃるということで、本当に嬉しくて、感謝の気持ちでいっぱいで、とても言葉では言い表せません。皆さまありがとうございます。こちら十勝には初めて来させていただくので大変楽しみに参りました……と思っておりましたら、風景を見ているうちに何か思い出があるというか、見たことがある。こういう美しい景色は初めてじゃないぞと思いましたら、なんと、19年前にこちらに来させていただいているということで。こちらの帯広の新鋭、渡部愛さんがまだ1歳のとき……生まれててよかったなと思うのですが、そう思うと長い間北海道新聞さんにお世話になってきたのだなと思います。
第2局ですが、二冠と充実していらっしゃいます甲斐女流王位との対戦、指すたびに甲斐女流王位のいいところをどんどん吸収させていただいております。そして愛着のある女流王位戦で自分らしい将棋がしっかり指せるように努めたいと思います。そして六花の森でいいことを聞きました。二輪草を見たんですが、二輪草といえば白いお花ですよね。その中で緑のお花を見つけるといいことがあるんですよ、と係の人に教えていただいて、目を凝らして探しましたら、ありました。見つけました、緑。いいことあるな、と思ったんですが、隣の甲斐女流王位も一緒に見つけていまして。明日は二人にとっていい将棋が指せるようにと思っております。皆さま明日以降も女流王位戦に注目していただきまして、ご声援たまわりたいと思います。ありがとうございました。

Dsc_0263(スピーチを述べた両対局者は明日の対局に備えて会場をあとにした)

(書き起こし・文、撮影・吟)

前夜祭 お料理

Dsc_0199(地元の食材が使われたお料理が並ぶ)

Dsc_0203

Dsc_0191

Dsc_0196_4

Dsc_0194前夜祭で供されたお料理の一部をご紹介しました。

(吟)

前夜祭 開会

Dsc_0152主催紙の北野宏明 北海道新聞帯広支社長が開会の挨拶。

Dsc_0158(青野照市 日本将棋連盟専務理事)

Dsc_0170(中倉宏美 日本女子プロ将棋協会代表理事)

Dsc_0178(乾杯のご発声は寺山憲二 音更町長)

Dsc_0182

(吟)

対局検分

Dsc_0108(17時ちょうど、対局検分が開始された)

Dsc_0110(甲斐女流王位)

Dsc_0119(清水女流六段)

Dsc_0145(盤が光るということで照明に黒い当て紙をして対応)

18時30分からは前夜祭が開催されます。更新はしばらくお待ち下さい。

(吟)

明日第2局

第25期女流王位戦は徳島市「渭水苑」で行われた第1局は千日手指し直しの末に挑戦者の清水市代女流六段が先勝。 第2局(主催・北海道新聞)は5月14日(水)に北海道河東郡「観月苑」 で行われる。甲斐智美女流王位がタイに戻すか、清水女流六段の連勝か。 立会人・現地大盤解説は野月浩貴七段、大盤解説の聞き手は久津知子女流初段、記録係は真木野芳紀1級(19歳、佐藤康光九段門下)が務める。 インターネット中継は棋譜・コメント入力が文、ブログを吟が担当する。どうぞよろしくお願い致します。

Dsc_0096_4

Dsc_0100(一行は対局場の「観月苑」へ到着した)

(吟)

カテゴリ

ブログ内検索

  • Loading